CHAPTER 14 京印章・京都

京都で実印を作る|素材・サイズの選び方と京都市での印鑑登録の手順

京都で実印を作り、京都市で印鑑登録するまでの流れを順に説明します。登録できる印鑑の大きさと条件、素材とサイズの選び方、彫る前の印影の確かめ方、区役所に持っていくもの、即日で登録できる場合と日数がかかる場合、契約の日から逆算した注文の時期をまとめました。

公開日: 2026年9月24日

丸い障子窓のそばの黒塗りの座卓に、紫の袱紗にのせた黒水牛の印材、金枠の黒い印鑑ケース、真鍮のクリップでとめた白紙の書類、無地の封筒、万年筆、抹茶と和菓子が置かれている
京都で実印を作る 印鑑は、区役所で登録してはじめて「実印」になります

住宅ローンを組む、車を買う、相続の書類に押す。実印が必要になるのは、人生の大きな場面です。京都にお住まいで、せっかくなら地元の職人が彫った実印を、とお考えの方もいらっしゃるでしょう。ここでは、注文から区役所での登録までを順にご案内します。説明は京都市の決まりにそって進めますが、登録の流れはほかの市町村でもほぼ同じです。

先に結論

実印は、印鑑を作る、区役所で登録する、の2段階で用意します。京都市で登録できる大きさは、丸い印鑑なら直径8mmを超え25mm以内です。顔写真の付いた本人確認書類を持ってご本人が窓口へ行けば、その日のうちに登録できます。当店の実印は、ご注文から3〜7営業日で発送します。契約の日が決まっている方は、2〜3週間前のご注文が安心です。

注文から使えるようになるまでの流れ

  1. 1注文する素材、サイズ、彫る名前、書体を決めます
  2. 2印影を確かめるご希望の方に、彫る前の印影をメールでお送りします
  3. 3受け取るご注文から3〜7営業日で発送します
  4. 4区役所で登録する印鑑と本人確認書類を持って窓口へ行きます
  5. 5証明書を取る契約の相手に出すのは、印鑑登録証明書です

1から3までが印章店の仕事、4と5がご自身で行う手続きです。実印そのものを契約の相手に預けることはありません。書類に実印を押し、その印影が登録した印鑑と同じであることを、区役所が出す印鑑登録証明書で示します。詳しくは実印とは?銀行印・認印との違いと登録までの流れをご覧ください。

京都市で実印として登録できる印鑑の条件

どんな印鑑でも登録できるわけではありません。京都市が定めている条件は、次のとおりです。

  • 大きさ印影が、1辺8mmの正方形に収まらず、1辺25mmの正方形に収まること。丸い印鑑なら、直径8mmを超え25mm以内です。当店の実印(13.5〜18mm)は、どれも当てはまります
  • 1人に1個2個目は登録できません。同じ世帯のご家族がすでに登録している印鑑も使えません
  • 変形しにくいことゴム印のように、押すたびに印影が変わりやすいものは登録できません
  • 量産品でないこと同じ形のものが大量に作られている印鑑は登録できません。既製品の認印は、断られることがあります
  • 彫る名前住民票にある氏名を表していることが条件です。フルネーム、姓だけ、名だけのほか、姓と名の一部を組み合わせた形(例: 山田太)も登録できます

登録できるのは、京都市に住民登録のある15歳以上の方です。ご夫婦やご家族で1本の実印を使い回すことはできませんので、お一人ずつご用意ください。

素材の選び方|長く使う実印だからこそ

実印を押す回数は、一生のうちでも数えるほどです。そのかわり、20年、30年と手元に置くことになります。そのため素材は、欠けにくさと、長く使っても飽きない見た目で選ぶのがおすすめです。

薩摩本柘の印材
薩摩本柘10,700円〜
黒水牛の印材
黒水牛11,900円〜
白水牛の印材
白水牛27,600円〜
象牙の印材
象牙31,200円〜

薩摩本柘は、鹿児島で育った柘の木です。木目が細かく、細い線まで彫れます。価格を抑えたい方に向いています。黒水牛は水牛の角です。丈夫で深いつやがあり、人気の高い素材です。白水牛は乳白色の角で、上品な白さとつやが特徴です。象牙は朱肉がよくなじみ、昔から最高級の印材とされてきました。

