CHAPTER 15 人生の節目・記念
就職祝いは印鑑とボールペンのどちら?毎日使う品と長く使える品を比較
就職祝いに印鑑とボールペンのどちらを贈るか迷っている方へ。使う頻度、手元に残る年数、なくしやすさ、好みの分かれ方、名前の入れ方、予算の6つの点で2つを比べます。向いている相手の見分け方や贈る立場ごとの選び方、両方を贈るときの予算の分け方、入社に間に合う注文の時期も説明します。
公開日: 2026年9月24日
就職祝いの定番として、昔からよく挙がるのがボールペンと印鑑です。どちらも仕事で使う道具で、名前を入れられるうえ、10,000円前後で選べます。条件が似ているので、どちらにするか決めにくい2つです。ただ、毎日手に取るボールペンと、大事な手続きのときに取り出す印鑑とでは、使われ方が正反対です。この記事では2つを6つの点で比べ、相手と贈る方の立場からどちらを選ぶかを考えます。
毎日手に取ってもらいたいならボールペン、何十年も手元に残る品を贈りたいなら印鑑です。ご両親やお祖父様・お祖母様からのお祝いなら、印鑑が向いています。入社の手続きからすぐに使え、本人が自分では後回しにしがちな品だからです。友人やきょうだいから10,000円以内で贈るなら、ボールペンか認印1本がよいでしょう。予算が20,000〜30,000円あれば、印鑑のセットにボールペンを添えて両方を贈れます。
印鑑とボールペンを、6つの点で比べる
認印は週に数回、銀行印と実印は年に数回、契約や手続きのときに押します
使う頻度ほぼ毎日です。メモや書類の記入、お客様の前でのサインに使います
何十年も同じ1本を使います。銀行印と実印は、変えると届け出をし直すことになるので、買い替えずに使い続けます
手元に残る年数替え芯を入れれば10年以上使えます。ただ、その前になくしてしまうことも少なくありません
銀行印と実印はふだん家にしまっておくので、なくしにくい品です
なくしやすさ持ち歩くので、置き忘れたり、人に貸したままになったりしがちです
書き味のような使い心地の好みは出にくく、選ぶのは素材とケースの色くらいです
好みの分かれ方軸の太さ、重さ、書き味に好みがあります。油性かゲルインクかでも分かれます
名前そのものを彫って作るので、本人のためだけの品になります
名前の入れ方軸にローマ字や漢字で刻印します。刻印なしでも贈れます
認印1本なら5,800円から、3本セットは21,700円からです
予算3,000円台からあります。就職祝いでは5,000〜15,000円の品が中心です
比べてみると、同じ仕事の道具でも2つの役割は違います。ボールペンは使う回数の多さで、印鑑は使い続ける年数の長さで、贈った方を思い出してもらえる品です。
使う回数はボールペン、残る年数は印鑑
銀行印と実印は、使う日こそ少ないものの、その1日は口座を開く日、車を買う日、住宅ローンを組む日です。法務省の案内にあるとおり、18歳になると親御さんの同意がなくても自分で契約を結べます。就職して収入を得ると、こうした契約が実際に始まります。節目のたびに同じ印鑑を取り出すので、年数がたつほど「就職のときに作ってもらった」という思い出が重なっていきます。
ボールペンが向く相手、印鑑が向く相手
- 職種
- 営業、接客、医療や介護、教員など、人前で書く機会が多い仕事
- 持っている印鑑
- 実印・銀行印・認印の3本を、自分の名前ですでに作ってある
- 贈る方との関係
- 友人、先輩、きょうだいから、5,000〜10,000円で気軽に贈るとき
- 職種
- 職種を問いません。パソコンでの仕事が中心で、手書きが少ない方にも向きます
- 持っている印鑑
- 既製品の認印しか持っていない、または何を持っているか本人もよく分かっていない
- 贈る方との関係
- ご両親、お祖父様・お祖母様、おじ・おばから、形に残る品を贈るとき
判断の決め手は、相手がいま持っている印鑑です。新社会人には、文具店で買った既製品の認印しか持っていない方も少なくありません。既製品は、同じ形のまま大量に作られています。京都市の印鑑登録の要件には「同一形態の印鑑が量産されているものでないこと」とあり、実印として登録できないことがあります。銀行の届出印にするのも安心とはいえません。全国銀行協会も、多くの人が同じ印鑑を持っていると照合の意味がなくなると説明しています。ボールペンは初任給で本人が気に入った1本を買えますが、印鑑は必要に迫られるまで後回しになりがちです。そこを先に用意しておけるのが、ご家族から贈るよさです。
