CHAPTER 04 印鑑登録・各種手続き
法人の印鑑証明書の取り方|法務局の窓口・郵送・オンライン請求の手順
法人(会社)の印鑑証明書を取る手順を、法務局の窓口、郵送、オンライン請求に分けて説明します。申請書に書く欄、郵送で同封するもの、オンライン請求に要る電子証明書と利用時間、手数料の納め方を、法務省と法務局の案内をもとにまとめました。
公開日: 2026年10月12日
社長から印鑑カードを渡され、「銀行に出す会社の印鑑証明書を2通取ってきて」と頼まれた。法務局へ行くのは初めてで、申請書に何を書くのかも、お金をどう払うのかも分からない。法務局は遠いので、郵送やインターネットで済むならそうしたい。そうした担当の方や、ご自分で取りに行く代表の方に向けて、3つの方法の手順を1つずつ説明します。
法人の印鑑証明書は、法務局の窓口、郵送、オンラインの3つの方法で請求できます。窓口と郵送では、申請書に印鑑カードを添え、1通500円を収入印紙で納めます。オンライン請求には、印鑑を届け出た代表者の電子証明書が要ります。手数料は、郵便で受け取ると450円、窓口で受け取ると420円です。
3つの方法の手数料と、受け取るまでの流れ
どの方法でも、会社実印そのものは使いません。窓口と郵送では印鑑カードを、オンライン請求では電子証明書を使います。手数料は登記手数料令で決まっていて、全国どの法務局でも同じです。
今日中に要るなら窓口、法務局が遠ければ郵送かオンライン請求が向いています。オンライン請求は、電子証明書の準備が済んでいる会社なら、いちばん安く済みます。
法務局の窓口で請求する手順
法人の印鑑証明書は、本店を管轄する法務局でなくても請求できます。全国どの登記所でも取れますので、勤め先や出先から近い法務局を選んでください。法務局証明サービスセンターの窓口でも請求できます。
法務局の業務取扱時間は、平日の8時30分から17時15分までです。2024年1月4日からは、窓口で対応する時間が9時から17時までになっています。土曜日、日曜日、祝日は開いていません。
印鑑証明書交付申請書に書く欄
申請書は窓口に置いてあります。法務局のサイトから様式を印刷して、先に書いて行くこともできます。太い枠の中を、次のように埋めます。
印鑑証明書交付申請書(会社法人用)に書くこと
- 商号・名称
- 会社の名前を、登記されているとおりに書きます「株式会社」が前か後ろかも、登記に合わせます
- 本店
- 会社の住所です登記されている本店の所在地を書きます
- 資格、氏名
- 印鑑を届け出た代表者の資格と氏名です資格は、代表取締役、代表社員、代表理事、理事などから選びます
- 生年月日
- 代表者の生年月日です代わりに行く方は、出かける前に聞いておきます
- 印鑑カード番号
- 印鑑カードに書かれた番号を写します
- 請求通数
- 提出先に聞いた通数を書きます
- 窓口に来た人
- 「印鑑提出者本人」か「代理人」に印を付けます代理人は、自分の住所と氏名も書きます
申請書に、会社実印を押す欄はありません。手数料分の収入印紙は、申請書の右側の欄に貼ります。印紙に割印はしないでください。
書き終えたら、印鑑カードを添えて窓口に出します。収入印紙は、法務局の印紙売り場や郵便局で買えます。2通なら1,000円分です。
証明書発行請求機がある法務局では、申請書を書かずに済みます
窓口に証明書発行請求機を置いている法務局があります。画面の案内に沿って操作する端末です。印鑑証明書を請求するときは、次の順に進みます。
- 01印鑑カードを入れる続けて、代表者の生年月日を入力します。元号で登録されている方は、元号を選んでから入力します。
- 02整理番号票を受け取る請求の内容と手数料を画面で確かめ、名前を入力すると、番号の書かれた紙が出てきます。
- 03収入印紙を買う整理番号票に書かれた金額の分を用意して、待合で待ちます。
- 04印紙を貼って受け取る名前を呼ばれたら、整理番号票と引き換えに申請用紙を受け取ります。収入印紙を貼って出すと、証明書を渡されます。
同じ証明書は、1回に10通まで請求できます。2つ以上の会社の分を取るときは、会社ごとに操作します。
