CHAPTER 15 人生の節目・記念
就職祝いの相場はいくら?関係別の金額と内定から入社までの渡し時期
就職祝いの相場は、親から1万〜5万円、祖父母から1万〜5万円、おじ・おばから1万〜3万円、兄弟姉妹から1万円前後、友人から3千〜1万円が目安です。渡す時期は、内定が出た直後ではなく、卒業式のあとから入社日までの3月が中心で、入社後なら1か月以内に。祝儀袋は紅白の蝶結びに「御就職御祝」。関係別の相場、内定・卒業・入社と続く時期の中でいつ渡すか、祝儀袋の書き方、現金だけにするか品物を添えるか、お返しの考え方、贈与税まで説明します。
公開日: 2026年9月27日
子どもや孫、甥や姪、友人の就職が決まった。お祝いをしたいけれど、いくら包めばよいのか、内定が出た時点で渡すのか入社してからなのか、祝儀袋には何と書くのか。就職祝いは、結婚祝いや出産祝いに比べて決まりごとが少なく、贈る機会も一生に数回ですので、相場も時期も分かりにくいお祝いです。この記事では、親、祖父母、おじ・おば、兄弟姉妹、友人のそれぞれの立場での相場、内定から卒業、入社と続く時期の中でいつ渡すか、祝儀袋の書き方と現金の包み方、現金だけにするか品物を添えるか、お返しと贈与税の考え方まで、当店で多いご相談をもとに順に説明します。
就職祝いの相場は、親と祖父母が1万〜5万円、おじ・おばが1万〜3万円、兄弟姉妹が1万円前後、友人が3千〜1万円が目安です。渡す時期は、内定が出た直後ではなく、卒業式のあとから入社日までの3月が中心で、入社後なら1か月以内に渡します。祝儀袋は紅白の蝶結びに「御就職御祝」、お札は新札で。現金だけでも十分にお祝いになりますが、社会人の始まりに残る品を1つ添える家も多く、当店では入社の手続きで使う本人名義の印鑑を現金に添える形が選ばれています。
関係別の相場。親と祖父母は幅が広く、遠い関係ほど低くなります
就職祝いに決まった金額はありません。ただ、贈る人と本人の関係で、おおよその幅はあります。当店でのご相談と一般的な慣習をもとに、関係別の目安を並べます。
就職祝いと卒業祝いは、まとめて1つで構いません
大学や専門学校を3月に卒業して4月に入社する場合、卒業祝いと就職祝いが同じ春に重なります。2つを別々に贈る必要はなく、まとめて1つのお祝いにする家がほとんどです。表書きは「御就職御祝」にすると、卒業と就職の両方の気持ちが伝わります。進学せずに就職する高校卒業の場合も同じです。
- 卒業式のあと、入社前の3月に渡す
- 金額は就職祝いの相場のまま。卒業祝いの分を上乗せしなくてよい
- 品物を添えるなら、入社してから使う実用品にする
- 大学院に進む、留学する場合は「御卒業御祝」に切り替える
- 卒業式の当日に品物を渡し、入社前に現金を渡す
- 2回とも現金だと、合計が相場を大きく超えやすい
- 親や祖父母で、卒業式に出席する家に多い形
- 親戚は1回にまとめるほうが、相手も気を使わない
渡す時期。内定・卒業・入社と続く中で、3月が中心です
就職は、内定から入社まで半年ほどの間があります。厚生労働省の公表では、令和8年3月卒業予定の大学生の就職内定率は2月1日時点で92.0%で、多くの学生は前年の秋には内定を得ています。ただ、内定の段階で就職祝いを渡す家は少なく、卒業式のあとから入社日までの3月が中心です。内定は辞退や変更もあり得ますし、本人も「まだ働いていない」という気持ちだからです。
高校卒業で就職する場合は、内定が9月から10月で、渡す時期は同じく卒業式のあとの3月です。中途採用や転職の場合は、内定から入社までが1か月ほどと短いので、入社日の前後に渡します。
-
内定のとき
「おめでとう」の言葉だけで
内定の連絡をもらったら、お祝いの言葉を伝えます。現金や品物はこの時点では渡さず、「入社前にお祝いするね」と予告しておくと、本人も心づもりができます。
言葉と食事 -
卒業式のあと〜3月末
入社前の週末や、帰省のときに
いちばん多い渡し方です。卒業式が終わって、引っ越しや入社の準備をしている時期に渡すと、スーツや一人暮らしの費用に使ってもらえます。品物なら、入社初日から使えます。
手渡し向き -
入社日の前後
遠方なら直送や現金書留で
