CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
父の還暦祝いに実用的なプレゼント|60代の過ごし方で選ぶ道具と印鑑
お父様の還暦祝いに、赤いちゃんちゃんこではなく実用的なプレゼントを贈りたい方へ。再雇用で会社に通う、自営業を続ける、退職して家で過ごす、の3つの過ごし方ごとに喜ばれる品を紹介します。ペン・名刺入れ・財布・腕時計・印鑑を使える年数と名入れで比べ、今お持ちの印鑑の確かめ方、還暦の赤の入れ方、予算の例も説明します。
公開日: 2026年9月29日
お父様がもうすぐ60歳。還暦祝いに赤いちゃんちゃんこを用意しても、写真を撮ったあとはたんすにしまったまま、ということになりがちです。せっかくなら、これから毎日使ってもらえる実用的なプレゼントを贈りたい。そう思っても、定年のあとも会社に通うのか、家で過ごす時間が増えるのかで、喜ばれる品は変わります。この記事では、過ごし方ごとの選び方と、印鑑を贈る前に確かめたいことを、予算の例とあわせてお話しします。
お父様の還暦祝いに実用的なプレゼントを選ぶなら、60代をどこで何をして過ごしているかから考えます。再雇用で会社に通うなら名刺入れやペン、自営業なら毎日押す認印、退職して家で過ごすなら財布や趣味の道具が候補になります。どの過ごし方でも出番があるのが、名前を彫った印鑑です。60代は、ご両親の相続や住み替えで実印を使う手続きが重なりやすい年代です。今の実印が若いころに買った既製品なら、3本セットで作り直すのがおすすめです。実印・銀行印・認印がそろい、この先20年以上使ってもらえる記念品になります。
60歳のお父様は、まだ仕事を続けていることが多い
定年を60歳とする会社は、今も多くあります。ただ、高年齢者雇用安定法で、65歳までの雇用を確保することが会社に求められています。そのため、定年のあとも再雇用で同じ会社に通い続けるのは、珍しいことではありません。65歳を過ぎてから働く人も増えていて、総務省統計局のまとめでは、2024年の65〜69歳の就業率は53.6%でした。
2024年、男女計
- 65歳以上で働く人930万人
- 60歳男性の平均余命23.63年
- 65歳男性の平均余命19.47年
出典:総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者」(統計トピックスNo.146)、厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」。
65〜69歳では、2人に1人以上が働いている計算です。また、60歳の男性の平均余命は23.63年あります。還暦祝いの品は、この先20年以上使ってもらえるかもしれません。選ぶときは、今の暮らしで出番があるか、仕事を離れたあとも使い続けられるか、の2つを考えます。両方に当てはまる品なら、退職したあとも引き出しにしまわれずに済みます。
お父様の過ごし方で、喜ばれる実用品が変わります
同じ60歳でも、会社に通い続けている場合と、家で過ごす時間が増えた場合とでは、毎日手に取る品が違います。3つの過ごし方ごとに、お父様が今使っている道具、贈って喜ばれる品、印鑑を贈るならどれがよいかをまとめました。
今使っている道具名刺、ペン、手帳、通勤かばん。役職を離れて、名刺の肩書きが変わることもあります
贈って喜ばれる品名刺入れ、名前を刻印したボールペンや万年筆、軽い通勤かばん
印鑑なら再雇用の契約書や、退職金の振込口座の手続きで使うことがあります。贈るなら、銀行印と認印の2本セットか、実印も入った3本セットが向いています
今使っている道具請求書や領収書、帳簿、取引先に出す書類。毎日のように印鑑を押します
贈って喜ばれる品職人が彫った認印、書類の署名に使う万年筆、机に置く朱肉
印鑑なら毎日押す認印は、欠けにくい黒水牛やチタンがおすすめです。取引に使う口座の銀行印を作り直すきっかけにもなります
今使っている道具財布、腕時計、読書用の眼鏡、趣味の道具。自治会やサークルの書類を扱うこともあります
贈って喜ばれる品手になじむ革の財布、愛用の道具の手入れ用品、散歩にも着けていける腕時計
印鑑なら年金が振り込まれる口座の銀行印や、自治会の書類に押す認印として使います。相続や住み替えに備えて、実印を新しくするのにもよい時期です
