CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
還暦祝いに赤い印鑑を贈るなら|赤メノウ・彩樺の特徴と扱い方
還暦祝いに赤い印鑑を贈りたい方へ。赤メノウ・彩樺・樹脂の色と丈夫さの違い、落とすと欠けやすい赤メノウを長く使う扱い方、赤い印材でも実印や銀行印にできるか、お父様とお母様で変わる選び方を説明します。
公開日: 2026年9月29日
還暦のお祝いといえば、赤いちゃんちゃんこ。今は実際に着る方は少なくなりましたが、お祝いの品に赤を取り入れたいという方は多くいらっしゃいます。印鑑を贈るなら、ケースだけでなく本体まで赤くできないか、と考える方もいるでしょう。ただ、赤い印鑑の素材には天然石の赤メノウ、赤茶色の木、樹脂などがあり、色の鮮やかさも丈夫さも、手入れのしかたも違います。贈る相手がどこで、どのくらい使うかによっても、向く素材は変わってきます。
鮮やかな赤にしたいなら天然石の赤メノウ、落ち着いた赤茶なら樺の木から作る彩樺(さいか)です。赤メノウは硬くてすり減りにくい反面、落とすと欠けたり割れたりすることがあります。ふだんはしまっておく実印や銀行印に向いています。持ち歩く認印まで赤くしたいなら、軽くて扱いやすい彩樺がおすすめです。彩樺の3本セットは23,700円からです。印鑑は欠けにくい黒水牛や白水牛で作り、ケースで赤を添える方法もあります。
還暦祝いに、赤を贈る理由
還暦は、生まれた年の干支が60年でひと回りして戻ってくる年のお祝いです。暦がもとに還ることから「赤ちゃんに還る」という意味を込めて、赤い品を贈る習わしが広まったといわれます。赤には魔除けの意味もあるとされ、赤いちゃんちゃんこや頭巾はその代表です。
もともとは、数え年の61歳で祝うものでした。神社本庁も厄年の案内のなかで、「長寿を祝う還暦(61歳)」と数え年の年齢を挙げています。今は満60歳の誕生日に祝う家庭が多く、贈る時期はどちらでも構いません。還暦祝いに向く印鑑の種類や、贈る人ごとの予算は還暦祝いに印鑑を贈るで詳しく説明しています。
赤い印鑑の素材は、色も性質も違います
「赤い印鑑」とひと口に言っても、素材(印材)によって赤の出方がまったく違います。代表的な3つの素材と、ケースで赤を添える方法を並べました。
赤い素材には珊瑚や琥珀もありますが、どちらも高価なうえ、やわらかく傷がつきやすいので扱いに気を使います。還暦祝いに印鑑そのものを赤くしたいなら、赤メノウと彩樺の2つから選ぶのが現実的です。
赤メノウは、どんな石か
めのうは、石英のごく細かい粒が集まってできた玉髄(ぎょくずい)のうち、縞模様があるものを指します。神奈川県立生命の星・地球博物館の解説でも、「水晶の仲間」の1つとして紹介されています。赤メノウは、そのなかでも赤や橙の色が出たものです。
水晶の仲間なので硬く、印面(文字を彫った面)の角がすり減りにくいのが長所です。長く使っても、押した跡の輪郭が崩れにくくなります。その一方で、硬い石には粘りがありません。机から落としたり、何かにぶつけたりすると、縁が欠けたり、ひびが入ったりすることがあります。水牛の角のように、衝撃を吸収してくれる素材ではありません。
手に持つと、木や角にはない重みと、ひんやりとした手ざわりがあります。これも石ならではの持ち味です。
赤メノウを長く使うための扱い方
赤メノウは、使い方に少し気を配るだけで長く使えます。贈るときに、次のことをひと言添えておくと安心です。
赤メノウの印鑑を長く使う5つの扱い方
- 机の上で押す ケースから出したら机の上で押し、押し終えたらすぐにしまいます。立ったまま押すと、手から滑って落としやすくなります。
- 押印マットを敷く やわらかいマットの上で押すと、印面に余計な力がかからず、紙にもきれいに写ります。
- ほかの印鑑とじかに重ねない 引き出しの中で硬いものとぶつかると、縁が欠けることがあります。1本ずつケースに入れて保管します。
- 使ったら朱肉を拭き取る 印面に残った朱肉を、やわらかい布やティッシュで軽く拭いてからしまいます。
- 持ち歩くときもケースに入れる かばんの中で転がらないよう、内ポケットにしまいます。毎日使う認印は、欠けにくい別の素材で作るという選択肢もあります。
赤メノウの印鑑は、当店が運営するパワーストーン印鑑の専門サイト「Stone Seals」でご案内しています。名前の鑑定をもとに職人が印影をデザインし、1本ごとの鑑定書を添えてお届けします。印鑑ケースと包装も、ご注文のときにお好みのものを選べます。
落ち着いた赤なら、彩樺という選択肢
「赤メノウは少し華やかすぎる」「毎日持ち歩くので軽いほうがいい」という方に向くのが、彩樺(さいか)です。バーチ(樺)の木から作る赤茶色の印材で、ふつうの木材より耐久性が高いのが特長です。
彩樺