それぞれの特徴は、薩摩本柘、黒水牛、白水牛の記事でご覧いただけます。比べ方は実印の素材はどう選ぶ?にまとめました。

サイズ・彫る名前・書体の決め方

13.5mm小ぶり手の小さい方、名前だけで彫る方に
15mm標準迷ったらこの大きさです
16.5mm大きめフルネームの字数が多い方に
18mm最大堂々とした印影にしたい方に
銀行印や認印も作る場合は、実印をいちばん大きくしておくと、太さで見分けられます。

彫る名前は、フルネームが一般的です。字数が多いぶん印影が複雑になり、まねされにくいからです。結婚で姓が変わるかもしれない方は、名前だけで作っておくと、結婚後も同じ実印を使い続けられます。詳しくは実印はフルネームで作るべき?と実印のサイズはどう選ぶ?をご覧ください。

書体は、篆書体か印相体(吉相体)をおすすめします。どちらも字の形が複雑で、ひと目では読み取りにくい書体です。京印章でも、篆書体の流れをくむ字がよく使われてきました。印影の見本は実印の書体はどう選ぶ?に並べています。

彫る前に、印影を確かめられます

実印は、一度登録すると、何十年も使い続けることになります。当店では、注文画面の「印影のご確認」で「確認する」を選んでいただくと、彫る前の印影をメールでお送りします。届くのは、ご注文から2〜3日後です。なお、開運印鑑では、この確認を承っていません。

印影が届いたら、見ていただきたいところ

まず、字が住民票と同じかどうかです。「髙」「﨑」「邊」のような字は、とくによくご確認ください。次に、全体の印象です。線が太すぎる、もう少しやわらかくしたい、といったご希望があれば、お返事でお知らせください。印影をご確認いただくぶん、お届けまでの日数が延びることがあります。契約の日が近い方は、その日付をご注文のときに備考欄へお書きください。

京都市の区役所での登録の手順

印鑑が届いたら、お住まいの地域を受け持つ区役所・支所の市民総合窓口室か、出張所へ持っていきます。受付は平日の午前9時から午後5時までです。本人確認の方法によって、その日に登録できるかどうかが変わります。

顔写真付きの本人確認書類があるとき その日のうちに登録できます
  • 登録する印鑑
  • 運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど、官公署が発行した顔写真付きの書類

ご本人が窓口で申請すれば、その場で登録が済み、印鑑登録証(カード)を受け取れます。

顔写真付きの書類がないとき、代理人が行くとき 照会書が届くのを待つため、数日かかります
  • 登録する印鑑
  • 代理人が行くときは、委任状と、その方の本人確認書類

申請のあと、区役所からご自宅へ照会書が郵送されます。照会書に記入・押印し、本人確認書類と一緒に窓口へ持っていくと、印鑑登録証を受け取れます。

このカードは、印鑑登録証明書を取るときに窓口へ出します。実印を持っていく必要はありません。京都市の手数料は、窓口で1通350円です。マイナンバーカードをお持ちなら、コンビニで1通250円で取れます。登録証をなくして、新しく登録し直すときは、400円かかります。

実印と印鑑登録証は別々にしまいます2つがそろうと、実印を押した書類に、証明書まで付けられてしまいます。置き場所を分けてください
市外へ引っ越したら登録し直します京都市の外へ転出すると、登録は消えます。新しい市町村で、同じ印鑑をもう一度登録します
姓が変わったとき彫った氏名と合わなくなると、登録は消えます。名前だけで作った実印なら、同じ印鑑を使い続けられます

京都市以外の方は、住民登録のある市町村の窓口で登録します。持っていくものや大きさの決まりは市町村によって違うことがあるので、事前に案内をご確認ください。

契約の日から逆算して、いつ注文するか

住宅ローンや車の契約では、実印と印鑑登録証明書の両方を使います。証明書は「発行から3か月以内」と指定されることが多いので、取るのは契約が近づいてからで構いません。登録だけ早めに済ませておけば、慌てずに済みます。

