CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
離れて暮らす家族に印鑑を贈る|相談から直送までの進め方
離れて暮らす親や子、兄弟に印鑑を贈るとき、会わずに仕様を決めて届けるには段取りが要ります。メッセージや電話で聞くこと、届け方の3つのルート(直送・自分で受け取って渡す・本人に注文してもらう)、注文者にだけ届く印影確認のメールを家族に見せる方法、高齢の親への届け方の注意、支払い方法の選び方を、当店の注文画面に沿って説明します。
公開日: 2026年9月26日
実家の親に、就職して遠くに住む子に、別の街で暮らす兄弟に。離れて暮らす家族に印鑑を贈ろうとすると、「名前の字はどう確かめる」「本人の好みは」「届け先はどうする」と、会って選ぶときには起きない疑問が続きます。この記事では、会わずに印鑑を贈るときの段取りを、相談、注文、届け方の順に説明します。メッセージや電話で聞いておくこと、届け方の3つのルートの違い、注文者にだけ届く印影確認のメールを家族に見せる方法、高齢の親に届けるときの注意、直送に向く支払い方法をまとめました。注文画面の操作そのものは印鑑のプレゼントを相手へ直送する方法に詳しくありますので、この記事は「家族だからこそできる段取り」に絞っています。
会えない家族への印鑑は、名前の字と持っている印鑑だけをメッセージで確かめ、注文は贈る側が行い、届け方を3つのルートから選びます。相手の住所へ直送する、いったん自分が受け取って帰省や来訪のときに渡す、本人に選んでもらって注文だけ自分がする。この3つです。当店の注文画面には「ご注文者様と異なる住所に発送する」のチェックがあり、金額の分かる書類は入りません。印影の確認を希望すると、注文から2〜3日後に注文者へ印影の画像がメールで届きますので、それを家族に転送すれば、離れていても本人が仕上がりの字を見て決められます。家族が初めて自分の印鑑を持つなら、実印・銀行印・認印の3本セットが薩摩本柘で21,700円から、黒水牛で24,300円からです。
会えない家族に贈るとき、難しくなる3つのこと
家族なら好みも名前も知っている。そう思っていても、印鑑を贈ろうとすると、会って選ぶときには起きない引っかかりが出てきます。
名前の字を、目で確かめられない
「高」と「髙」、「斉」と「齊」、「辺」と「邊」。家族でも、戸籍の字を正確に覚えているとは限りません。実印は住民票の字で登録しますので、ここが違うと登録できないことがあります。会えないと、免許証や保険証を見せてもらうことができません。
いま何を持っているか、分からない
親は昔から使っている実印と銀行印を持っているはずですが、どれが枠の欠けた古いもので、どれを銀行に届けているかは、本人しか知りません。子どもは、就職や引っ越しのときに既製の認印を買っているかもしれません。
届け先と受け取りが、自分の手を離れる
直送にすると、箱を開けるのは相手です。届く日に家にいるか、包装はどうなっているか、金額が分かる紙は入っていないか。自分の目で確かめられない分、注文の段階で決めておくことが増えます。
3つとも、答えは「会わなくてもできる方法がある」です。順に説明します。
まず、メッセージや電話で確かめること
離れて暮らす家族への相談は、LINEのようなメッセージか電話になります。聞くことは多くありません。名前の字、持っている印鑑、そして用途の3つです。好みは、後で説明する印影確認の段取りで本人に見てもらえますので、最初に聞き出す必要はありません。
メッセージで確かめる例(親に贈る場合)
お父さんの実印って、いつごろ作ったやつ? 前に見たとき、枠が欠けてた気がしていきなり「贈る」と言わず、いま使っている印鑑の様子を聞きます。枠が欠けていれば、作り直しの理由になります
もう40年くらい使ってるな。銀行のはんこも同じ時期のやつ
名前の字、免許証の写真を送ってくれる? 書類を書くときに正しい字を使いたくて「書類」を理由にすると自然です。免許証やマイナンバーカードの氏名の部分だけの写真で十分で、番号の部分は隠してもらいます
