CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
ネットショップ開業祝いに贈るもの|発送作業に役立つ道具と記念品
ネットショップの開業祝いを探している方へ。実店舗との違い、注文から発送までの作業で使う道具、はかり・テープカッター・ラベルプリンターなどの候補、配送サービスの大きさと重さの上限、予算別の選び方、納品書や領収書に押すショップ名の角印の価格を説明します。
公開日: 2026年10月5日
友人が、手作りのアクセサリーを売るネットショップを開いた。ご家族が、会社勤めのかたわら、器の通販を始める。お祝いを贈りたいけれど、実店舗がないので、胡蝶蘭を届ける店先がありません。仕事場はご自宅の一角で、置ける品の大きさにも限りがあります。この記事では、ネットショップを始めた人が毎日くり返す発送の作業から、役に立つ贈り物を探していきます。
ネットショップの開業祝いには、梱包と発送で毎日使う道具か、ショップ名を彫った角印が向いています。道具なら、荷物を量るはかり、テープカッター、送り状を刷るラベルプリンターが候補です。角印は、納品書や領収書のショップ名の横に押す印鑑で、薩摩本柘の21mmが17,900円です。どちらも作業台の引き出しに収まります。
ネットショップには、花を飾る店先がありません
総務省の家計消費状況調査では、2026年7月にネットショッピングを利用した世帯は、2人以上の世帯の55.6%でした。半分を超える世帯が、ひと月のうちにネットで買い物をしています。売る側に回る人も身近になりましたが、お祝いの選び方は、実店舗の開店祝いとは違います。
お客様が店に来ます
お客様との接点画面で商品を見て、届いた荷物を開けます
店先に花が並び、通りがかりの人に開店が伝わります
開業の日ショップのページが公開されます。人が集まる場所はありません
売り場とレジ
毎日の仕事場ご自宅の作業台と、商品をしまう棚
胡蝶蘭、観葉植物、店に飾る品
向く贈り物梱包と発送の道具、ショップ名の角印
ネットショップでは、お客様が最初に手に取るのは、届いた荷物です。箱の中の包み方や、同封する納品書が、店の印象を決めます。贈り物も、この荷物を作る作業に役立つ品から選ぶと、毎日使ってもらえます。
注文が入ってから発送するまでに、道具を使う場面
ネットショップの1日は、注文の確認から始まり、荷物を出して終わります。その流れを7つに分け、使う道具を添えました。
- 1注文を確かめるパソコン、スマートフォン
- 2商品を取り出す在庫の棚、収納ケース
- 3傷がないかを見る手元を照らすライト
- 4包んで箱に入れる緩衝材、テープカッター
- 5納品書を入れるプリンター、ショップ名の角印
- 6重さと厚さを測るはかり、厚さを測る定規
- 7送り状を貼って出すラベルプリンター
注文が1日に数件でも、4から7の作業は荷物の数だけくり返します。ここで使う道具が手になじむと、1件にかかる時間が短くなります。
発送作業に役立つ贈り物の候補を比べる
デジタルのはかり
荷物の重さで送料が決まるので、発送のたびに使います。1g単位で2kgか3kgまで量れるものなら、小物から器まで載せられます。
- 使う場面
- 箱に詰めたあと、送り状を作る前
- 価格の目安
- 2,000〜4,000円ほど
- 確かめること
- もう持っていないか。扱う商品の重さ
テープカッター
片手でテープを切れる、重みのある台です。箱を押さえながら封ができるので、梱包が早くなります。
- 使う場面
- 箱や封筒に封をするとき
- 価格の目安
- 2,000〜5,000円ほど
- 確かめること
- 使っているテープの幅と、紙か布かの種類
ラベルプリンター
送り状や宛名のシールを刷る機械です。手書きの手間がなくなり、宛名の書き間違いも防げます。
- 使う場面
- 荷物に送り状を貼るとき
- 価格の目安
- 10,000〜20,000円ほど
- 確かめること
