CHAPTER 15 人生の節目・記念
成人祝いは現金と品物のどちら?記念に残る品を添える贈り方
成人祝いは、現金だけでも失礼にはなりません。ただ、現金は使えばなくなり、品物は残ります。親や祖父母のように近い立場なら現金に記念の品を1つ添える形が多く、おじ・おばや兄弟姉妹は現金だけか品物だけでも十分です。現金と品物それぞれの長所、贈る立場と本人の状況で決める方法、予算を2つに分ける例、何十年も残る品の選び方、渡し方まで、成人祝いで多いご相談をもとに説明します。
公開日: 2026年9月27日
成人祝いを用意するとき、まず迷うのが「現金にするか、品物にするか」です。現金なら本人が好きに使えますし、金額も相場に合わせやすい。一方で、現金は使えばなくなり、何年かたつと「あのとき何をもらったか」が本人の記憶に残りません。品物なら残りますが、好みに合わなければ使われないまま引き出しにしまわれます。この記事では、現金と品物のそれぞれの長所、贈る立場と本人の状況でどちらにするかを決める方法、予算を現金と品物に分ける例、何十年も残る品の選び方、渡し方まで、当店で多いご相談をもとに順に説明します。関係別の金額そのものは成人祝いの相場はいくら?で詳しく書いていますので、この記事では「現金か品物か」の決め方に絞ります。
成人祝いは、現金だけでも失礼にはなりません。親や祖父母のように近い立場なら、現金に「大人になった記念」として残る品を1つ添える形がいちばん多く、おじ・おばや兄弟姉妹は現金だけ、または品物だけでも十分です。本人が学生で一人暮らしをしているなら現金の割合を多めに、実家暮らしで急いで使う予定がないなら品物の割合を多めにします。添える品は、本人の名前が入っていて、本人が自分ではなかなか買わず、何十年も使えるものが向きます。当店では、本人の名前を彫った印鑑を現金に添える形が選ばれています。
現金と品物、それぞれの長所と短所
どちらが正しいということはありません。現金と品物では、贈る側と受け取る側にとっての良さが違いますので、先に並べて比べます。
本人が本当に必要なものに使えます。学費、免許、一人暮らしの費用など、20歳前後は出費が多い時期です
本人にとって自分では買わないものが手に入ります。上質な品を持つきっかけになり、贈った人の顔が思い浮かびます
金額がそのまま伝わります。相場に合わせやすい反面、金額で気持ちを量られる面もあります
贈る側にとって金額が表に出ません。選ぶ手間はかかりますが、「この子のために選んだ」ことが伝わります
使えばなくなります。何年かたつと、もらったこと自体が記憶から薄れます
何年か後に手元に残ります。使うたびに成人のときのことを思い出します
ほとんどありません。新札と祝儀袋を用意すれば、その日のうちに贈れます
外す心配好みや持ち物と重なる心配があります。本人か親に確かめてから選ぶと外しません
手渡しか現金書留。宅配便や普通郵便では送れません
届け方手渡しのほか、店から本人の住所へ直送できます
まとめると、現金は「外さない」、品物は「残る」贈り物です。両方の良さがほしい方が、現金に品物を1つ添えます。
贈る立場で決まります。近い関係ほど、両方を贈る家が多い
現金にするか品物にするかは、本人との関係でおおよそ決まります。親や祖父母のように近い立場は、金額も大きく、成人の記念を形に残したい気持ちも強いので、現金と品物の両方を贈る家が多くなります。おじ・おば、兄弟姉妹、友人は、どちらか一方で十分です。
- 現金だけ
- 品物だけ
- 両方
着物やスーツを用意する家では、それが品物にあたります。それとは別に、これからの暮らしで使う品を1つ贈る家が多く、現金は控えめでも構いません。
実印、または実印・銀行印・認印の3本セット- 現金だけ
- 品物だけ
- 両方
正月の帰省で現金を渡す家がほとんどです。孫の記念に何か残したい方は、親と相談して、親が用意しない品を1つ添えます。
現金+上質な印材の1本、または親と分担して3本セット- 現金だけ
- 品物だけ
- 両方
会う頻度で決めます。正月に会うなら現金、遠方で会わないなら品物を直送する形が自然です。両方贈ると、親より目立ってしまうことがあります。
現金、または銀行印1本- 現金だけ
- 品物だけ
- 両方
社会人の兄や姉は現金か食事、友人は品物が多くなります。金額は1万円前後までで、相手が気を使わない範囲に収めます。
現金、認印1本、名刺入れやペンなどの小物本人の状況で決まります。3つの質問
立場で大まかに決めたら、本人の状況で現金と品物の割合を調整します。次の3つの質問に答えると、どちらに寄せるかが決まります。
-
本人は一人暮らしをしていますか。または、これから始めますか