おすすめの日程契約の日の2〜3週間前に注文余裕あり

制作 3〜7営業日配送区役所で登録予備の日

印影を確かめてから彫る場合3〜4週間前に注文余裕あり

印影の確認制作配送区役所で登録予備の日

急ぐ場合10日前に注文ぎりぎり

制作 3〜7営業日配送登録

注文から登録までは、早ければ1週間ほど、余裕をみると2〜3週間かかります。住宅ローンの段取りは住宅ローンの実印はいつまでに作る?で、車の場合は初めて車を買うときの実印で説明しています。

実印と一緒に、銀行印と認印もそろえる方が多い理由

実印を作る場面は、家の購入、結婚、独立と、暮らしが大きく変わるときです。同じ時期に、住宅ローンの返済口座を作ったり、結婚で口座の名義を変えたりすることもあります。実印を銀行印と兼ねると、1本をなくしただけで、区役所と銀行の両方で手続きが必要になります。印鑑は用途ごとに分けておくのが安全です。

当店の3本セットは、実印、銀行印、認印を同じ素材でそろえ、1本ずつ注文するより価格を抑えています。薩摩本柘なら21,700円から、黒水牛なら24,300円からです。すでに銀行印をお持ちの方は、実印だけのご注文も承ります。

よくある質問

通販で買った印鑑でも、京都市で実印として登録できますか

条件を満たしていれば、登録できます。窓口で確かめるのは、印影の大きさや、氏名と合っているか、変形しにくい材質か、といった点です。どこで買ったかは問われません。

篆書体や印相体のように読みにくい書体でも、登録できますか

登録できます。当店でも、実印は篆書体か吉相体(印相体)で作る方が大半です。ただ、京都市の条件には「印影が鮮明で文字の判読が容易であること」もあります。気になる方は、彫る前に印影を確かめておくと安心です。

登録の手続きは、店に代わってもらえますか

印鑑登録を申請できるのは、ご本人か、委任状を持った代理人です。印章店が登録まで代わりに済ませる仕組みはありません。顔写真付きの本人確認書類があれば、手続きはその日のうちに終わります。

いま登録している実印を、新しいものに替えられますか

替えられます。窓口で今の実印の登録を廃止し、続けて新しい印鑑を登録します。京都市では、このとき手数料が400円かかります。古い印鑑登録証は使えなくなり、新しい登録証に替わります。

店舗に行って相談できますか

ご相談いただけます。当店は京都市伏見区にあり、京阪の伏見桃山駅から歩いて5分です。職人への相談をご希望の場合は、お電話かお問い合わせフォームで前もってお知らせください。場所と営業時間は京都で印鑑を作るならでご案内しています。

まとめ|実印を用意するときに決める順番

はじめに、契約の日を確かめて、注文する日を決めます。目安は2〜3週間前、印影を確かめてから彫るなら3〜4週間前です。次に、価格と丈夫さを見比べて素材を選びます。

続いてサイズと彫る名前を決めます。サイズに迷ったら15mmを選び、姓が変わるかもしれない方は名前だけで彫っておくと安心です。最後に篆書体か印相体から書体を選び、注文画面で印影を確かめるかどうかを決めます。実印が届いたら、本人確認書類を持って区役所の窓口へ行きます。

SOURCES

出典

印鑑登録の条件、窓口、本人確認の方法、手数料は、京都市の案内を参照しました(2026年9月時点)。京都市以外にお住まいの方は、お住まいの市町村の案内をご確認ください。価格と納期は当店の情報です。

  1. 京都市. 印鑑登録. https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000147302.html,(参照 2026-09-22).
  2. 京都市. 証明書の手数料. https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000158666.html,(参照 2026-09-22).
  3. 京都府. 京印章[京都府の伝統的工芸品等]. https://www.pref.kyoto.jp/senshoku/1272266181763.html,(参照 2026-09-22).
  4. 公益社団法人 全日本印章業協会. 大切な実印を作る前にお読みください. https://www.inshou.or.jp/inshou/info/index.html,(参照 2026-09-22).