- 使っている配送サービスと、ショップの仕組みに対応しているか
梱包資材をしまうワゴン
箱、緩衝材、テープをまとめて置ける、キャスター付きの棚です。作業のときだけ引き出し、終わったら部屋の隅に戻せます。
- 使う場面
- 梱包の準備と片づけ
- 価格の目安
- 5,000〜10,000円ほど
- 確かめること
- 置く場所の幅と、部屋の雰囲気
商品撮影用のライト
商品の写真は、ショップの売り場そのものです。色を正しく写せる明かりがあると、天気や時間を選ばずに撮れます。
- 使う場面
- 新しい商品をページに載せるとき
- 価格の目安
- 5,000〜10,000円ほど
- 確かめること
- 商品の大きさと、撮影する場所
ショップ名の角印
ショップの名前を彫った四角い印鑑です。納品書や領収書の名前の横に押します。道具が買い替えられていっても、ショップの名前が変わらない限り使い続けられます。
- 使う場面
- 納品書や領収書を箱に入れるとき
- 価格の目安
- 薩摩本柘21mm 17,900円
- 確かめること
- ショップ名の正式な表記。もう作っていないか
はかりと定規が要るのは、大きさと重さで送り方が決まるからです
小さな荷物を安く送れるサービスには、厚さや重さの上限があります。日本郵便の3つのサービスを例に並べました。
| サービス | 大きさの上限 | 重さの上限 |
|---|---|---|
| クリックポスト | 長さ34cm以内で、3辺の合計が60cm以内。厚さは3cmが目安です | 2kg |
| ゆうパケット | 3辺の合計が60cm以下で、長辺34cm以内、厚さ3cm以内 | 1kg |
| ゆうパック | 3辺の合計が170cm以下 | 25kg |
厚さが3cmを超えるかどうかで、ポストに入る荷物か、箱で送る荷物かが分かれます。重さが上限を1gでも超えれば、別のサービスに切り替えます。はかりと、厚さを測る定規は、送料を決めるために発送のたびに使う道具です。条件や運賃は変わることがあるので、利用の前に各サービスの案内を確かめてください。
予算ごとの組み合わせ
5,000円友人や同僚から、気軽に贈る
- デジタルのはかり2,000〜4,000円ほど
- テープカッターと、紙テープ3,000〜5,000円ほど
かさばらないので、置き場所に困りません
10,000円親しい友人、ご親戚から
- 梱包資材をしまうワゴン5,000〜10,000円ほど
- 事業用の口座に届け出る銀行印 黒水牛13.5mm 9,500円売上の口座と生活費の口座を分けるときに使います
置き場所か名前を、先に聞いてから選びます
20,000〜30,000円ご家族から、または連名で
- ショップ名の角印 薩摩本柘21mm 17,900円革袋、朱肉、押印マットが付きます
- 角印と銀行印を一緒に 27,400円薩摩本柘の角印21mmと、黒水牛の銀行印13.5mmの合計です
ショップの名前で長く使える品を贈れます
ショップ名の角印は、納品書と領収書に押します
ネットショップは、個人で始めても事業です。消費者庁の特定商取引法ガイドによると、営利の意思を持ってくり返し販売する人は、個人でも法律上の「販売業者」にあたります。通信販売の広告には、事業者の氏名か名称、住所、電話番号などを表示することになっています。ショップは、名前を出してお客様と取引をする立場です。
その名前を紙の上で示すのが、ショップ名の角印です。国税庁が挙げる請求書などの記載事項に、押印は入っていません。それでも、会社の経費で買うお客様から、印のある領収書を求められることがあります。納品書のショップ名の横に朱色の印があると、箱を開けたお客様の目にも留まります。
- 1 ショップ名と連絡先ショップ名、住所、電話番号を記します。インボイスの登録をしているショップは、登録番号も入れます
- 2 ショップ名の角印ショップ名に少し重ねて押します。ショップが責任を持って出した書類であることを示します