会えない親戚は、入社日に合わせて届くように送ります。引っ越し直後は荷物の受け取りが混み合いますので、届く日を本人に伝えておきます。
郵送・直送向き -
入社後1か月以内
ゴールデンウィークの帰省で
入社前に会えなくても、5月の連休に帰省したときに「仕事はどう?」と話しながら渡せば自然です。それを過ぎると、初任給のお礼と時期が重なります。
遅れたときに
祝儀袋の書き方と、現金の包み方
就職祝いは、何度あってもよいお祝いですので、水引は紅白の蝶結びです。表書きは「御就職御祝」がいちばん一般的で、「祝御就職」「御祝」でも構いません。転職や再就職の場合は「御祝」にしておくと、前の職場のことに触れずに済みます。
- 水引
- 紅白の蝶結び。1万円程度なら水引が印刷された袋で、3万円以上なら水引を結んだ袋にします
- 表書き(上段)
- 「御就職御祝」「祝御就職」「御祝」のいずれか。転職・再就職なら「御祝」に
- 名前(下段)
- 贈る人のフルネーム。夫婦連名なら夫のフルネームの左に妻の名を。祖父母からなら「祖父母」ではなく氏名で
- 中袋
- 表に金額を旧字体の漢数字で(壱・弐・参・伍・萬)、裏に住所と氏名。お札は新札で、肖像が表の上に来る向きに揃えます
- 渡し方
- 袱紗(ふくさ)に包んで持参し、相手の前で取り出して両手で渡します。郵送なら、日本郵便の案内のとおり現金書留で。宅配便や普通郵便では現金を送れません
現金だけにするか、品物を添えるか
就職祝いは、現金だけでも失礼にはなりません。スーツ、靴、かばん、引っ越しと、入社前は出費が続きますので、現金がいちばん役に立つ時期です。一方で、現金は使えばなくなります。「社会人の始まり」の記念として残る品を1つ添えたい方は、予算を現金と品物に分けます。
1万円兄弟姉妹、いとこから
2万円おじ・おばから。いちばん多い組み合わせ
3万円祖父母から。親と分担して
5万円親から。スーツと別に
品物には、入社してからの手続きで使うものが向きます。入社の書類に押す認印、給与振込の口座に届け出る銀行印、寮や社用車、いずれ車や家を買うときの実印。新社会人が持っている印鑑は、文具店の既製品か親の借り物であることが多く、入社の手続きで初めて「自分の印鑑がない」と気づきます。就職祝いに何を添えるかを広く比べたい方は就職祝いに長く使えるプレゼントを、予算別の品は就職祝いのプレゼント予算1万・2万・3万円をご覧ください。
実印として登録できる印鑑は1人1個です。親が3本セットを用意する家が多いので、親戚が印鑑を添えるなら親に確かめてから、足りない種類を選びます。親がまだ何も用意していないなら、祖父母が3本セットを、親が現金を、と分担する形もあります。種類の決め方は就職祝いに印鑑を贈るなら?で、新社会人が入社までに使う場面は新社会人に必要な印鑑は?で説明しています。
お返しは、本人が初任給でお礼をするのが自然です
就職祝いに、品物でのお返し(内祝い)は基本的に要りません。本人はまだ給料をもらう前で、親戚もそれを分かって贈っています。その代わり、受け取った本人がすぐにお礼を伝え、初任給が出たら、自分で選んだささやかな品や食事でお礼をする。これが、就職祝いのお返しのいちばん自然な形です。
受け取った本人がすること
- 1受け取った日のうちに、本人からお礼を伝える
親を通さず、本人の声で伝えます。電話が難しければメッセージでも構いませんが、目上の親戚には電話か手紙が喜ばれます。
- 2入社したら、近況を一言
「無事に入社しました。配属は○○です」と、写真を添えて。祖父母や親戚にとっては、この報告がお祝いへの返事になります。
- 3初任給が出たら、自分で選んだ品か食事でお礼を
高価である必要はありません。菓子折り、地元の品、食事に招く。「初任給で」と一言添えるのがいちばんの気持ちです。5万円を超えるようなお祝いには、親が本人と相談して金額の3分の1程度の品を持って挨拶に行く家もあります。
印鑑を受け取った本人が、入社の手続きでどう使い始めるかは新社会人に必要な印鑑は?で説明しています。
贈与税の心配は要りません