これでいい? 「髙」ははしごの方な
ありがとう。銀行のはんこは、どの銀行に届けてる? 全部同じ?届出印を新しくするには銀行ごとに手続きが要ります。使っている口座の数を先に知っておきます
聞き出せるのは、この3つで十分です。名前の字は写真で、持っている印鑑は「いつ作ったか」「枠は無事か」で、用途は「どの銀行に届けているか」で分かります。子どもや兄弟に贈る場合の切り出し方は、印鑑はサプライズで贈れる?の会話例が使えます。
口頭やメッセージの文字では、「髙」と「高」のような字の違いが伝わりません。免許証やマイナンバーカードの氏名の部分の写真を送ってもらい、注文画面の彫刻内容に、その字のとおりに入力します。パソコンやスマートフォンで出しにくい字は、備考欄に「氏の『たか』は、はしご髙」のように書き添えれば、職人がその字で印面を設計します。
届け方は3つのルート。家族なら、3つとも使えます
会わずに贈るときの届け方は、大きく3つです。相手の住所に直送する、いったん自分の家に届けて渡す、本人に選んでもらって注文だけ自分が行う。家族に贈る場合は、友人や同僚に贈るときと違って、3つ目のルートが気楽に使えます。
相手の住所へ直送する
- 注文画面で「ご注文者様と異なる住所に発送する」にチェックを入れ、相手の住所、名前、電話番号を入力します
- 納品明細書は「不要」が初期設定で、金額の分かる書類は入りません
- 配達希望日と時間帯を指定できます。相手が家にいる日を先に聞いておきます
- 手紙は同封できませんので、別に郵送するか、届いたころに電話をします
向いている場合次に会うのが数か月先。誕生日や敬老の日など、日にちに合わせて届けたい
自分が受け取って、会うときに渡す
- 自宅に届けてもらい、包装や仕上がりを自分の目で確かめられます
- 手紙を箱に入れて、帰省や来訪のときに手渡しできます
- 渡す日まで自分で保管します。桐箱や化粧箱に入れたまま、直射日光の当たらない場所に
向いている場合帰省や来訪の予定が1〜2か月以内にある。開ける瞬間を一緒に過ごしたい
本人が選び、注文は自分がする
- 商品ページの案内を送り、印材、書体、ケースの色を本人に選んでもらいます
- 選んだ内容を聞いて、贈る側が注文と支払いをします。金額は本人に見せずに済みます
- 届け先は本人の住所にすれば、ルート1と同じ流れで届きます
向いている場合色や書体の好みがはっきりしている相手。親から子へ、姓の入れ方を本人に決めてもらいたいとき
迷ったら、ルート1の直送です。家族なら住所も電話番号も分かっていますし、届いたあとに「開けてみて」と電話をすれば、遠くにいても開ける瞬間に近いやり取りができます。ルート3の役割分担は、印鑑のプレゼントは本人に選んでもらう?で詳しく説明しています。
印影の確認メールを、家族に転送する
離れて暮らす家族に贈るときに、いちばん役に立つ段取りがこれです。当店では注文のときに「印影のご確認」を希望できます。希望すると、ご注文から2〜3日後に、職人が設計した印影の画像が注文者のメールアドレスに届きます。メールは注文者にしか届きませんので、贈る側がその画像を家族に転送すれば、本人が自分の名前の印影を見て、「この字でいい」と決められます。
-
注文のとき
「印影のご確認」を「確認する」にします
商品ページの注文欄で選びます。確認をすると納期が2〜3日ほど延びますので、届けたい日から逆算して注文します。
-
2〜3日後
注文者に、印影の画像がメールで届きます
職人が名前の字に合わせて設計した印面の画像です。贈る側が先に見て、字の間違いがないかを確かめます。
-
その日のうちに
家族に画像を転送して、見てもらいます
「あなたの印鑑を作ってもらっているの。この字で大丈夫?」と送れば、本人が戸籍の字と見比べられます。贈り物だと伝えることになりますが、開けるまでの楽しみは残ります。内緒にしたい場合は、贈る側だけで確認します。
-
返信のあと