- 3 金額と但し書き金額の頭に「¥」、終わりに「−」を付けて、書き足しを防ぎます
角印には、ショップ名に「之印」か「印」を付けて彫るのが一般的です。「之印」を含めて9文字までなら21mm、10〜12文字なら24mm(薩摩本柘 19,100円)が目安です。ご注文の画面では、会社名の欄にショップ名をご入力ください。英字のショップ名は、ご注文の前にお問い合わせからご相談ください。
開業届に屋号を書いた人は、その表記に合わせます。屋号の決め方や、口座や契約で使える範囲は、屋号入り印鑑とは?で説明しています。個人の印鑑と屋号の印鑑の選び分けは、個人事業主の開業祝いに贈る印鑑をご覧ください。
贈る前に、本人に聞いておくこと
贈る前の確認メモショップのページを見てから聞くと、話が早く進みます
- 売っている商品
- 大きさ、重さ、割れやすさ薄い小物ならポストに入る荷物、器なら箱の荷物になります。要る道具が変わります
- もう持っている道具
- はかり、テープカッター、プリンター開業の準備でそろえていることがあります。足りない品を聞くと、重なりません
- 作業する場所
- 机1つか、部屋1つかワゴンや棚は、置く場所の幅を聞いてから選びます
- ショップ名の表記
- 漢字、かな、英字のどれか角印を贈る場合に聞きます。ロゴの字と、開業届に書いた屋号が違うこともあります
- 届け先
- ご自宅に送ってよいかショップのページに住所が載っていても、連絡なしに送るのは避けます
渡す時期は、ショップを公開した日から1か月以内が目安です。ネットショップは、公開の日を本人が決めるので、案内が来てから手配しても間に合います。「最初の注文が入った」と聞いたときに贈るのも、よい区切りになります。
よくある質問
ネットショップを始めた人に、花を贈ってもよいですか
贈って構いません。届け先はご自宅になるので、玄関や机に置ける小さな鉢やアレンジにします。3本立ちの胡蝶蘭のような大きな鉢は、作業の場所をふさいでしまいます。
副業で始めた人にも、開業祝いを贈ってよいですか
贈って構いません。ただ、勤め先や周りに知らせていない人もいます。SNSなど人目に触れる場所でお祝いを書く前に、本人に聞いてください。
ショップ名が変わるかもしれないと言っています
名前が固まるまでは、角印ではなく道具を贈ります。名前に左右されない品として、本人の姓や名を彫る銀行印もあります。事業用の口座は、屋号を付けても名義に個人の名前が入ります。
納品書も領収書も、紙では出していないそうです
その場合、角印を押す場面は少なくなります。口座を開くときの銀行印や、仕入れ先との契約に押す認印のほうが役に立ちます。黒水牛の銀行印・認印の2本セットは13,000円からです。
ショップ名のスタンプ(ゴム印)は作れますか
当店では、ロゴや図柄を入れたゴム印はお作りしていません。朱肉で押す角印をお作りします。箱や袋に押すスタンプを贈りたい場合の考え方は、開店祝いにロゴ入りゴム印を贈るならにまとめました。
まとめ|商品、道具、置き場所、名前の順に聞いて決めます
最初に、ショップのページを見て、売っている商品の大きさと重さを確かめます。次に、はかりやテープカッターなど、もう持っている道具を本人に聞きます。足りない品が分かれば、予算に合うものを選びます。
場所を取る品は作業場の広さを、角印はショップ名の表記を聞いてから手配します。最後に、ご自宅に送ってよいかを確かめ、ショップの公開から1か月以内に届けます。
納品書や領収書に押す角印を、京都の職人がお作りします
ショップ名の字の数と形に合わせて職人が印面を設計し、彫刻します。薩摩本柘は21mmが17,900円、24mmが19,100円、黒水牛は21mmが30,000円です。革袋、朱肉、押印マット付き。通常3〜7営業日で発送、送料無料、5年保証です。
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