CHAPTER 05 印材・素材

彩樺の印鑑とは?樺の木を樹脂で固めた印材の特徴・価格・手入れ

彩樺(さいか)は、樺の木を樹脂で固めて作る印材です。作り方と赤茶の縞模様、薩摩本柘や黒水牛との違い、彩樺の印鑑の価格(実印1本から3本セットまで)と手入れの方法をまとめました。

公開日: 2026年10月5日 更新日: 2026年10月7日

生成りの麻布の上に、赤茶に細い縞の入った彩樺の印材が3本置かれている。2本は立ち、1本は横たわる。奥に白い樹皮の白樺の丸太と、扇のように広げた薄い木の板の束、手前に層の重なりが見える赤茶の木の塊、左にこげ茶の革の印鑑ケースがある
彩樺(さいか) 樺の木を樹脂で固めた、赤茶の縞模様の印材です

印鑑の商品ページを見ていると、薩摩本柘や黒水牛と並んで「彩樺」という印材が出てきます。読み方は「さいか」です。写真では濃い茶色の木に見えますが、説明には「複合素材」とあります。木なのか、そうでないのか、分かりにくい印材かもしれません。この記事では、彩樺が何からどう作られるのかと、選ぶときに知っておきたいことをお話しします。

先に結論

彩樺は、樺(バーチ)の木を樹脂で固めて作る、木の印材です。樹脂がしみ込んでいるぶん、もとの木より水を吸いにくくなっています。色は濃い赤茶で、縞の木目が入ります。価格は薩摩本柘より少し高く、実印は11,600円から、3本セットは23,700円からです。手入れは、ほかの木の印鑑と変わりません。当店で彩樺を選べるのは、個人の実印・銀行印・認印です。

彩樺とは|樺の木を樹脂で固めた印材です

樺は、白樺の仲間の木で、英語ではバーチと呼ばれます。日本大百科全書によると、樺の一種のウダイカンバは、材のきめが細かく美しいため、家具や床板に広く使われています。彩樺は、この樺の木を原料にした印材です。

読み方
さいか
もとの木
樺(バーチ)。カバノキ科の木です
作り方
樺の木に樹脂をしみ込ませ、熱と圧力をかけて固めます
色と模様
赤茶からこげ茶の地に、細い縞の木目が入ります
当店で作れる印鑑
個人の実印・銀行印・認印の単品と、2本・3本のセットです
耐久性の目安
当店の商品ページでは、薩摩本柘と同じ星3つです

商品ページの「複合素材」という言葉は、木と樹脂を合わせて作ることを指しています。原料は木ですので、見た目や手ざわりは木の印鑑に近いものです。

彩樺ができるまで|薄い板を重ね、熱と圧力で固めます

樹脂で固めた木材は、辞典では「強化木」と呼ばれています。精選版 日本国語大辞典によると、薄い板に樹脂をしみ込ませて積み重ね、高い圧力と熱をかけて1つの材にしたものです。

彩樺の縞模様は、この作り方から生まれます。世界大百科事典によると、こうして作った木材は、強さがもとの木の1.5〜3倍になり、寸法も変わりにくくなります。かつては、飛行機のプロペラにも使われました。ただし、この数値はこうした木材全般のもので、彩樺を測った値ではありません。

彩樺の4つの特徴

濃い赤茶に、縞の木目が入ります

淡い黄色の薩摩本柘とは、見た目の印象がまったく違います。落ち着いた濃い色なので、朱肉の汚れや手あかが目立ちにくい印材です。

もとの木より、水を吸いにくくなっています

辞典は、樹脂で固めた木材を、丈夫で水にも強いと説明しています。寸法も安定しているので、乾燥による縮みや反りが出にくくなります。

木の軽さと手ざわりが残っています

樹脂で固めてあっても、持った感じは木の印鑑です。金属の印鑑より軽く、冬に手に取っても冷たさをあまり感じません。

動物由来の素材を使いません

原料は木と樹脂です。水牛の角や象牙を避けたい方にも、お選びいただけます。贈り物の場合は、動物由来の素材を避けて印鑑を贈るも参考になさってください。

彩樺の価格|実印1本から3本セットまで

当店の彩樺の価格です。まず、実印1本を直径ごとに並べます。

彩樺の実印|直径ごとの価格(税込)