自治会やマンションの管理組合、趣味の会で会計や役員を引き受けると、会費の領収書や回覧板に印鑑を押す機会が増えます。仕事を離れても、押す場面はなくなりません。お父様がどの過ごし方をしていても出番があることが、実用的な還暦祝いに印鑑を選ぶいちばんの理由です。
ペン・名刺入れ・財布・腕時計・印鑑を、使える年数と名入れで比べました
実用的な還暦祝いの候補になる6つの品を、5つの点で比べました。仕事と家での出番、使える年数、好みを選ばないか、名前を入れられるかです。丸の数が多いほど、よく当てはまります。
使える年数は一般的な目安です。腕時計や財布と印鑑の細かな比べ方は、印鑑と時計のプレゼントを比較、印鑑と財布のプレゼントを比較で説明しています。
腕時計や財布は、お父様がすでに気に入った品を使っていることが多く、形や色の好みが合わないこともあります。老眼鏡は度数を合わせる必要があるので、贈るなら本人と一緒にお店へ行くのが確実です。名刺入れは、退職するまでの数年が出番です。
印鑑は本人の名前を彫るので、好みに左右されにくく、仕事でも家でも使います。ただ、60歳のお父様は、たいてい印鑑をすでに持っています。どれを贈るかは、今の印鑑を確かめてから決めましょう。確かめ方は次でお話しします。
印鑑を贈るなら、お父様が今持っている印鑑を先に確かめます
印鑑はどれも同じように見えますが、作った時期や使い方で状態はさまざまです。どれが実印でどれが銀行印かは、お母様に聞くと分かることもあります。60歳前後の方によくある4つの状態と、それぞれに合う贈り方をまとめました。
若いころに買った既製品を、実印にしている
30年以上前に文具店で買った姓だけの印鑑を、実印として登録したまま使っている方もいます。既製品は、同じ姓の人なら誰でも同じ印鑑を買えます。
贈り方実印を新しく作り、市区町村で登録し直してもらいます。相続や住み替えの手続きが始まる前が、ちょうどよい時期です
1本の印鑑で、実印と銀行印を兼ねている
その1本をなくすと、印鑑登録の廃止と、銀行の届出印の変更を両方しなければなりません。持ち出す回数が多いほど、なくす心配も増えます。
贈り方実印・銀行印・認印の3本セットで、役目を1本ずつに分けます
印鑑の管理をお母様に任せていて、どれが実印か分からない
引き出しに似た印鑑が何本も入っていて、どれを銀行に届けたか覚えていない、という家庭もあります。これでは、いざ手続きというときに家族みんなが困ります。
贈り方新しい3本の直径を、実印18mm・銀行印16.5mm・認印13.5mmと変えて、大きさで見分けられるようにします
職人が彫った印鑑を、大切に使っている
就職や結婚のときに作った印鑑を、手入れしながら使い続けているお父様もいます。実印の状態がよければ、新しくする必要はありません。
贈り方傷みが目立つ1本を新しくするか、実印と同じ素材で銀行印と認印の2本をそろえます
相続の手続きは、実印を使う代表的な場面です。預金の相続では、相続人全員が遺産分割協議書に署名して実印を押し、全員の印鑑証明書を付けるのが一般的です。印鑑登録ができるのは1人1本だけです。新しい実印を贈ったら、住まいの市区町村の窓口で登録し直してもらいます。京都市では、運転免許証などの顔写真付きの本人確認書類を持って本人が窓口に行けば、その場で登録できます。
当店では、男性の実印は18mmがいちばん人気です。フルネームを彫っても字が詰まりすぎず、落ち着いた印影になります。大きさと書体の決め方は、男性の実印の選び方で詳しく説明しています。
還暦の赤は、実用品の目立たないところに入れます
還暦らしく赤を入れたいけれど、お父様は赤い服や小物を身につけない。そんなときは、使うときだけ見えるところに入れるか、落ち着いた色味の赤を選びます。
還暦の赤を、実用品へ控えめに入れる4つの方法身につけなくても、手に取るたびに赤が見えます
- 印鑑のケースを赤にする個人の印鑑の標準ケースは黒と赤の2色です。引き出しやかばんの中にしまっておく品なので、赤でも目立ちすぎません追加料金なし
- 赤茶色の木の印材「彩樺」樺の木から作る、ふつうの木より丈夫な印材です。赤みを帯びた茶色の木目で、ほんのり赤が感じられます実印18mm 18,800円
- 内側が赤い革小物外は黒や焦げ茶で、開くと内側の赤がのぞく財布や名刺入れです。人前では落ち着いた色に見えます革小物の専門店で探せます
- 包装を赤にする当店では、包装の色を青か赤から選べます。箱を開ける前から、お祝いの品だと伝わりますご注文時に指定