している・始める現金の割合を多めにします。家賃や引っ越しの費用がかかる時期で、現金がいちばん役に立ちます。品物を添えるなら、一人暮らしの手続きで使う実用品を実家暮らし品物の割合を多めにしても構いません。急いで使うお金がないぶん、残る品のほうが記憶に残ります -
本人は、贈る品を自分で買いそうですか
自分で買いそう財布、かばん、時計のように本人の好みが強く出る品は、現金にして本人に選ばせるほうが確実です自分では買わない品物に向いています。上質な印鑑、万年筆、仕立てのよい小物など、必要なのに後回しにしがちな品を贈ると、本人の暮らしに残ります -
親は、成人祝いに何を用意していますか
聞いていない先に親に聞いてください。品物が親と重なると、片方が使われなくなります。聞けない事情があるなら、現金にしておけば重なりません聞いて分かっている親が用意しない品を添えます。親が実印を用意するなら銀行印を、親が現金だけなら記念の品を、という分け方です
現金だけ・品物だけ・両方。予算の分け方の例
予算が決まっている方のために、現金だけ、品物だけ、両方の3つの形で、同じ予算がどう変わるかを並べます。両方を贈る場合、現金と品物の割合は半々か、品物を少し多めにする方が多いです。
祝儀袋に入れて渡す
祝儀袋は紅白の蝶結び、表書きは「御成人御祝」。新札を用意します。おじ・おば、兄弟姉妹はこの形で十分です。
向く人:正月に会える親戚、遠方で品物の好みが分からない方現金に、記念の品を1つ添える
合計は2万円弱。現金で本人の自由を、品物で記念を、と役目を分けます。親や祖父母が3万円なら、現金1万円に黒水牛の3本セット24,300円を添えると3万円台に収まります。
向く人:親、祖父母、記念を残したいおじ・おば相場に見合う品を1つ贈る
金額が表に出ないので、現金より気軽に受け取ってもらえます。本人の持ち物と重ならないよう、親に確かめてから選びます。
向く人:友人、品物にこだわりたい方、親と分担して贈る祖父母予算を現金と品物に分けるときの祝儀袋の書き方、印鑑の箱にのしを掛ける方法、渡す順番は現金と印鑑を一緒に贈るで詳しく説明しています。
記念に残る品の選び方。3つの条件があります
「残る品」と言っても、飾っておくだけの記念品は、引っ越しのたびに行き場に困ります。成人祝いに向くのは、使いながら残る品です。当店で成人祝いのご相談を受けるとき、次の3つを満たすかどうかで候補を絞っています。
入る印面そのものが本人の名前
買わない必要になって初めて探す品
30年以上。5年保証と修理で一生
入る軸に名前を刻める
買わない上質なものほど後回しに
20年前後。手入れしだい
入る裏ぶたに刻印できる
買うことも好みが強く出る品
10〜20年。電池や修理の費用がかかる
入れられる内側に型押しなど
買う自分の好みで選びたい品
5〜10年で買い替え
入れられる刻印や焼き印
買わない飾る場所が要る
残るが、使う場面がない
この3つをすべて満たすのが、本人の名前を彫った印鑑です。印鑑は名前そのものが品の本体で、本人が「必要だ」と気づくのは口座を作るとき、部屋を借りるとき、車を買うときと、大人になってからです。そのときに、成人祝いでもらった1本が手元にあれば、贈った人のことを思い出しながら押すことになります。実用品と記念品の違いを詳しく比べたい方は成人祝いに名前入りの贈り物をを、印鑑以外の候補も広く見たい方は成人祝いに長く使えるプレゼントをご覧ください。
印鑑を添えるなら、種類は本人が持っている印鑑で決まります
印鑑を添えると決めたら、実印・銀行印・認印のどれにするかを決めます。決め手は、本人がいま何を持っているかと、親が何を用意するかの2つです。
- 実印として登録できる印鑑は1人1個なので、実印は重ねて贈らない
- 銀行印は、これから本人名義で開く口座の届出印に。黒水牛13.5mmで9,500円
- 認印は、アルバイトや役所の書類に毎日使う1本。薩摩本柘12mmで6,400円
- 親と同じ印材にそろえると、3本が1つのケースに収まる
- 実印・銀行印・認印が同じ印材でそろい、桐箱に収まって成人の記念品になる
- 薩摩本柘で21,700円から、黒水牛で24,300円から。単品を3本買うより約1,600〜3,000円安い
- 祖父母が3本セットを、親が現金を、と役目を分けると重ならない
- 本人と一緒に印材や書体を選ぶと、好みの外れがない
種類ごとの用途と選び方は成人祝いに印鑑を贈るなら?で、サプライズで贈るか本人と選ぶかは成人祝いの印鑑はサプライズで大丈夫?で説明しています。
印鑑は名前を彫ってから届きますので、字を間違えると作り直しになります。「髙」「﨑」「邊」のような字は住民票のとおりに彫りますので、注文前に本人か親に字を確かめてください。名前を聞くだけならサプライズは保てます。確かめ方は印鑑のプレゼントで名前の漢字を間違えないにまとめています。
渡し方。現金と品物を一緒に渡すのが基本です
