CHAPTER 15 人生の節目・記念
結婚祝いに縁起のよい贈り物|意味で選ぶ定番と気にされる品
結婚祝いに縁起のよい贈り物を選びたい方へ。夫婦箸・夫婦茶碗・鶴亀・松竹梅・水引など、定番の品に込められた意味を紹介します。刃物・割れ物・ハンカチ・櫛など、気にする方がいる品のいまの受け止められ方も整理しました。数と金額の決まりごと、のしと水引、贈る時期のほか、印鑑を結婚祝いに贈るときの名前の確かめ方や整え方もまとめています。
公開日: 2026年9月24日
結婚祝いの品を選ぶとき、「せっかくなら縁起のよい贈り物を」と考える方は多いと思います。その一方で、「縁起が悪いと思われないだろうか」と心配になり、なかなか決めきれない方もいらっしゃいます。相手のご両親や年配のご親族がどう受け取るかまで考え始めると、選ぶのはさらに難しくなります。この記事では、定番の品に込められた意味をご紹介します。あわせて、気にする方がいる品が、いまどう受け止められているかも整理します。
結婚祝いで縁起がよいとされるのは、夫婦箸のように2つで1組の品と、鶴亀のように「長く続く」願いを表す品です。そのうえで新しい暮らしですぐに使える品を選ぶと、しまい込まれずに使ってもらえます。印鑑は、入籍後の姓で彫って夫婦それぞれに贈れる品です。鶴亀の柄のケースや桐箱、水引を合わせれば、お祝いらしい形に整います。刃物や割れ物は、いまは気にしない方も多い品です。ただ、相手のご家族が気にしそうなら避けておくと安心です。
結婚祝いの「縁起がよい」には、3つの型があります
定番の品を見ていくと、縁起がよいとされる理由は3つに分けられます。この3つを知っておけば、ほかの品を選ぶときにも、結婚祝いに合うかどうかを自分で判断できます。
夫婦箸、夫婦茶碗、ペアのグラスのように、大小や色違いの2つが揃って1組になる品です。どちらが欠けても成り立たないことから、夫婦が寄り添う姿になぞらえられてきました。
鶴と亀は長寿の象徴です。松竹梅は、松が一年中緑を保ち、竹がまっすぐ伸び、梅が寒さの中でいち早く咲くことから、末永い幸せの願いを表します。何十年も使える品も、同じ「長く続く」願いを込めて贈られます。
水引の結び、重箱、末広がりの扇のように、形そのものに願いを込めた品です。結婚祝いの水引にほどけない結び方を使うのも、この考え方によります。
定番の品と、込められた意味
| 品 | 込められた意味 | 予算の目安 | 選ぶときの注意 |
|---|---|---|---|
| 夫婦箸 | 2本で1膳、2膳で1組。「幸せの橋渡し」にも掛けられます | 5,000〜10,000円 | 漆塗りは食洗機に入れられないものがあります |
| 夫婦茶碗・夫婦湯呑 | 大小で1組。毎日の食卓を共にする願い | 5,000〜15,000円 | 割れ物を気にするご家族もいます |
| ペアのグラス、カップ | 2つで1組。洋風の暮らしに合わせた現代の定番 | 5,000〜20,000円 | 食器の好みが分かる相手に向いています |
| 鶴亀・松竹梅の柄の品 | 長寿、末永い繁栄 | 品によって異なります | 柄が目立ちすぎると、ふだん使いしにくくなります |
| 重箱、お盆などの漆器 | 「福を重ねる」。正月や祝いの席で長く使えます | 10,000〜30,000円 | 収納の場所を取ります |
| 今治などのタオル | 糸を織り重ねることから、縁を重ねる意味を込めます | 5,000〜15,000円 | ほかの方の贈り物とかぶりやすい品です |
| 印鑑 | 結婚後の姓での手続きに使う道具。何十年も使い続けられます | 10,000〜50,000円 | 名前の字体と、入籍の時期を確かめます |
鶴亀や松竹梅、水引などの縁起物そのものの意味はお祝いの縁起物プレゼント|意味の一覧と押しつけない贈り方で詳しく説明しています。
気にする方がいる品と、いまの受け止められ方
結婚祝いでは、「切れる」「割れる」「別れる」を連想させる品を避ける習わしがあります。ただ、いまは本人の希望を優先する考え方が広がり、昔ほど厳しく言われなくなっています。品ごとに、言い伝えの中身といまの受け止められ方を並べます。
包丁、はさみなどの刃物
「縁を切る」を連想させると言われてきました。一方で「未来を切り開く」という意味に取ることもでき、結婚式のケーキ入刀のように、お祝いの場で使う場面もあります。本人が上質な包丁を希望しているなら、贈ってかまいません。希望を聞かずに選ぶ場合は、相手のご両親の世代が気にしないかを考えておきましょう。
陶磁器、ガラスなどの割れ物
