CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
古希祝いに印鑑を贈る|70代の使い道と紫の添え方・素材の選び方
古希祝いに印鑑を贈りたい方へ。古希の由来と生まれ年の早見、70代で印鑑を使う場面、今お持ちの印鑑に合わせた種類の決め方、持ちやすい太さと素材、住民票の字の確かめ方、紫のケースの添え方、のしと渡す日を説明します。
公開日: 2026年10月5日
お父様やお母様が、もうすぐ70歳になる。還暦のときは食事会を開いたので、古希には形に残る品を贈りたい。けれど「もう品は増やしたくない」と言われている。そんなときに候補になるのが、引き出しに収まり、名前を彫って作る印鑑です。ただ、70歳から印鑑を使う場面がどれくらいあるのか、どの種類を選べばよいのかは迷うところです。この記事では、古希のお祝いに贈る印鑑の決め方を説明します。
古希に贈る印鑑は、今お持ちの印鑑の様子を聞いてから種類を決めます。何十年も前に作ったままで枠が欠けているなら、実印・銀行印・認印の3本セットで揃え直します。銀行印と認印を1本で兼ねているなら、2本セットで役目を分けます。素材は、軽さなら薩摩本柘、押すときの安定なら黒水牛が向いています。古希の色の紫は、パープルのケースで添えられます。
古希は70歳のお祝いで、色は紫です
古希は、70歳の長寿を祝う年祝いです。唐の詩人、杜甫の詩「曲江」にある「人生七十古来稀なり」という句から名前が付きました。70歳まで生きる人が稀だった時代の言葉です。
平均余命
- 70歳の男性の平均余命15.78年
- 70歳を迎える女性10万人のうち92,083人
- 70歳を迎える男性10万人のうち84,453人
出典:厚生労働省「令和7(2025)年簡易生命表の概況」。70歳を迎える人数は、令和7年の年齢ごとの死亡率が続くと仮定して計算した数です。
今の70歳は、稀な年齢ではありません。平均余命で見ると、男性で15年あまり、女性で20年ほどの時間があります。古希に贈る印鑑は、飾っておく記念品というより、この先も使い続ける道具です。
年祝いは、もともと数え年で祝うものでした。今は満70歳の誕生日に祝うご家庭もあり、どちらで祝っても構いません。ご本人の希望と、ご家族が集まれる日で決めてください。
70代は、印鑑を使う場面がまだ続きます
総務省の統計では、2025年の70〜74歳の就業率は36.2%でした。3人に1人以上が、仕事を続けています。仕事を続ける方にも、退いた方にも、70代には印鑑を使う手続きがあります。
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仕事を続ける、退く雇用契約の更新や、退職のときの書類で印鑑を押します。退職金を受け取る口座の届出印も、この時期に確かめます。
認印銀行印出番の多い2本です職場と銀行で使います -
年金の口座と、預金の整理使っていない口座を解約して、年金の受け取り先にまとめる方がいます。届出印がいくつもあると、窓口で迷います。
銀行印届出印を1本にまとめますどの口座にどの印鑑かを控えておきます -
車の買い替え、手放すとき普通車を買うときも、譲るときも、名義変更の書類に実印を押し、印鑑証明書を添えます。
実印印鑑証明書と一緒に使います軽自動車は扱いが違います -
住まいのリフォーム、住み替え工事の契約書には認印を押します。家や土地を売るときは、登記の書類に実印を押します。売る側は、印鑑証明書も添えます。
実印認印大きな契約で使います枠が欠けた実印は、先に替えておきます -
地域の役員、趣味の会の会計町内会や同好会の役が回ってくる年代です。会計の報告や、会の口座の手続きで印鑑を押します。
認印持ち歩く1本ですケースに入れて、かばんに入れておきます
贈る種類は、今お持ちの印鑑を聞いてから決めます
70歳の方なら、実印も銀行印もすでにお持ちのはずです。同じ役目の印鑑を重ねて贈らないよう、先に今の印鑑の様子を聞きます。「印鑑、いつ作ったの」と尋ねると、返ってくる答えはおよそ次の3つです。
「実印は結婚したころに作ったきり。枠が少し欠けているかもしれない」
欠けが広がる前に替えておけば、急な手続きのときに慌てずに済みます。3本を同じ素材で揃えると、桐箱か化粧箱に入れてお渡しできます。
「銀行にも、荷物の受け取りにも、同じ1本を使っている」
認印は持ち歩き、銀行印はご自宅にしまっておけるようになります。外で認印をなくしても、口座の届出印は手元に残ります。
「どれもちゃんと作ってあるし、困っていない」
実印と銀行印は、そのまま使ってもらいます。認印は届け出が要らないので、受け取ったその日から使えます。
実印を替えたときは市区町村で登録をし直し、銀行印を替えたときは銀行で届出印の変更をします。どちらも、ご本人が窓口へ行くのが基本です。お元気なうちに替えておけば、ご自身で窓口へ行って済ませられます。3本の役目の違いは、実印とは?銀行印・認印との違いで説明しています。
持ちやすさは、太さと素材で変わります
当店の個人の印鑑は、長さが60mmです。握ったときの感覚は、直径と素材の重さで変わります。直径は、指3本で支えられる13.5mmか15mmが持ちやすい太さです。手の大きな方の実印なら、16.5mmか18mmを選びます。細すぎる印鑑は指先でつまむ形になり、押すときに傾きやすくなります。
薩摩本柘
- 重さ
- 軽い
- 朱肉のなじみ
- ふつう
木の印材で、手に取ると軽く、冷たさがありません。押すときは、押印マットを敷いて少し力を加えます。
実印15mm 11,900円