現金と品物の両方を贈る場合、同じ日に一緒に渡すのが基本です。現金は祝儀袋に入れて手渡し、品物はのしを掛けた箱で渡します。成人式の前後で会えないときは、現金と品物で届け方が変わります。
会えるかどうかで、3つの渡し方があります
- 1正月や成人式の前後に会えるなら、一緒に手渡す
祝儀袋と品物の箱を重ねて、「おめでとう」と一言添えて渡します。品物は成人式の1か月前までに注文しておくと、当日に間に合います。
- 2遠方で会えないなら、現金は現金書留、品物は直送
日本郵便の案内では、現金を送るときは現金書留を使うことになっていて、宅配便や普通郵便では送れません。品物は当店から本人の住所へ直送できますので、現金書留に手紙を入れて、品物が届く日を伝えます。
- 3品物の到着が間に合わないなら、現金を先に、品物を後から
成人式の直前に思い立った場合は、当日は現金だけを渡し、「記念の品は後から届くよ」と伝えます。印鑑は注文から3〜7営業日で発送しますので、式のあと落ち着いた頃に届きます。
直送の注文手順は離れて暮らす家族に印鑑を贈るで、のしの表書きは印鑑の贈り物にのしは必要?で説明しています。
現金でも品物でも、贈与税の心配は要りません
現金で贈ると税金がかかるのでは、と心配される方がいますが、国税庁の案内では、個人から受け取る祝い金など、社会通念上相当と認められる金品には贈与税がかかりません。品物も同じです。相場の範囲の成人祝いであれば、現金でも品物でも税金の心配は要りません。なお、成年年齢は2022年4月から18歳になりましたので、18歳を過ぎた本人は、もらった現金で自分の名前で口座を開いたり、契約をしたりできるようになっています。
価格の目安
現金に添える品として当店で選ばれている印鑑と、その価格です。おじ・おばなら銀行印1本、親や祖父母なら3本セットを、というご相談が多くなっています。
よくある質問
現金だけだと、気持ちがこもっていないと思われませんか
思われません。成人祝いは現金で贈る家が多く、本人にとっても現金はいちばん役に立ちます。気持ちを添えたいなら、祝儀袋に短い手紙を入れるだけで十分に伝わります。
品物だけで贈ると、金額が分からなくて失礼になりませんか
なりません。むしろ金額が表に出ないので、受け取る側が気を使わずに済みます。親戚として相場に見合う品を選びたいなら、1万〜3万円の範囲で、名前を彫った印鑑なら1本でも3本セットでも収まります。
両方贈るとき、現金と品物の割合はどのくらいですか
半々か、品物を少し多めにする方が多いです。予算2万円なら現金1万円に1万円前後の品、3万円なら現金1万円に2万円台の品、という分け方です。本人が一人暮らしなら現金を多めに、実家暮らしなら品物を多めにします。
商品券やギフトカードはどうですか
現金と品物の中間で、使い道は本人に任せられます。ただ、残らない点は現金と同じですので、記念を残したいなら品物を、自由に使ってほしいなら現金を、と考えると迷いません。商品券は祝儀袋ではなく、店の包みのまま渡します。
本人に「現金と品物どちらがいい?」と聞いてもいいですか
親戚なら、本人ではなく親に聞くのが自然です。「何か用意しているものはある?」と聞けば、重なりを避けられます。親が直接本人に聞く場合は、「記念に残る物を1つ贈りたいけれど、何がいい?」と、品物の前提で聞くと、現金の額の話になりません。
印鑑を添えたいのですが、本人がもう自分で作っていたら
持っている種類を親に確かめてください。認印だけ持っているなら実印・銀行印の2本セット、銀行印だけなら実印と認印、という足し方ができます。3本すべて持っているなら、上質な印材の実印1本に作り替える形か、印鑑以外の品にします。
まとめ|近い立場は現金に品を添え、親戚はどちらか一方で十分
成人祝いは、現金だけでも失礼にはなりません。現金は本人が必要なものに使える「外さない」贈り物で、品物は何年たっても手元に残る「記憶に残る」贈り物です。親や祖父母のように近い立場は、現金に記念の品を1つ添える形が多く、おじ・おば、兄弟姉妹、友人はどちらか一方で十分です。本人が一人暮らしなら現金を多めに、実家暮らしなら品物を多めにします。添える品は、本人の名前が入っていて、本人が自分では買わず、何十年も使えるものを。本人の名前を彫った印鑑は、この3つを満たす品で、大人になってから口座を開くとき、部屋を借りるとき、車を買うときに、贈った人のことを思い出しながら押す1本になります。
本人のお名前に合わせて、京都の職人が印面を設計して彫刻します
印材と直径、書体を選んでいただくと、職人がお名前の字に合わせて1本ずつ彫刻します。のしのご希望は注文の備考欄で承り、遠方の本人へは住所を指定して直送できます。全国送料無料、5年保証です。
正月に渡すなら12月上旬まで、成人式の直前なら12月中旬までのご注文が安心です。急ぎの場合はお問い合わせからご相談ください。