「この印影で進めてください」と当店に返信します
直しがあれば、その内容を伝えます。返信のあとに彫刻に入り、通常3〜7営業日で発送します。
実印や銀行印は、一度作れば何十年も使う道具です。本人が印影を見て納得してから彫るこの流れは、会って選ぶときの「見本を一緒に見る」時間の代わりになります。
高齢の親に直送するときの、3つの注意
実家の親に直送する場合は、受け取りと開封が親の手で行われます。若い人に贈るときとは違う注意が3つあります。
親に直送するときに決めておくこと
- 1届く日を、先に伝えておく
知らない荷物を警戒して受け取らない、あるいは不在で持ち帰られる。どちらも起きます。ゆうパックは、受取人が不在の場合は郵便局で7日間保管され、過ぎると差出人に返送されます。「○日に、私からはんこの箱が届くから」と伝え、配達希望日と時間帯も注文画面で指定しておきます。
- 2支払いは、クレジットカードか前払いで
代金引換は、受け取る人がその場で代金を払う方法です。あと払いは、請求書が商品に同封されます。どちらも親に金額が伝わり、支払いの手間もかけてしまいます。直送では、クレジットカード、コンビニ・ネット銀行の前払い、銀行振込のいずれかにします。
- 3届いたあとの手続きを、電話で一緒に確かめる
実印を新しくしたなら、区役所や市役所で登録している印鑑を新しいものに変える手続きが要ります。銀行印なら、口座のある銀行で届出印の変更をします。全国銀行協会の案内では、これまでの届出印、新しい印鑑、通帳、本人確認書類を窓口に持参します。手続きが済むまで、古い印鑑は捨てずに取っておいてもらいます。
親に贈る印鑑は、長年使った実印や銀行印の「作り直し」になることが多いです。新しい印鑑が届いても、手続きをしないと古い印鑑を使い続けることになります。届いた1週間後に「区役所は行けた?」と電話を1本入れるところまでが、この贈り物です。
相手別に見る、贈る本数と彫る名前
離れて暮らす家族といっても、親、子、兄弟では、持っている印鑑も、これから使う場面も違います。
長年使った実印か銀行印の作り直しが中心です。1本ずつ上質な印材で。実印なら黒水牛15mmで15,300円、本象牙(標準)15mmで36,100円。夫婦2人分を同じ印材で揃える贈り方もあります。
いま使っている印鑑の枠の状態と、届け出ている銀行の数自分の名前で作った印鑑をまだ持っていないことが多く、実印・銀行印・認印の3本セットが基本です。薩摩本柘で21,700円、黒水牛で24,300円から。桐箱に収めて届きます。
既製の認印で銀行口座を作っていないか。娘さんなら、銀行印を名前だけで彫るかどうか結婚や家の購入といった節目に合わせて、足りない本数を贈ります。実印と銀行印の2本セットが黒水牛で17,900円から。銀行印1本なら黒水牛13.5mmで9,500円。
節目の予定と、本人がすでに実印を登録しているか誕生や成人の記念に1本。誕生祝いなら銀行印を名前だけで、成人祝いなら実印を。親と重ならないように、先に親と分担を決めます。
親がすでに用意していないか。名前の字は親に写真で子どもに3本セットを贈る場合は、一人暮らしを始める子どもに持たせる印鑑で、実印・銀行印・認印の使い分けをどう伝えるかを説明しています。孫に贈る場合は孫に残す贈り物は?を参考にしてください。
届く日から逆算する
当店の納期は、通常3〜7営業日です。印影の確認をする場合は、メールのやり取りの分だけ延びます。定休日は土曜日と第2・第4日曜日、年始です。誕生日や敬老の日、帰省の日に合わせるなら、次の目安で注文します。
包装と、手紙の届け方
直送でも、包装は選べます。当店では、和紙調の包装紙に柄入りの帯を巻き、飾りひもを結んだ包装を、青と赤の2色から追加料金なしで選べます。2本・3本セットは桐箱か化粧箱に収めますので、箱を開けたときにそのまま贈り物の形になっています。
手紙は、注文品に同封できません。直送で手紙を添えたいときは、届く日の1〜2日前に着くように別に郵送します。手紙の書き方と文例は印鑑のプレゼントに添える手紙にまとめています。包装の見え方は印鑑のギフトラッピングで写真つきで説明しています。