「割れる」が別れを連想させるとして、避けられた時代がありました。いまは夫婦茶碗やペアグラスが結婚祝いの定番になっているとおり、あまり気にされなくなっています。年配のご親族にお披露目する機会があるときだけ、気にする方もいることを頭に置いておきましょう。
ハンカチ、櫛
ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書くことから、櫛は「苦」「死」の音から、避けたほうがよいと言われます。どちらも結婚祝いの主役にはなりにくい品ですので、あえて選ぶ必要はないでしょう。
日本茶
弔事のお返しに使われることが多いため、お祝いには向かないとされます。紅茶やコーヒーなら、この心配はありません。
印鑑
「責任を負わせる」と受け取られないか、心配される方がいます。ただ、印鑑は昔から自立や門出の節目に贈られてきた品で、結婚祝いで避ける習わしはありません。言い伝えの中身は印鑑を贈ると縁起が悪い?言い伝えの真相と実際に困ることで説明しています。
数と金額、のしの決まりごと
結婚祝いでは、品の意味と同じくらい、数や包み方も気にされます。こちらは言い伝えというより作法にあたりますので、贈る前に確かめておくと安心です。
- 割り切れる偶数は「別れる」を連想させるため、奇数が基本です
- 2はペア、8は末広がり、10はきりのよい数なので、偶数でも問題ありません
- 4と9は避けます。グラスやカップは5客か、ペアの2客にします
- ご祝儀は友人・同僚なら30,000円、品だけを贈るなら5,000〜10,000円が目安です
- 水引は紅白か金銀の10本で、結び切りかあわじ結びにします
- 何度も結び直せる蝶結びは、結婚祝いには使いません
- 表書きは「寿」か「御結婚御祝」にします。4文字の「御結婚祝」を気にする方もいます
- 名前は水引の下に、表書きより少し小さく書きます
- 式の1〜2か月前から、1週間前までに届けます
- 式の当日に品を持参すると、相手の荷物になります
- 式を挙げない場合は、入籍の報告を受けてから1か月以内に届けます
- 大安や友引の午前中を選ぶ方もいますが、相手の都合を優先します
国税庁のタックスアンサーによると、個人から受け取るお祝いの金品には、贈与税がかかりません。ただし、社会通念上ふさわしいと認められる範囲に限られます。ご両親からお子様へ贈る場合も、この範囲であれば贈与税の心配は要りません。
縁起と実用を兼ねる品の条件
縁起のよい品でも、箱に入ったまましまい込まれては、せっかくの気持ちが届きにくくなります。意味と使いやすさの両方を満たす品には、次のような共通点があります。
選ぶ前に確かめたい4つの条件
- 夫婦それぞれに1つずつある お祝いを受けるのは2人ですので、片方だけが使う品より、それぞれが使える品が向いています。夫婦のどちらか一方の友人という立場でも、2人分を揃えると結婚祝いらしくなります。
- 新しい暮らしで、すぐに出番がある 食器、箸、タオルは届いた日から使えます。印鑑は、氏名の変更や新居の契約といった結婚直後の手続きで使います。
- 何年たっても使える 「長く続く」願いを込めるなら、品そのものが長持ちすることが大切です。流行の家電より、漆器や印鑑のように10年、20年と使える品が向いています。
- 柄が控えめで、ふだん使いできる 鶴亀や松竹梅は、器の内側やケースの柄のように、さりげなく入っている品を選ぶと、お祝いの席以外でも使えます。
印鑑が結婚祝いの縁起に合う理由
法務省の案内にあるとおり、結婚すると夫婦は同じ氏を名乗るため、どちらか一方の姓が変わります。姓が変わった方は、旧姓で彫った実印や銀行の届出印を、新しい姓の印鑑に替える場面が出てきます。京都市の案内でも、氏名が変わり、届け出た印影と名前が合わなくなると、印鑑登録は抹消されます。つまり結婚は、印鑑を新しく作る理由がはっきりしている節目です。
3つの型のどれにも当てはまります
- 2つで1組夫婦それぞれの印鑑を、同じ素材で揃えて贈れます
- 長く続く実印や銀行印は、一度届け出ると何十年も使い続けられます
- 結ぶ桐箱に収め、水引を掛けて正式なお祝いの形に整えられます
結婚してすぐの手続きで使います
- 銀行印口座の名義を変えるときに、新しい姓の届出印にします
- 実印新居の購入や住宅ローン、車の名義変更で使います
- 認印職場や役所の書類に、新しい姓で押します
銀行印や実印を替える順番は、結婚で印鑑を変える順番にまとめています。
鶴亀のケースと桐箱で、結婚祝いらしく整える
夫婦で印材を揃えて直径とケースの色を変えると、お揃いでありながら、どちらの印鑑かすぐに見分けられます。どこを揃えてどこを分けるかは結婚祝いに夫婦の印鑑セットを|お揃いにする部分・分ける部分で説明しています。
