CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
母の退職祝いに贈る記念品|退職後の過ごし方から選ぶ品と印鑑
長年働いてきたお母様の退職祝いに、記念品を贈りたい方へ。60代の女性の就業率と定年の年齢、退職後の予定の聞き方、旅行・習い事・家で過ごす時間・また働く場合のそれぞれに合う品、候補の比べ方、お母様の名前で作る印鑑、ごきょうだいで出し合う予算を説明します。
公開日: 2026年10月5日
お母様が、長く勤めた職場を退くことになった。花束は職場で受け取るでしょうから、家族からは形に残る品を贈りたい。けれど、お母様は「何も要らないよ」と言うばかりで、欲しいものを聞いても答えが返ってきません。そんなときは、品の名前を聞くのをやめて、退職したあとに何をしたいかを聞いてみてください。この記事では、その答えから記念品を選ぶ方法を説明します。
お母様の退職祝いは、退職後の過ごし方に合わせて選びます。旅行なら軽い鞄、習い事ならその道具、家で過ごすなら椅子や食器が候補です。どの過ごし方にも合うのが、お母様の名前で作る印鑑です。口座の整理や契約で、これからも出番があります。
60代前半の女性は、3人に2人が働いています
総務省の労働力調査によると、2025年の60〜64歳の女性の就業率は65.8%でした。10年前の2015年は49.4%でしたから、働く60代の女性は大きく増えています。
就業率(2025年)
- 55〜59歳の女性76.9%
- 65〜69歳の女性46.1%
- 2015年の60〜64歳の女性49.4%
出典:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2025年平均結果の概要」。就業率は、その年齢の人口に占める就業者の割合です。
退職の時期も、人によって違います。法律では、会社が定年を決める場合、60歳より低くはできません。厚生労働省の集計では、定年を60歳とする企業が62.2%、65歳とする企業が27.2%でした。60歳で定年を迎えたあと、同じ職場で65歳まで働き続ける方もいます。パートの仕事を、ご自分で区切りをつけて辞める方もいます。
ですから、お祝いを贈る日は、定年の日とは限りません。お母様が「これで仕事を終える」と決めた日が、退職祝いの日になります。
欲しい品ではなく、退職後にしたいことを聞きます
「何が欲しい?」と聞かれると、遠慮して答えない方がいらっしゃいます。これからの予定なら、話しやすくなります。次のように聞いてみてください。
「仕事を終えたら、まず何をしたい?」旅行、習い事、片づけなど、答えがそのまま品選びの手がかりになります
「しばらく休むの?それとも、週に何日か働くの?」働き続ける方には、通勤や職場で使える品も候補に入ります
「家に置く品と、持ち歩く品だと、どちらがうれしい?」荷物を減らしたい方には、小さな品や、使えばなくなる品が合います
退職後の過ごし方ごとに、合う記念品
お母様の答えを、4つの過ごし方に分けました。それぞれに合う品を挙げています。赤い札が、印鑑の出番です。
旅行に出かける
軽くて、持ち歩きやすい品
- 軽い旅行鞄1泊か2泊の荷物が入る大きさを選びます。肩に掛けられる形だと、両手が空きます
- 折りたたみの傘、ストールかさばらず、旅先で役に立ちます
- 旅行券行き先を自分で決めたい方に向いています
銀行印旅の費用を分けておく口座の届出印にします
習い事や趣味を始める
始める日に使う道具
- 道具一式絵手紙、書道、園芸、手芸など、始めたいことの道具を揃えます
- 教室に通う鞄道具が入る大きさを、本人に聞いてから選びます
認印教室の申込書や、地域の集まりの書類に押します
家で過ごす時間を楽しむ
毎日手に取る品
- 座りやすい椅子置き場所と色を聞いてから選びます
- 上質な食器や湯のみふだんの食卓で使える数にとどめます
- 花の定期便使えばなくなる品は、荷物を増やしたくない方に向いています
実印と銀行印家の名義や預金の整理で使います
形を変えて働き続ける
新しい職場でも使える品
- 筆記具、名刺入れ再雇用や、別の職場での仕事に持って行けます
- 腕時計文字盤が見やすく、軽いものを選びます
認印と銀行印契約の更新や、給与の口座で使います
候補を、使う場所と使える年数で比べます
挙げた品を、どこで使うかと、どのくらい長く使えるかで比べました。
旅行鞄色と形の好みが分かれるので、本人に聞いてから選びます
外出先5〜10年腕時計電池やベルトを交換しながら使えます。重さと文字盤の見やすさを確かめます
外出先10〜20年食器・湯のみ毎日手に取る品です。割れることがあるので、数は控えめにします
家の中割れるまで趣味の道具始めたいことが決まってから選びます
家と教室続けるあいだ旅行券・花の定期便使えばなくなる品です。荷物は増えず、思い出が残ります
外出先と家使えば終わり印鑑お母様の名前を彫ります。届け出た印鑑は、替えないかぎり使い続けます
家と窓口数十年印鑑は、色や形の好みが分かれにくい品です。置き場所も取りません。旅行鞄や趣味の道具に、印鑑を1本添える贈り方もあります。お父様への退職祝いを考えている方は、父の退職祝いに一生ものを贈るもご覧ください。