苦手なもの水気強い乾燥直射日光
深い赤茶色に、1本ずつ違う木目が入ります。赤みは控えめで、お父様にもお母様にも贈りやすい色合いです。軽くて手に持ちやすいので、毎日使う認印にもできます。木の印材なので、濡れたらすぐに拭き、日の当たらないところにしまいます。
価格実印18mm 18,800円3本セット 23,700円〜
彩樺は、赤いケースと合わせるとより赤みが引き立ちます。2本・3本セットは桐箱か化粧箱に入れてお届けするので、還暦のお祝いの席でそのまま手渡せます。木や金属など、動物由来ではない印材の比べ方は動物由来の素材を避けて印鑑を贈るで紹介しています。
赤い印材でも、実印や銀行印にできますか
できます。実印として登録できるか、銀行に届け出られるかは、印材の色では決まりません。京都市の印鑑登録の条件では、ゴム印のように押すたびに形が変わりやすいものは登録できません。同じ形のものが量産されている場合も、条件から外れます。銀行の届出印では、全国銀行協会がキャラクターものの印鑑やゴム印を、使えない例に挙げています。ただし、ゴム印の扱いは銀行によって違います。
赤メノウも彩樺も、押しても形が変わらない素材です。名前に合わせて1本ずつ彫った印鑑なら、実印にも銀行印にもできます。反対に、赤い樹脂の既製品は同じ形のものが量産されているので、実印として登録しようとしても断られることがあります。
赤の強さと丈夫さで選ぶ
どこまで赤くしたいか、どのくらいの丈夫さがほしいか。この2つの見方で素材を並べました。
赤の鮮やかさと、落としたときの欠けやすさ
右上ほど赤が鮮やかで、扱いに気を配る素材です。左下ほど赤は控えめですが、落としても欠けにくく、持ち歩く認印にも安心して使えます。
お父様とお母様で、赤の入れ方を変える
同じ還暦祝いでも、お父様とお母様では、喜ばれる赤の入れ方が違うことがあります。
- 印材
- 赤茶色の彩樺か黒水牛。仕事の場で取り出しても目立ちすぎない、落ち着いた色です
- 赤の入れ方
- 印材の色は控えめにして、赤いケースと赤の包装で還暦らしさを出します
- 本数
- 1本で何でも済ませているなら3本セットがおすすめです。実印の直径は16.5mmか18mmが目安です
- 印材
- 華やかな赤メノウか、やわらかな色合いの彩樺。家に置いておく実印や銀行印に向いています
- 赤の入れ方
- 印材そのものを赤くして、ケースの色も赤やピンクでそろえます
- 本数
- ご自分の実印をお持ちでなければ、まずその1本を贈ります。直径は13.5mmか15mmが目安です
お母様の還暦祝いに印鑑を贈るでは名前の彫り方や持ちやすい太さを、お父様の還暦祝いに実用的なプレゼントでは印鑑以外の道具も含めた選び方を説明しています。
よくある質問
赤い印鑑で押しても、朱肉の色と紛らわしくなりませんか
紙に写るのは朱肉の色なので、印材の色は押した跡に影響しません。赤メノウや彩樺でも、ほかの印鑑と同じように朱肉で押します。
赤メノウの印鑑を落として欠けたら、直せますか
欠けた場所や大きさによります。縁が少し欠けた程度なら、印面を削って彫り直せることがあります。ひびが入った場合は、作り直すことになります。彫り直すと押した跡の形が変わるので、実印なら登録を、銀行印なら届け出をし直します。机の上で押し、使い終えたらケースにしまうことが、いちばんの予防になります。
赤いケースは追加料金がかかりますか
当店の個人用の印鑑では、標準のケースを黒と赤から選べ、どちらも追加料金はかかりません。包装を付けるときは、色を青か赤から選べます。
還暦の次の節目にも、色のお祝いはありますか
70歳の古希や77歳の喜寿は紫、88歳の米寿は金色や黄色がお祝いの色とされています。長寿のお祝いに印鑑を贈るときの伝え方は長寿祝いに開運印鑑を贈るで紹介しています。
まとめ|赤い印鑑は、赤の入れ方と使い方から決めます
迷ったときは、次の順に決めていきます。まず、印鑑そのものを赤くするか、黒水牛や白水牛で作ってケースと包装で赤を添えるかを決めます。印鑑を赤くするなら、次は使い方です。家にしまっておく実印や銀行印なら赤メノウ、持ち歩く認印までそろえるなら彩樺が向いています。最後に本数と直径です。本数は、今1本で何でも済ませている方なら3本セット、ご自分の実印をお持ちでない方なら実印が候補になります。直径は、お父様なら16.5mmか18mm、お母様なら13.5mmか15mmが目安です。
落ち着いた赤茶の彩樺か、黒水牛に赤いケースを合わせて
京都の職人が、お名前の字に合わせて1本ずつ彫刻します。個人の印鑑のケースは黒と赤が無料、包装も青か赤から選べます。ご注文から3〜7営業日で発送、送料無料、5年保証付きです。
彩樺深い赤茶と木目
3本セット23,700円〜 → 実印・銀行印の2本セット17,600円〜 実印11,600円〜