郵送で請求するときに同封するもの
法務局が遠い会社は、郵送でも請求できます。送り先は、窓口と同じく、どの登記所でもかまいません。封筒には次の4つを入れます。
申請書
印鑑証明書交付申請書です。法務局のサイトの様式を印刷して書きます
印鑑カード
郵送でも、カードそのものを同封します。証明書と一緒に戻ってきます
収入印紙
1通につき500円分です。申請書の印紙の欄に貼ります
返信用封筒
会社の住所と名前を書き、返信に要る分の切手を貼っておきます
印鑑カードを送っているあいだは、窓口でも証明書を取れません。ほかに急ぎの請求が入りそうな時期は、郵送を避けてください。カードと証明書が入る郵便ですので、書留など、届いたことを確かめられる方法で送ると安心です。
オンラインで請求する手順
オンライン請求は、法務省の「登記・供託オンライン申請システム」から行います。証明書がデータで届くわけではありません。紙の証明書を、郵便か窓口で受け取ります。
はじめに用意するもの
請求には、印鑑を届け出た代表者の電子署名が要ります。電子署名に使える電子証明書は、次の3種類です。
商業登記電子証明書
会社の代表者であることを、法務局が証明する電子証明書です。管轄の登記所で取得します。
向いている会社登記や申請をオンラインで行っている
マイナンバーカード
代表者個人のカードに入っている、署名用の電子証明書を使います。暗証番号は6桁から16桁の英数字です。
向いている会社代表者がカードを持っている
特定認証業務の電子証明書
法務大臣が定めた電子証明書です。使えるサービスの名前は、法務省の案内に載っています。
向いている会社すでに契約している
電子証明書がICカードに入っている場合は、パソコンにつなぐICカードリーダーも要ります。請求書を作る方法は2つあります。ブラウザだけで使える「かんたん登記・供託申請」と、パソコンに入れて使う「申請用総合ソフト」です。初めての方は、先に申請者情報を登録します。
請求から受け取りまでの流れ
会社代表者、担当の方
請求書を送信する会社を指定し、通数と受け取り方を選んで、電子署名を付けます 手数料を納めるインターネットバンキングか、電子納付に対応したATMで払います 受け取る郵便で届くのを待つか、窓口へ行きますシステム登記・供託オンライン申請システム
納付の情報を出す処理状況の画面に「納付」のボタンが出ます法務局請求先に選んだ登記所
証明書を作る納付を確かめてから作り、郵送の場合は入力された宛先へ送りますオンライン請求では、印鑑カードを送る必要はありません。窓口で受け取る場合だけ、印鑑カードを持って行きます。
システムを使える時間と、受け付けられる日
夜や休日にも請求は送れますが、法務局が動くのは次の業務日からです。急ぐときは、平日の17時15分までに送信と納付を済ませてください。
窓口で受け取るときは、納付の画面と印鑑カードを持って行きます
受け取り方に「窓口受領」を選んだ方は、納付のときに表示される画面を印刷します。そこに通数などを書き入れて、請求先の窓口に出します。スマートフォンの画面を見せる方法も認められています。法務局証明サービスセンターを受け取り場所に選ぶこともできます。
印鑑証明書を受け取るときは、印鑑カードを窓口で見せる決まりです。カードを忘れると受け取れません。窓口で受け取る場合も、手数料を収入印紙で納めることはできませんので、先に電子納付を済ませておきます。
社員や代理の方が請求するとき
印鑑証明書を請求できるのは、印鑑を届け出た代表者と、その代理人です。窓口・郵送とオンラインでは、代理の方に求められるものが違います。
窓口で請求する印鑑カードを預かり、申請書の「代理人」の欄に自分の住所と氏名を書きます
要りません郵送で請求する窓口と同じ申請書を使います。印鑑カードを同封します
要りませんオンラインで請求する電子の委任状を添えます。請求書には代理人、委任状には代表者が電子署名を付けます
要りますオンライン請求では、代理の方が請求する場合にも、代表者の電子証明書が要ります。代表者ご本人が請求して、送り先を担当の方や別の事務所にすることもできます。