就職祝いの現金に贈与税がかかるのか、と心配される方がいます。国税庁の案内では、個人から受け取る祝い金など、社会通念上相当と認められる金品には贈与税がかかりません。相場の範囲の就職祝いであれば、現金でも品物でも税金の心配は要りません。また、贈与税には年間110万円の基礎控除があり、その年に受け取った贈与の合計がこの範囲に収まれば申告も不要です。祖父母が就職を機にまとまった金額を渡したい場合は、お祝いとは別に考え、税理士や税務署に相談してください。
贈る立場別のまとめ
価格の目安
現金に添える品として当店で選ばれている印鑑と、その価格です。1本なら、親が実印を用意することが多いので銀行印か認印を。親と分担するなら3本セットを。
よくある質問
内定が出た時点で、現金を渡してもいいですか
渡しても失礼ではありませんが、卒業式のあとまで待つ家が多いです。内定は辞退や変更もあり得ますし、本人も「まだ働いていない」という気持ちです。内定のときは言葉でお祝いし、「入社前にお祝いするね」と予告しておくのが自然です。
公務員試験に合格した場合も、就職祝いですか
就職祝いです。表書きは「御就職御祝」で構いません。合格発表が夏から秋で、採用は翌年4月ですので、渡す時期は民間企業と同じく卒業後から入社前の3月が中心です。
転職や中途採用の場合、就職祝いは贈りますか
親しい間柄なら贈ります。新卒の就職祝いより控えめで、友人や同僚から3千〜1万円、家族から1万〜3万円が目安です。表書きは「御祝」にしておくと、前の職場のことに触れずに済みます。転職祝いの選び方は転職祝いに印鑑を贈るなら?で説明しています。
成人祝いを贈ったばかりです。就職祝いも贈るべきですか
成人祝いと就職祝いは別のお祝いですので、贈って構いません。ただ、同じ年か翌年に続く場合は、就職祝いを相場の下の幅にするか、現金ではなく品物にすると、相手も気を使いません。成人祝いの相場は成人祝いの相場はいくら?にまとめています。
遠方で会えません。現金はどう送りますか
現金は現金書留で送ります。宅配便や普通郵便で現金を送ることはできません。品物を添える場合は、当店から本人の住所へ直送し、現金と手紙は現金書留で別に送ると、届く日を揃えやすくなります。直送の段取りは離れて暮らす家族に印鑑を贈るで説明しています。
就職祝いをもらったら、親は相手に何か返しますか
基本は不要です。本人からのお礼の連絡と、入社後の近況報告、初任給でのささやかなお礼で十分です。相場を大きく超えるお祝いを受け取った場合や、家のならわしで内祝いをする地域では、親が本人と相談して、金額の3分の1程度の品を持って挨拶に行きます。
まとめ|関係で金額を決め、卒業後から入社前の3月に渡す
就職祝いの相場は、親と祖父母が1万〜5万円、おじ・おばが1万〜3万円、兄弟姉妹が1万円前後、友人が3千〜1万円が目安です。同じ年に卒業祝いや成人祝いを贈っていれば下に、遠方に赴任するなど事情があれば上に動かします。卒業祝いと就職祝いは、まとめて「御就職御祝」の1つで構いません。渡す時期は、内定の直後ではなく、卒業式のあとから入社日までの3月が中心で、入社後なら1か月以内に。祝儀袋は紅白の蝶結びに「御就職御祝」、お札は新札で。現金だけでも十分ですが、社会人の始まりに残る品を1つ添えるなら、入社の書類と給与口座で最初に使う本人名義の印鑑が、その後の何十年に出番のある贈り物になります。
関係に合わせて、1本から3本セットまで。お名前に合わせて職人がお作りします
京都の職人が、本人のお名前の字に合わせて印面を設計し、1本ずつ彫刻します。のしのご希望は注文の備考欄で承り、遠方の本人へは注文画面で住所を指定して直送できます。全国送料無料、5年保証です。
- 兄弟姉妹・いとこから認印1本薩摩本柘12mm 6,400円〜。入社の書類に押す1本。現金3千円と合わせて1万円に
- おじ・おばから銀行印1本黒水牛13.5mm 9,500円。給与口座の届出印に。現金1万円と合わせて約2万円に
- 親・祖父母から実印・銀行印・認印の3本セット薩摩本柘 21,700円〜、黒水牛 24,300円〜。桐箱入りで、社会人の始まりの記念に3本セットを見る →
卒業式のあとに渡すなら2月中旬まで、入社日に合わせるなら3月中旬までのご注文が安心です。急ぎの場合はお問い合わせからご相談ください。