CHAPTER 03 会社の印鑑

法人銀行印のサイズ|16.5mm・18mmの選び方と実印との差

法人銀行印のサイズは、会社実印より1段小さくするのが基本です。実印18mmなら銀行印16.5mm、実印21mmなら銀行印18mmで、当店でいちばん多いのは18mmです。銀行の届出印には大きさの決まりがなく、全国銀行協会の案内が使えない印鑑として挙げているのはキャラクターものやゴム印などです。この記事では、実印より小さくする理由、銀行印だけを1本作るときの決め方、縦配置と回文で変わる文字数の余裕、個人の銀行印との違い、届出印の欄に押したときの見え方、直径ごとの価格まで、法人口座の印鑑をはじめて用意する方に向けて説明します。

公開日: 2026年9月24日

藍染めの麻布を真上から写した写真。表紙に何も書かれていない紺色の布張りの通帳の上に、白い牛角の丸い印材が横たわり、その脇には黒水牛の丸い印材が用紙の下から顔をのぞかせている。目盛りのない真鍮の定規、閉じた空色のレザーケース、薄緑の罫線だけの用紙、銀色のペン、ユーカリの小枝
法人銀行印のサイズ 実印より1段小さく作れば、2本を取り違えにくくなります

法人口座を開くために銀行印を注文しようとすると、16.5mm、18mm、21mm、24mmの4つの直径が並んでいます。実印と同じ大きさでよいのか。銀行に大きさの決まりはあるのか。窓口の書類にある届出印の枠に収まるのか。はじめて会社の銀行印を作る方が迷いやすいのは、この3つです。この記事では、法人銀行印のサイズの決め方を、銀行の決まり、社名の文字数、価格とあわせて説明します。

先に結論

法人銀行印は、会社実印より1段小さい直径で作ります。実印が18mmなら銀行印は16.5mm、21mmなら18mm、24mmなら21mmです。当店でいちばん多く選ばれているのは18mmです。銀行には印鑑の大きさの決まりがないので、16.5mmから24mmのどれでも届け出られます。直径は、実印と取り違えないことを基準に選んでください。

銀行の届出印に、大きさの決まりはありません

法務局に届け出る会社実印には、商業登記規則で「1cmを超え3cm以内」という大きさの決まりがあります。一方、銀行の届出印には、こうした決まりがありません。全国銀行協会の案内が「届出印として使えない印鑑」に挙げているのは、次の2種類です。

届出印に使えない印鑑
  • キャラクターものなど、多くの人が同じものを持てる印鑑印影を照合しても本人の印鑑だと確かめられないため、使えません
  • ゴム印など、変形しやすい素材の印鑑劣化して印影が変わると、届け出た印影と照合できなくなるため使えません。取り扱いは銀行によって異なります
届出印に使える印鑑
  • 社名と「銀行之印」を彫った丸印16.5mmでも24mmでも届け出られます。大きさより、実印と見分けられることを優先します
  • 変形しにくい素材の印鑑薩摩本柘、黒水牛、白水牛、象牙は押すたびに同じ印影が出るので、照合に向いています

銀行は、払い戻しや振り込みの書類に押された印影を、届け出た印影と見比べます。ですから銀行が気にするのは「毎回同じ形で押せるか」で、直径ではありません。大きさは、会社の使いやすさで決めて構いません。

銀行印を実印より1段小さくする理由

会社の丸印は、実印も銀行印も外側の円に同じ社名を彫ります。そのため同じ直径で作ると、2本の印影がよく似てしまいます。直径を1段ずらしておけば、ケースから出したときに大きさで見分けられます。

直径のほかに、内枠と書体でも見分けがつきます。内枠とは、印面の内側の円と、そこに彫る文字のことです。実印は「代表取締役印」、銀行印は「銀行之印」にするのが一般的で、押した印影もはっきり違います。書体も、実印は篆書体、銀行印は吉相体のように変えておくと、さらに区別しやすくなります。2本の役割の違いは会社実印と銀行印の違いで詳しく説明しています。

銀行印だけを1本作るときの決め方

会社実印はすでにあり、銀行印だけを新しく作ることもあります。たとえば、実印を銀行の届出印にも使ってきて2本に分けたいとき、銀行印をなくしたとき、支店や事業部で口座を開くときです。この場合は、次の順で直径を決めます。