窓口では、印鑑カードを持ち、代表者の生年月日を知っていれば、代理人として請求できます。カードを預けるときは、行き先と通数を伝え、戻ったらその日のうちに返してもらってください。会社実印と印鑑カードは、別々の場所にしまいます。
請求が止まりやすい5つの場面
請求の前に確かめること
印鑑カードを、まだ作っていない会社実印を届け出ただけでは、カードは発行されません。印鑑カード交付申請書を法務局に出して、先に受け取っておきます。
先に申請する代表者の生年月日が分からない申請書にも、証明書発行請求機にも、生年月日を入れます。代わりに行く方は、出かける前に聞いておきます。
聞いておく収入印紙を用意していない手数料は現金ではなく、収入印紙で納めます。法務局の印紙売り場か郵便局で、通数分を買います。
買っておくオンライン請求の受け取りに、印鑑カードを忘れた納付が済んでいても、カードを見せないと受け取れません。
持って行く印鑑カードをなくした印鑑カードの廃止の届けと、新しいカードの交付申請を出します。会社実印も見当たらないときは、実印を作り直して届け直します。
廃止と再交付会社実印をなくしたときの順番は、会社実印をなくしたら?で説明しています。会社を作ったばかりの方は、設立の登記が済んでからカードを申請します。設立のときにそろえる印鑑は、会社設立に必要な印鑑は?にまとめました。
受け取ったら、提出の前に印影を見比べます
証明書を受け取ったら、商号、本店、代表者の氏名が、契約書に書く内容と同じかを見ます。あわせて、会社実印を白い紙に押し、証明書の印影と見比べてください。枠が欠けていたり、朱肉が詰まって線が太くなっていたりすると、提出先で印影が合わないと言われることがあります。
欠けが見つかったら、新しい実印を作って法務局に届け直し、証明書を取り直します。届け直しの手順は、法人印鑑の変更方法で説明しています。会社実印の役割と大きさの決まりは、会社実印とは?をご覧ください。
よくある質問
本店が大阪で、いまは東京にいます。東京の法務局で取れますか
取れます。法人の印鑑証明書は、全国どの登記所でも請求できます。印鑑カードと、代表者の生年月日を用意して、近くの法務局へ行ってください。
手数料を、現金やクレジットカードで払えますか
窓口と郵送は、収入印紙で納めます。法務局の中に印紙売り場がありますので、そこで現金で買えます。オンライン請求は、インターネットバンキングか、電子納付に対応したATMで払います。
登記事項証明書も一緒に取りたいのですが
一緒に請求できます。窓口と郵送には、2つを1枚で請求する「印鑑証明書及び登記事項証明書交付申請書」があります。オンラインでも、印鑑証明書と同時であれば、登記事項証明書を合わせて請求できます。
オンラインで請求した証明書の日付は、いつになりますか
請求の情報がシステムに届き、証明書が作られた日です。受け取った日ではありません。提出先の期限は、証明書に書かれた日付から数えてください。
土曜日や日曜日に、どうしても取りたいのですが
休日に請求して、その日に受け取る方法はありません。法務局の窓口は平日だけで、休日に送ったオンライン請求も、次の業務日の受け付けになります。提出の日が決まったら、平日のうちに請求してください。
まとめ|請求の方法を決める順番
最初に、提出先へ通数と期限を聞きます。次に、会社に印鑑カードがあるかを確かめます。カードがあり、今日中に要るなら、近くの法務局の窓口へ行きます。持って行くのは、印鑑カード、代表者の生年月日のメモ、収入印紙を買うお金です。
日数に余裕があり、法務局が遠ければ、郵送で請求します。代表者の電子証明書がある会社は、オンラインで請求して郵便で受け取ると、手数料が安く、出かけずに済みます。受け取ったら、記載の内容と印影を確かめてから提出します。
会社実印・銀行印・角印を、京都の職人が1本ずつ制作します
登記する商号のとおりに、職人が文字を配置して彫刻します。会社実印は、どの直径も法務局に届け出られる大きさです。彫る前の印影をメールで確かめられます。朱肉、押印マット、保証書、京印章証明書付き。送料無料、5年保証です。
ご注文から通常3〜7営業日で発送します。契約や登記の日が決まっている方は、ご注文の前にお問い合わせからご相談ください。