お母様の名前で作る印鑑が、これから役に立つ理由
ご家庭によっては、契約や登記をお父様の名前で済ませてきたため、お母様がご自分の実印を持っていないことがあります。銀行印も、結婚したころに作った1本を、いくつもの口座に使い回している方がいらっしゃいます。
退職すると、退職金の受け取り先を決めたり、使っていない口座を整理したりする時期が来ます。ご自分の名前で手続きをする場面は、仕事を終えたあとも続きます。退職後の1年で印鑑を使う場面は、退職祝いに印鑑を贈るにまとめています。
下の名前で彫った銀行印は、お母様だけの1本になります。素材や太さの選び方は、母の還暦祝いに印鑑を贈るで詳しく説明しています。ケースは、お母様の好きな色で選べます。ピンクやイエローなどのカラーケースは、追加料金950〜1,300円です。
ごきょうだいで出し合うときの予算
ご両親への退職祝いは、1人あたり10,000〜30,000円が一般的な目安です。ごきょうだいがいる方は、出し合って1つの品を贈る方法があります。人数と金額の例を挙げます。
2人×7,800円=15,600円
銀行印と認印の2本セット 黒水牛 銀行印13.5mm・認印12mmの組み合わせです。花やお菓子を添えても、1人10,000円に収まります2人×15,100円=30,200円
実印・銀行印・認印の3本セット 黒水牛 実印15mm・銀行印13.5mm・認印12mmの組み合わせです。桐箱か化粧箱に入れてお届けします3人×10,000円=30,000円
銀行印と認印の2本セットに、旅行券を添える 2本セット15,600円に、旅行券や食事の費用14,400円を合わせる例です集めたお金の扱いと注文は、代表の方が1人で引き受けると、やり取りが早く進みます。注文の前に、彫る名前の形と字を全員で確かめておいてください。
渡す日と、注文の時期
退職の当日は、職場の送別会や挨拶で遅くなることがあります。ご家族からのお祝いは、その週末の食事の席で渡すと、落ち着いて話ができます。離れて暮らしている方は、帰省の日に合わせます。
当店は、ご注文から3〜7営業日で発送します。配達希望日は、ご注文日の9日後から指定できます。渡す日の2週間前までに注文しておくと、届いた品を確かめる時間が取れます。のしの表書きは、「御定年御祝」か「御退職御祝」とします。体調などの事情で退職するときは、「御礼」と書きます。書き方は、退職祝いに印鑑は縁起が悪い?で説明しています。
よくある質問
母は「何も要らない」と言います。それでも贈ってよいですか
贈って構いません。遠慮からそうおっしゃる方もいらっしゃいます。置き場所を取らない品や、使えばなくなる品なら、負担になりにくくなります。印鑑も、引き出しに収まる大きさです。
母はパートで働いていました。退職祝いを贈るのは大げさですか
働き方にかかわらず、長く続けた仕事を終えるのは節目です。金額を抑えて、認印や銀行印を1本贈るだけでも、ねぎらいの気持ちは伝わります。
母は今の印鑑を何十年も使っています。新しい印鑑は使ってもらえますか
届け出てある実印や銀行印を替えるには、窓口での手続きが要ります。愛着のある印鑑はそのままにして、届け出の要らない認印を贈る方法があります。枠が欠けているなら、替える時期です。
父と母が同じ年に退職します。印鑑を2人に贈れますか
お2人分を、同じ素材で揃えて贈れます。彫る名前、太さ、ケースの色は1本ずつ変えます。揃え方は、両親へのペアの記念品に印鑑をにまとめました。
退職祝いに印鑑を贈ると、「まだ働け」という意味になりませんか
退職祝いで昔から避けられてきた品に、印鑑は入っていません。渡すときに「これからの暮らしで使ってね」と添えれば、気持ちがそのまま伝わります。
まとめ|予定を聞き、品を選び、名前を確かめて注文します
はじめに、お母様に退職後の予定を聞きます。旅行、習い事、家で過ごす時間、仕事を続けるのどれに近いかで、合う品が決まります。印鑑は、どの過ごし方にも添えられます。
次に、ごきょうだいで出し合うかどうかと、予算を決めます。印鑑を贈るなら、彫る名前の形と字を確かめてください。渡す日の2週間前までに注文すれば、当日に間に合います。
お母様の名前に合わせて、京都の職人が1本ずつお作りします
セットの印鑑でも、彫る名前、書体、ケースの色を1本ずつ指定できます。ケースは標準の黒と赤のほか、ピンクやイエローなどのカラー牛革を追加料金で選べます。2本セット・3本セットは、桐箱か化粧箱に入れてお届けします。送料無料、5年保証です。
- ごきょうだいで出し合って実印・銀行印・認印の3本セット薩摩本柘 25,200円、黒水牛 30,200円(15mm・13.5mm・12mm)3本セットを見る →
- 届け出は銀行だけで済みます銀行印・認印の2本セット薩摩本柘 13,900円、黒水牛 15,600円(13.5mm・12mm)2本セットを見る →
- 下の名前で彫る1本お母様だけの銀行印黒水牛13.5mm 9,500円、白水牛13.5mm 24,000円銀行印を見る →
- 好きな色を選ぶ印鑑ケースの色と柄牛革のカラーケース、銀花、鶴亀の見本と追加料金ケースを見る →
ご注文から3〜7営業日で発送します。お祝いの日に間に合うかどうかや、のしのご相談は、お問い合わせからご連絡ください。