注文の前に確かめる6つのこと
- 名前の字免許証やマイナンバーカードの氏名の写真で。出しにくい字は備考欄に書き添えます。
- 持っている印鑑いつ作ったか、枠は無事か、どの銀行に届けているか。同じ用途の印鑑を2本贈らないために。
- 届け先と、家にいる日住所、名前、電話番号。配達希望日と時間帯を指定します。
- 支払い方法クレジットカードか前払い。代金引換とあと払いは、相手が金額を知り、支払いの手間もかかります。
- 印影の確認をするかするなら3週間前に注文。届いたメールを家族に転送して見てもらいます。
- 届いたあとの手続き実印なら登録の変更、銀行印なら届出印の変更。電話で一緒に確かめます。
よくある質問
親の名前の字が分からないまま注文して、あとで直せますか
彫刻に入る前なら、直せます。注文の際に「印影のご確認」を希望しておくと、彫る前に印影の画像が届きますので、そこで字を確かめられます。彫刻したあとの直しは、新しく作ることになります。先に写真で確かめるのがいちばん確実です。
直送すると、送り主が誰か相手に分かりますか
当店からのお届けになりますので、事前に「私からはんこの箱が届く」と伝えておくのが確実です。知らない荷物として受け取りを断られることを防ぐためにも、届く日と一緒に伝えてください。
通販で買った印鑑を、届いたあとに返品はできますか
印鑑は名前を彫って作るお品ですので、お客様のご都合による返品・交換は原則としてお受けできません。通信販売には、訪問販売のようなクーリング・オフの制度はなく、返品の条件は各店の表示によります。当店では、不良品や説明と異なる商品は返品・交換に対応しています。また5年保証で、欠けや摩耗の修理や彫り直しにも対応しています。
実家に、昔からの実印があるのに贈っても大丈夫ですか
枠が欠けたり、印面が摩耗した実印は、登録した印影と照合できなくなることがあります。そうなる前に作り直す贈り方は、親に喜ばれることが多いです。新しい実印が届いたら、区役所や市役所で登録の変更をしてもらい、それまで古い印鑑は残しておいてもらいます。
子どもに贈るなら、実印は姓と名のどちらで彫りますか
実印はフルネームが基本です。銀行印は、娘さんなら結婚で姓が変わっても使い続けられるように名前だけで彫る形が多く選ばれています。息子さんは姓だけかフルネームが一般的です。3本セットなら、実印はフルネーム、銀行印は名前だけ、認印は姓だけ、という組み合わせにすると、3本を見分けやすくなります。
まとめ|写真で字を確かめ、印影を転送し、届く日を伝える
離れて暮らす家族に印鑑を贈るときの段取りは、3つに集まります。名前の字は、免許証などの氏名の写真で確かめる。仕上がりの字は、注文者に届く印影確認のメールを家族に転送して、本人に見てもらう。届け方は、直送、自分が受け取って渡す、本人に選んでもらって自分が注文する、の3つのルートから選び、直送なら届く日を先に伝え、支払いはクレジットカードか前払いにする。親には作り直しの1本を上質な印材で、家を出た子には3本セットを桐箱で。届いたあとの登録や届出の手続きまで電話で確かめれば、会えなくても、会って渡すのと同じだけ気持ちの伝わる贈り物になります。
お名前の字に合わせて職人がお作りし、ご家族の住所へお届けします
注文画面で「ご注文者様と異なる住所に発送する」を選ぶだけで、ご家族の住所へ直送できます。金額の分かる書類は入りません。「印影のご確認」を希望すると、彫る前に印影の画像をメールでお送りしますので、ご家族に転送して仕上がりの字を見てもらえます。和紙調の包装(青・赤)は追加料金なし、全国送料無料、5年保証です。
- 親長年使った実印・銀行印の作り直し黒水牛や本象牙で1本ずつ。届いたら登録の変更を一緒に
- 子初めて持つ3本セット実印・銀行印・認印を桐箱に。使い分けの説明を添えて
- 兄弟節目に足りない本数を結婚や家の購入に合わせて、2本セットや銀行印1本を