①

実印の直径を測る印影の端から端まで

会社の印鑑証明書か、実印を押した書類で、印影の直径を定規で測ります。多くは18mm、21mm、24mmのどれかに近い数字になります。

②

1段小さい直径を選ぶ18→16.5、21→18、24→21

実印が18mmなら16.5mm、21mmなら18mm、24mmなら21mmです。実印が16.5mmと小さい場合は、2つの方法があります。同じ16.5mmで作って内枠と書体で見分けるか、18mmで作って「銀行印のほうが大きい」と覚えておくかです。

③

社名を実印と同じ表記で彫る内枠は「銀行之印」

外側の社名は登記どおり、実印と同じ表記で彫ります。内枠は「銀行之印」を選びます。書体も実印と変えておくと、さらに見分けやすくなります。

うまく測れないときは、実印の文字が彫られた面を定規で測るか、印影の写真をお送りください。こちらで確かめて、1段小さい直径をご案内します。銀行印だけのご注文でも、当店でいちばん多いのは18mmです。21mmの会社実印が多いためです。

縦配置と回文で、入る文字数が変わる

当店の会社銀行印には、文字の並べ方が2通りあります。社名を外側の円に沿って並べる「回文」と、縦書きの列に並べる「縦配置」です。同じ直径でも、どちらにするかで入る社名の長さが変わります。

回文縦配置

社名を外側の円に沿って1周させ、内側の円に「銀行之印」を彫ります

文字の並び

1つの円の中に、社名と「銀行之印」を縦書きの列で並べます

16.5mmで8文字、18mmで10文字まで

文字数の目安

16.5mmで6文字、18mmで8文字まで。長い社名は列が増え、1文字が小さくなります

実印と同じ形。直径と内枠で見分けます

実印との見分け

形そのものが違うので、ひと目で銀行印と分かります

実印とそろえて、最近はこちらが一般的です

選ばれ方

昔ながらの銀行印の形を好む会社が選びます

縦配置で社名が8文字を超えるなら、18mmではなく21mmをおすすめします。回文なら、10文字までの社名は18mmに収まります。回文の読み方と縦配置との違いは、印鑑の回文とは?で図を使って説明しています。

法人銀行印は、個人の銀行印よりひと回り大きい

個人の銀行印は13.5mmか15mmがよく選ばれますが、法人銀行印でいちばん多いのは18mmです。大きさが違うのは、彫る文字の数が違うためです。

個人の銀行印法人銀行印

姓か名の2〜3文字を、縦書きか横書きで彫ります

彫る文字

外側の円に社名9〜13文字、内側の円に「銀行之印」を彫ります

12・13.5・15・16.5・18mm

選べる直径

16.5・18・21・24mm

13.5mmと15mm

よく選ばれるサイズ

18mm

実印より1段小さくします

実印との関係

実印より1段小さくします(考え方は個人と同じです)

個人の銀行印のサイズの決め方は、銀行印のサイズはどう選ぶ?で説明しています。

届出印の欄に押したときの見え方

法人銀行印を押すのは、口座開設の申込書、払戻請求書、振込依頼書、当座預金の小切手や手形などです。こうした書類には届出印を押す枠があり、多くの銀行では2cm角前後の小さな枠です。

16.5mmか18mmなら、枠にきれいに収まります

届出印の枠は小さめなので、16.5mmや18mmの印影がちょうど収まります。銀行の窓口で押すときも、枠に合わせて押しやすい大きさです。

24mmは、枠からはみ出すことがあります

枠からはみ出しても照合はできますが、枠の線と印影が重なると読みにくくなります。銀行印だけを大きめに作りたい場合でも、21mmまでにしておくことをおすすめします。

法人銀行印の直径ごとの価格

法人銀行印|直径ごとの価格(薩摩本柘)

16.5mm20,400円実印18mmと組み合わせます。小さめを好む会社向けです
18mm21,600円実印21mmと組み合わせます。いちばん多いサイズです
21mm24,000円実印24mmと組み合わせます
24mm38,700円届出印の枠からはみ出すことがあります