13.5mm11,600円薩摩本柘は10,700円
15mm12,800円薩摩本柘は11,900円
16.5mm15,200円薩摩本柘は14,300円
18mm18,800円薩摩本柘は17,900円

どの直径でも、薩摩本柘との差は900円です。銀行印は12mmが7,000円、認印は10.5mmが6,400円からです。

実印、銀行印、認印をまとめて作るなら、セットのほうが安くなります。

3本セット実印・銀行印・認印

  • 13.5・12・10.5mm23,700円
  • 15・13.5・12mm27,400円
  • 16.5・15・12mm30,800円
  • 18・16.5・13.5mm38,600円

2本セット実印・銀行印

  • 13.5・12mm17,600円
  • 15・13.5mm20,800円
  • 16.5・15mm24,200円
  • 18・16.5mm30,000円

2本セット銀行印・認印

  • 12・10.5mm12,700円
  • 13.5・12mm15,200円
  • 15・12mm16,400円
  • 16.5・13.5mm20,800円

実印15mm、銀行印13.5mm、認印12mmを1本ずつ注文すると、合計は28,900円です。同じ組み合わせの3本セットは27,400円で、1,500円安くなります。セットには、単品にはない朱肉も付いてきます。箱は、桐箱か化粧箱のどちらかをお選びいただけます。

彩樺と薩摩本柘・黒水牛の違い

比べておきたいのは、同じ木の印材である薩摩本柘と、価格の近い黒水牛です。

彩樺

樹脂で固めた樺の木

原料
樺(バーチ)の木と樹脂です
色
赤茶からこげ茶で、縞の木目が見えます
作り方
薄い板を重ね、熱と圧力で固めます
実印13.5mm
11,600円

薩摩本柘

鹿児島で育った柘の木

原料
ツゲ科の柘の木です
色
淡い黄色で、木目はほとんど見えません
作り方
乾かした木を、そのまま削り出します
実印13.5mm
10,700円

天然の木をそのまま使った印鑑がよい方には、薩摩本柘が向いています。濃い色の木目がお好みなら、彩樺です。当店の耐久性の目安は、どちらも星3つです。詳しくは、薩摩本柘の印鑑とは?でご説明しています。

黒水牛との価格の差は、直径によって大きく変わります。

黒水牛彩樺差額
実印13.5mm11,900円11,600円−300円
実印15mm15,300円12,800円−2,500円
実印16.5mm20,400円15,200円−5,200円
実印18mm24,000円18,800円−5,200円

13.5mmでは、差は300円しかありません。この直径なら、ほぼ同じ予算で黒水牛を選ぶという選択肢もあります。黒水牛は欠けにくい角の印材で、当店の耐久性の目安は星4つです。16.5mm以上の大きめの実印を、予算を抑えて作りたい方には、彩樺が合います。木と角の違いは、薩摩本柘と黒水牛の違いでも比べています。

彩樺の手入れ|押したら拭いて、ケースにしまいます

押したあと 印面の朱肉を拭き取ります

やわらかい布かティッシュを当てて、軽く押さえます。溝に朱肉がたまると、押した線が太くなります。

しまうとき ケースに入れて、引き出しにしまいます

樹脂で固めてあっても、木の印材です。暖房の風、窓際、夏の車内は避けてください。

汚れたとき 水で洗わず、乾いた布で拭きます

水を吸いにくい印材ですが、水洗いに向くわけではありません。濡れてしまったときは、すぐに水気を拭き取ってください。

彩樺が向いている方、ほかの印材をおすすめする方

  1. 木の印鑑で、濃い色のものを探していますか

    はい彩樺が合います。当店の木の印材で、濃い色は彩樺だけです
    明るい色がよい淡い黄色の薩摩本柘をおすすめします。3本セットは21,700円からです
  2. 天然の木をそのまま使った印鑑にこだわりますか