赤いケースに黒水牛の実印を収めると、黒と赤の組み合わせになり、見た目が引き締まります。
赤いちゃんちゃんこの代わりに、赤いケースに入った印鑑を持ってもらい、食事会で記念写真を撮るという祝い方もあります。還暦祝いの印鑑の選び方は、還暦祝いに印鑑を贈るでもお話ししています。
印鑑と仕事道具を組み合わせた予算の例
子どもから親への還暦祝いは、1人10,000〜50,000円ほどが目安と言われます。印鑑に、お父様の過ごし方に合わせた実用品をもう1つ組み合わせると、使う場面の違う2つの品を贈れます。
銀行印・認印の2本セット黒水牛 銀行印15mm・認印12mm 18,000円
+名前を入れたボールペン3,000〜5,000円ほど
実印黒水牛18mm 24,000円
+再雇用で使う名刺入れ5,000〜10,000円ほど
実印・銀行印・認印の3本セット黒水牛 18mm・16.5mm・13.5mm 46,500円
+書類仕事に使う万年筆15,000円ほど
きょうだいで出し合うなら、3本セットを連名で贈り、ペンや名刺入れを1人が添えるという分け方もあります。3人で分ければ、約61,500円の組み合わせでも1人20,500円ほどです。2本セットと3本セットには、桐箱か化粧箱のどちらかが追加料金なしで付くので、お祝いの席でそのまま手渡せます。
贈る前に確かめておくこと
注文の前に確かめる4つのこと
- 住民票どおりの名前の字実印は住民票に記載された氏名で登録します。「髙」「﨑」のような字を使っている場合は、免許証や郵便物の宛名で字の形を確かめておきます
- お母様やきょうだいと、贈る品が重ならないかお母様が財布を用意している、お兄様が腕時計を考えている、ということもあります。家族で候補を出し合ってから決めます
- 渡す日から逆算した注文日当店はご注文から3〜7営業日で発送します。誕生日や食事会で手渡すなら、2週間前までに注文しておくと安心です
- 包装とのし紙包装は青か赤から選べます。のし紙が必要な場合は、ご注文の前にお問い合わせください
よくある質問
実用品だと、還暦の記念になりにくくありませんか
毎日使う品は、手に取るたびに贈られた日のことを思い出すきっかけになります。印鑑なら、赤いケースや桐箱を選ぶと、記念品らしい見た目になります。手渡すときに手紙を添えておけば、還暦の日の気持ちを言葉でも残せます。
父は印鑑を何本も持っています。それでも印鑑を贈っていいですか
本数が多くても、既製品を実印にしていたり、どれが実印か分からなかったりすることがあります。まずは今の印鑑を確かめましょう。そのうえで、足りない役目の1本を贈るか、3本セットでそろえ直すかを決めれば、手元で重なりません。
本人に内緒で、名前を彫った印鑑を注文できますか
名前の字が分かれば注文できます。サイズに迷ったら、男性の実印でいちばん人気の18mmを選ぶ方法があります。書体は、注文画面でおすすめ1位の篆書体(太)を目安にできます。ご注文のときに「印影のご確認」を選ぶと、彫る前に仕上がりの案をメールでお送りします。贈る側で確かめてから彫れます。
開運印鑑は還暦祝いに向いていますか
60年の節目に、これからの暮らしへの願いを込めて選ぶ方もいらっしゃいます。開運印鑑は、名前の画数と生年月日をもとに印影を設計し、鑑定書と桐箱が付きます。薩摩本柘の3本セットは、実印18mm・銀行印16.5mm・認印13.5mmで59,400円です。注文にはお父様の生年月日が要るので、先に確かめておきましょう。
まとめ|父の還暦祝いを決める順番
まず、お父様が60代をどう過ごしているかを思い浮かべます。会社に通っているのか、自営で仕事を続けているのか、家で過ごす時間が増えたのかで、候補の品が絞れます。次に、印鑑を贈るなら、今持っている実印や銀行印の状態をお母様にも聞いて確かめます。そのうえで、足りない役目の1本を贈るか、3本セットでそろえ直すかを決めます。予算はきょうだいで分担を話し合い、ほかの家族と品が重ならないようにします。最後に、ケースや包装で還暦の赤をどこに入れるかを決め、渡す日の2週間前までに注文します。
60代の手続きと仕事に使う印鑑を、予算から探す
お名前の字に合わせて京都の職人が印面を設計し、1本ずつ彫刻します。個人の印鑑は赤いケースを追加料金なしでお選びいただけます。送料無料、ご注文から3〜7営業日で発送、5年保証付きです。
生年月日で鑑定する開運印鑑の3本セットもございます。旧字のお名前のご相談はお問い合わせからどうぞ。