黒水牛は33,700円、36,100円、43,300円、65,300円。白水牛は45,800円、48,200円、55,400円、70,400円。象牙は標準の16.5mmで76,000円からです。単品は革袋に入れてお届けし、朱肉、押印マット、保証書、京印章証明書が付きます。

実印と銀行印を一緒にそろえるなら、2本セットのほうが単品を2本買うより安くなります。薩摩本柘の実印18mm・銀行印16.5mmなら、差は2,100円です。セットは2本が1つのレザーケースに収まります。請求書や領収書を紙で出す会社は、角印を加えた3本セット(薩摩本柘 56,900円から)をおすすめします。あとから角印を買い足す手間がかかりません。素材は、銀行の窓口へ持ち出す機会が多いことを考えると、薩摩本柘より丈夫な黒水牛が向いています。

よくある質問

実印と同じ21mmで銀行印を作ってしまいました。使えますか

使えます。銀行は大きさを問いませんし、内枠が「銀行之印」なら印影も実印と違います。ただ、手に取ったときに見分けにくいので、ケースの色を変える、置き場所を分けるといった工夫をおすすめします。それでも取り違えが続くようなら、18mmで作り直し、銀行に改印の届け出をします。

複数の銀行に口座があります。銀行ごとにサイズを変えるべきですか

1本の銀行印を、複数の銀行に届け出て構いません。銀行ごとに分けたい場合は、同じ18mmで書体を変えるか、内枠を「銀行之印」と「代表取締役印」で分ける方法があります。直径を変えて分けるのは、おすすめしていません。どれかが実印と同じ直径になりやすく、取り違えるもとになるためです。

銀行印の直径を変えると、口座の手続きが要りますか

要ります。届け出た印鑑を替えるときは、銀行で改印の届け出をします。全国銀行協会の案内によると、窓口に持って行くのは、これまでの印鑑、新しい印鑑、通帳、本人確認書類です。法人口座で必要なものは銀行によって異なりますので、事前に確かめてください。

当座預金の小切手にも同じ銀行印を押しますか

小切手には、当座預金に届け出た印鑑を押します。普通預金と同じ銀行印を届け出ても、当座専用の1本を別に作っても構いません。分ける場合も直径は実印より1段小さくし、普通預金の銀行印とは書体で区別します。なお、紙の小切手は、期限を公表している金融機関の多くが2026年9月30日を最終振出期限にしています。詳しくは小切手印とは?で説明しています。

まとめ|法人銀行印のサイズを決める順番

まず、会社実印の直径を確かめます。実印も一緒に作るなら、社名の文字数から実印の大きさを先に決めます。次に、銀行印をその1段下のサイズにします。縦配置にする場合は、社名が収まるかを表で確かめてください。最後に、内枠を「銀行之印」にして、書体を実印と変えるかどうかを決めます。

注文するときは、銀行印だけなら単品を、実印も一緒なら2本セットを、角印まで要るなら3本セットをお選びください。

実印より1段小さく、内枠は「銀行之印」

法人銀行印を、京印章の職人が制作します

外側に登記どおりの社名、内側に「銀行之印」。16.5mmから24mmのうち、実印より1段小さい直径をお選びください。回文と縦配置のどちらでもお作りします。朱肉、押印マット、保証書、京印章証明書付き。送料無料、5年保証。

法人銀行印の直径と価格を見る

SOURCES

出典

銀行の届出印として使えない印鑑と、届出印を替えるときの手続きは全国銀行協会の案内を参照しました。銀行の届出印に大きさの決まりはなく、取り扱いは銀行ごとに異なります。会社実印の大きさの範囲は商業登記規則によります。実印との組み合わせと文字数の目安は、当店で会社印鑑を制作するときの基準です。

  1. 一般社団法人全国銀行協会. ハンコにはルールがあります!. 教えて!くらしと銀行. https://www.zenginkyo.or.jp/article/tag-f/3805/,(参照 2026-09-23).
  2. 一般社団法人全国銀行協会. 困った!銀行印の紛失と変更. 教えて!くらしと銀行. https://www.zenginkyo.or.jp/article/tag-f/7489/,(参照 2026-09-23).
  3. 法務省. 商業登記規則(昭和39年法務省令第23号)第9条第3項. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/339M50000010023,(参照 2026-09-23).