    こだわらない彩樺をお選びいただけます。原料は木ですが、樹脂で固めた印材です
    こだわる木をそのまま削り出す、薩摩本柘が向いています
  3. 会社の印鑑や開運印鑑も、同じ印材でそろえたいですか

    個人の印鑑だけでよい彩樺で、実印・銀行印・認印の3本をそろえられます
    そろえたい会社印と開運印鑑には、彩樺のご用意がありません。薩摩本柘か黒水牛なら、どちらも作れます

よくある質問

彩樺は、天然の木ですか

原料は、天然の樺の木です。ただ、樹脂をしみ込ませて固めてあるので、木をそのまま削った印材とは違います。木と樹脂を合わせた印材とお考えください。

彩樺の印鑑は、実印として登録できますか

登録できます。京都市が登録を認めていないのは、ゴム印のように変形しやすいものです。木の印鑑は、これに当たりません。条件は市区町村ごとに違いますので、お住まいの役所でも確かめてください。

彩樺と薩摩本柘は、どちらが長持ちしますか

当店の耐久性の目安では、どちらも星3つです。彩樺は水を吸いにくく、薩摩本柘は昔から印鑑に使われてきた実績があります。どちらも、押したら拭いてケースにしまえば、長く使えます。選ぶときの決め手は、色の好みです。

彩樺の縞模様は、1本ずつ違いますか

木から作る印材ですので、縞の出方は1本ごとに少しずつ違います。商品ページの写真は見本です。3本セットでも、3本の縞がそろうわけではありません。

彩樺の印鑑を贈り物にするなら、どの組み合わせがよいですか

実印・銀行印・認印が1度にそろい、受け取った方がすぐに使い分けられる3本セットが向いています。セットは桐箱か化粧箱を選べて、ケースの色も1本ずつ決められます。包装は、青と赤からお選びいただけます。

まとめ|彩樺の印鑑を決める順番

はじめに、濃い色の木目が好みに合うかを、商品ページの写真で確かめます。次に、作る本数を決めます。実印・銀行印・認印をまとめて作るなら、3本セットが23,700円からです。続いて、お名前の文字数から実印の直径を選びます。13.5mmなら黒水牛との差は300円、16.5mm以上なら彩樺のほうが5,200円安くなります。最後に、ケースの色と箱を決めてください。

彩樺の実印・銀行印・認印の3本セットと印鑑ケース
赤茶の縞模様を、京都の職人が彫刻します

彩樺の印鑑を選ぶ

実印、銀行印、認印を1度にそろえられる3本セットが、いちばん割安です。印鑑ケース付き、送料無料、5年保証。ご注文から3〜7営業日で発送します。

彩樺 3本セット(実印・銀行印・認印)23,700円〜 →

SOURCES

出典

樹脂をしみ込ませた薄い板を重ねて固める木材(強化木・硬化積層材)の作り方と性質は、コトバンクに収録されたデジタル大辞泉、精選版 日本国語大辞典、改訂新版 世界大百科事典、日本大百科全書、ブリタニカ国際大百科事典によります。事典の数値はこの種類の木材全般のもので、彩樺を測った値ではありません。樺の木の説明はデジタル大辞泉と日本大百科全書、柘の印材としての性質は全日本印章業協会の解説、印鑑登録の条件は京都市の案内によります。耐久性の星は当店の商品ページに載せている目安です。価格は記事作成時点のものです。

  1. デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典. 強化木. コトバンク. https://kotobank.jp/word/強化木,(参照 2026-10-05).
  2. 平凡社 改訂新版 世界大百科事典・小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)ほか. 積層材. コトバンク. https://kotobank.jp/word/積層材,(参照 2026-10-05).
  3. デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典ほか. 樺. コトバンク. https://kotobank.jp/word/樺,(参照 2026-10-05).
  4. 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ). ウダイカンバ. コトバンク. https://kotobank.jp/word/ウダイカンバ,(参照 2026-10-05).
  5. 公益社団法人 全日本印章業協会. 大切な実印を作る前にお読みください. https://www.inshou.or.jp/inshou/info/index.html,(参照 2026-10-05).
  6. 京都市. 印鑑登録. 京都市情報館. https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000147302.html,(参照 2026-10-05).