名前を鑑定して作る、開運印鑑という選択肢
縁起をいっそう大切にしたいなら、新しい姓名を鑑定して印影を設計する開運印鑑を贈る方法もあります。鑑定書と下鴨神社の印鑑お守り、桐箱が付きますので、願いを込めて作った品であることが形として伝わります。運勢がよくなることをお約束する品ではなく、門出に気持ちを添える縁起物としてお考えください。開運実印は薩摩本柘15mmで20,900円、実印・銀行印の2本セットは29,500円からです。注文の流れは結婚祝いに開運印鑑を贈るをご覧ください。
贈る立場ごとの選び方
ご両親からお子様へ
- 向いている品
- 新しい姓の実印と銀行印。姓が変わらない側にも、同じ素材で揃えます
- 目安
- 実印・銀行印の2本セットを2人分。黒水牛で1人17,900円〜、2人で35,800円〜
お祖父様・お祖母様からお孫さんへ
- 向いている品
- ご祝儀に添えて、漆器や夫婦箸、印鑑など形に残る品を贈ります
- 気をつけること
- お孫さんのご両親が贈る品と重ならないよう、先に確かめてください
ごきょうだい・ご親戚から
- 向いている品
- 希望を直接聞ける間柄です。家電や食器など、欲しい品を聞いてから贈ると確実です
- 目安
- 10,000〜30,000円。印鑑なら、新しい姓の銀行印・認印の2本セット(黒水牛13,000円〜)
友人・同僚から
- 向いている品
- 夫婦箸、ペアグラス、タオルなど。相手がお返しに困らない金額の品を選びます
- 目安
- 5,000〜10,000円。実印や銀行印はご家族が用意することが多いので、避けたほうが無難です
印鑑を贈るなら、注文の前に確かめること
結婚祝いの印鑑でいちばん気をつけたいのは、彫る名前です。
入籍前に贈る場合の考え方は結婚祝いの印鑑は新姓で作る?入籍前に確認したいことで、種類や素材の決め方は結婚祝いに印鑑を贈るなら?で説明しています。当店の印鑑は、通常3〜7営業日ほどで発送します。
よくある質問
本人が包丁を欲しがっています。贈っても大丈夫ですか
本人の希望であれば、贈ってかまいません。気になる場合は、「未来を切り開く」という意味を書いたカードを添えると、ご家族の目に触れても誤解されにくくなります。刃物を贈るときに5円玉を添える習わしのある地域もあります。
ペアの品は、好みが分からないと選びにくいのですが
食器やグラスは、新居のインテリアや、すでに持っている器との相性がある品です。好みが分からないなら、夫婦箸やタオル、印鑑のように、色や柄の好みに左右されにくい品から選ぶと安心です。このうち印鑑は、彫る名前さえ確かめれば注文できます。
再婚の場合、縁起の考え方は変わりますか
基本は変わりません。のしの水引も、初婚と同じ結び切りを使います。ただ、暮らしに必要な品をすでに持っている方が多いので、食器や家電は本人に聞いてから選びましょう。再婚で姓が変わる方には新しい姓の印鑑が必要になりますので、お祝いの品に向いています。
夫婦で姓が変わらない側にも、印鑑を贈ったほうがよいですか
2人分を揃えることをおすすめします。片方だけに贈ると、結婚祝いというより個人への贈り物に見えやすくなります。姓が変わらない側でも、既製品の印鑑を銀行の届出印にしたまま使っている場合があります。この機会に作り直せば、夫婦の印鑑を同じ素材で揃えられます。
六曜は気にしたほうがよいですか
大安や友引に届くようにする方もいますが、相手が確実に受け取れる日時のほうが大切です。配送の日時指定では、まず相手が家にいる日を選びます。六曜が気になる場合は、そのうえで仏滅の日を外してください。
まとめ|縁起のよい結婚祝いを決める順番
まず、贈る立場から品の種類と予算を決めます。ご両親からなら新しい姓の印鑑、友人からなら夫婦箸やペアグラスが目安になります。
次に、相手やそのご家族が言い伝えを気にするかを考えます。気にしそうなら刃物や割れ物を外し、分からないときは本人に希望を聞きます。
品が決まったら、数は奇数かペアの2つにし、のしは紅白か金銀の結び切りを選びます。届ける日は、式の1週間前までで、相手が家にいる日を指定します。
印鑑を贈る場合は、入籍後の姓と名前の字体を確かめてから、2人分を同じ素材でご注文ください。
入籍後の姓が分かったら夫婦それぞれに、同じ素材でお選びいただけます
京都の職人が1本ずつ彫刻してお届けします。送料は無料、黒か赤の牛革ケース付きです。鶴亀のケースをご希望の場合は、注文画面のケースの欄でお選びください。ケースの種類は印鑑ケースについてに、のしや水引のご希望はお問い合わせからお知らせください。