高価なボールペンほど軸が太く重くなる傾向があり、細い軸に慣れた方には使いにくいことがあります。ふだん使っているペンの太さや、インクの種類を見ておくと選びやすくなります。印鑑なら、確かめるのは名前の字体と、相手がいま何を持っているかの2つだけです。
贈る立場ごとの選び方
ご両親から
- おすすめ
- 印鑑の3本セットです。入社の書類と給与の口座にすぐ使えます
- 目安
- 薩摩本柘21,700円〜、黒水牛24,300円〜です。予算に余裕があれば、ボールペンを添えます
お祖父様・お祖母様から
- おすすめ
- 印鑑です。好みを聞かなくても用意でき、何十年も手元に残ります
- 分担
- ご両親が印鑑を用意するなら、ボールペンか現金にします。贈る品が重ならないよう、先に分担を話し合っておきます
きょうだい・親戚から
- おすすめ
- ご両親の品と重ならないほうを選びます。ご両親が印鑑ならボールペン、腕時計なら印鑑です
- 目安
- 銀行印・認印の2本セットなら、黒水牛で13,000円〜です
友人・恋人から
- おすすめ
- ボールペンか、仕事用の認印1本です
- 目安
- 認印は薩摩本柘10.5mmで5,800円、黒水牛12mmで7,000円です。実印や銀行印はご家族に任せます
両方を贈るなら、予算はこう分けます
印鑑とボールペンは役目が重ならないので、一緒に贈っても無駄になりません。契約書に名前を書くのがボールペンで、その横に押すのが印鑑です。
予算ごとの選び方は就職祝いのプレゼント予算1万・2万・3万円で、腕時計や名刺入れも含めた比較は就職祝いに長く使えるプレゼントで説明しています。
印鑑を選ぶときに決めること
- 01本数既製品の認印しかなければ3本セット、実印をすでに持っていれば銀行印・認印の2本セットです
- 02名前の字体住民票やマイナンバーカードの表記を、本人かご家族に確かめます
- 03素材定番は欠けにくい黒水牛です。明るい色がよければ白水牛(柄)、金属の丈夫さを求めるならチタンという選択肢もあります
- 04ケースの色黒と赤は無料です。ほかの牛革10色は、950円からの追加料金で選べます
種類や彫る名前の決め方は就職祝いに印鑑を贈る|新社会人に必要な種類と名前・素材に、朱肉で押す印鑑とシャチハタの違いは就職祝いは印鑑とシャチハタのどちら?にまとめています。当店の印鑑は、ご注文から3〜7営業日で発送します。内定先から書類が届くのは2〜3月ごろが多いので、2月中旬までに注文すれば、入社の1か月前には渡せます。
よくある質問
印鑑は使う回数が少ないので、喜ばれないのではと心配です
受け取った直後の反応は、毎日使えるボールペンのほうが大きいかもしれません。印鑑のありがたみが分かるのは、入社の書類を書くとき、口座を開くとき、部屋を借りるときです。そのときに「作ってもらっておいてよかった」と感じてもらえる品です。渡すときは「入社の書類と給料の口座に使ってね」と、使い道をひと言添えてください。贈る前に確かめておきたいことは印鑑のプレゼントは嬉しくない?贈る前に確認したい5つのことにまとめています。
ボールペンに名前を入れるなら、漢字とローマ字のどちらがよいですか
職場で使うなら、ローマ字の筆記体か、小さめの刻印が使いやすいでしょう。漢字のフルネームを大きく入れると、お客様の前では使いにくく感じることがあります。ローマ字の綴り(「ou」か「o」か、など)は、本人かご家族に確かめてください。
すでに親が印鑑を贈っています。祖父母は何を贈ればよいでしょうか
ボールペンや名刺入れなど、印鑑と重ならない品が向いています。ご両親が贈ったのが認印と銀行印だけなら、実印を1本贈って3本を揃えるという方法もあります。実印は黒水牛15mmで15,300円、白水牛(柄)13.5mmで16,700円です。
印鑑とボールペンを一緒に渡すとき、のしはどうしますか
紅白の蝶結びの水引で、表書きは「御就職祝」か「祝御就職」とします。2つを一緒に渡すなら、のし紙は主になる品に1枚だけ掛けます。当店の2本・3本セットは、ご注文時に化粧箱か桐箱を選べます。のしや水引をご希望の場合は、ご注文の前にお問い合わせからお知らせください。
まとめ|毎日使う道具か、何十年も使う道具か
迷ったときは、次の順に決めると選びやすくなります。まず、相手がいま持っている印鑑を確かめます。既製品の認印しかなければ印鑑を、自分の名前で作った3本がすでに揃っていればボールペンを候補にします。
次に、ほかに贈る方がいれば何を用意するかを聞き、品が重ならないようにします。最後に予算を見て、20,000円以上あれば、印鑑にボールペンを添えて両方を贈ることもできます。