黒水牛
- 重さ
- ほどよい
- 朱肉のなじみ
- よい
ほどよい重みがあり、強く押さなくても朱肉が紙に移ります。欠けにくいので、持ち歩く認印にも使えます。
実印15mm 15,300円
白水牛
- 重さ
- ほどよい
- 朱肉のなじみ
- よい
透明感のある乳白色で、紫のケースに映えます。乾燥に弱いので、使ったあとはケースにしまいます。
実印15mm 30,000円
チタン
- 重さ
- 重い
- 朱肉のなじみ
- よい
重みで自然に圧がかかるので、押す力が要りません。手入れは拭くだけです。金属の冷たさは、好みが分かれます。
実印15mm 31,800円軽い印鑑が好きな方には薩摩本柘を、押すときの手ごたえがほしい方には黒水牛を選びます。握る力に自信がなくなってきた方には、重みで押せるチタンが合います。押しやすさを決める条件は、押しやすい印鑑の選び方で詳しく説明しています。
名前は、住民票の字を確かめてから彫ります
実印はフルネームで、銀行印と認印は姓だけで彫るのが一般的です。京都市の場合、実印として登録できるのは、住民票の氏名、氏だけ、名だけ、またはその組み合わせを表した印鑑です。お母様の銀行印を下の名前だけで彫る、という選び方もできます。
気をつけたいのは、名前の字です。ご本人がふだん書いている字と、住民票や戸籍の字が違うことがあります。
高→髙
高橋さん、高田さん住民票では、はしごだかと呼ばれる「髙」になっていることがあります崎→﨑
山崎さん、宮崎さん右上が「立」の形の「﨑」で登録されている方がいます辺→邊
渡辺さん、田辺さん「邊」のほかに「邉」もあり、形の似た字が多い名字です斉→齊
斉藤さん「斎」「齋」とは別の字です。どの字かを確かめてから注文します年賀状の宛名や表札の字が、登録の字と同じとは限りません。実印を贈るなら、住民票の写しや印鑑登録証明書の字を見せてもらうと確かめられます。確かめ方は、名前の漢字を間違えないための確かめ方にまとめました。
古希の紫は、ケースと包みで添えます
当店の印材に、紫のものはありません。お祝いの色は、印鑑を入れるケースと、渡すときの包みで添えます。
印鑑に、古希の紫を添える4つの方法ケースの色は、ご注文の画面で1本ずつ選べます
- パープルの牛革ケース牛革のカラーケース10色のうちの1色です。追加料金は、印鑑の直径によって950〜1,300円です毎日目に入ります
- 銀花のパープルのケース銀箔の装飾を入れた、華やかなケースです。追加料金は、直径によって1,300〜2,000円ですお祝いらしい品に
- 白い印材を合わせる白水牛の乳白色は、パープルのケースを開けたときに色の違いがはっきり出ますケースを開けたときに
- 紫の風呂敷で包む当店の包装は青か赤です。紫の風呂敷をご用意いただき、その上から包むと、古希の贈り物だと伝わります渡すときに
標準のケースは黒と赤で、追加料金はかかりません。色の見本と料金は印鑑ケースについてでご覧いただけます。
3本セットなら、実印のケースだけをパープルにして、銀行印と認印を黒にする分け方があります。色で実印が見分けられ、追加料金も1本分で済みます。
のしの書き方と、渡す日
のし紙の表書きは「祝古希」か「古希御祝」と書きます。水引は、何度あってもよいお祝いに使う紅白の蝶結びです。当店でのしをご希望のときは、ご注文の前にお問い合わせください。
渡す日は、70歳の誕生日のほか、お正月や敬老の日のように、ご家族が集まる日が選ばれています。当店はご注文から3〜7営業日で発送します。配達の希望日は、ご注文日の9日後から指定できます。渡す日の2週間前までに注文しておくと、余裕をもって受け取れます。
よくある質問
古希のお祝いに印鑑を贈るのは、失礼になりませんか
失礼にはあたりません。印鑑は、名前を彫って作る、その方だけの品です。「これからも自分の名前で、いろいろ決めていってね」という気持ちを添えて渡してください。
父は今の印鑑に愛着があります。それでも贈ってよいですか
贈って構いません。今の実印や銀行印はそのまま使ってもらい、認印だけを新しくする方法があります。古い印鑑を処分してもらう必要はありません。
きょうだい3人で費用を出し合うと、どんな印鑑を贈れますか
1人10,000円ずつなら、薩摩本柘の3本セットが候補です。実印16.5mm・銀行印15mm・認印12mmの組み合わせで28,600円です。実印のケースをパープルにしても、29,900円に収まります。
両親が2人とも70歳前後です。お揃いで贈れますか
贈れます。素材を揃えて、ケースの色でお2人の印鑑を見分ける方法があります。組み合わせの例は両親へのペアの記念品に印鑑をで紹介しています。
健康や長生きの願いを込めた印鑑はありますか
名前を鑑定して印影を設計する、開運印鑑があります。効果をお約束する品ではなく、願いを形にする贈り物です。渡すときの言葉の選び方は長寿祝いに開運印鑑を贈るで説明しています。
まとめ|聞く、決める、確かめる、注文するの順に
はじめに、今の印鑑をいつ作ったか、欠けていないかをご本人に聞きます。その答えから、3本セット、2本セット、認印1本のどれにするかを決めます。
次に、手の大きさと好みから、直径と素材を選びます。名前の字は、役所から届いた書類で確かめます。ケースの色を決めたら、渡す日の2週間前までに注文してください。
お名前の字に合わせて、京都の職人が1本ずつ彫刻します
セットでも、実印・銀行印・認印の1本ずつに、彫る名前とケースの色を指定できます。押印マットと保証書が付きます。ご注文から3〜7営業日で発送、送料は全国無料、5年保証付きです。