CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
還暦祝いに長く使えるプレゼント|20年後も使える実用品の選び方
還暦祝いに、長く使えるプレゼントを贈りたい方へ。60歳からの年数、品が長持ちすることと本人が使い続けられることの違い、年を重ねても使える品の4つの条件、腕時計・鞄・財布・万年筆・茶器・印鑑を60代から80代まで比べた表、押しやすい印鑑の選び方、渡す日と注文の時期を説明します。
公開日: 2026年10月5日
お父様やお母様が、もうすぐ60歳になります。赤いちゃんちゃんこは、写真を撮る日にしか着ません。せっかくなら、長く使ってもらえる品を贈りたい。そこで気になるのが、「長く」とは何年のことか、です。10年後は70歳、20年後は80歳になります。その年齢になっても使える品の見分け方を説明します。
還暦祝いの「長く使える品」は、20年後もご本人が使える品です。品が丈夫なだけでは足りません。軽いこと、扱いが簡単なこと、体型や視力が変わっても使えること、手入れが少ないことの4つを見ます。4つとも当てはまる品の1つが、名前を彫った印鑑です。
60歳からの時間は、20年以上あります
還暦は、生まれた年の干支が60年でひとめぐりして、元に戻る年のお祝いです。「生まれ直す」という意味をこめて、赤い衣類を贈る習わしがあります。昔は、60歳前後で家の仕事を次の代に譲り、隠居する例が多くありました。
今の60歳は、様子が違います。
(2025年)
- 60歳の男性の平均余命23.86年
- 60〜64歳で働いている方74.9%
- 65〜69歳で働いている方54.5%
出典:厚生労働省「令和7(2025)年簡易生命表の概況」、総務省統計局「労働力調査(基本集計)2025年平均結果の概要」。働いている方の割合は、男女を合わせた就業率です。
平均余命は、その年齢の方がこの先生きる年数の平均です。60歳の男性で約24年、女性で約29年あります。60代前半では、4人に3人が仕事を続けています。還暦祝いの品は、仕事を続けている今から、80歳を過ぎるころまで使われることになります。
「長く使える」には、2つの意味があります
売り場で「長く使える」と書かれているのは、おもに1つめの意味です。還暦祝いでは、2つめも合わせて考えます。
品が長持ちする
素材が丈夫で、傷んでも直せる品です。金属や木、角、厚い革で作られた品が当てはまります。
確かめること修理や部品の交換を、店が受け付けているか
ご本人が使い続けられる
年を重ねても、無理なく扱える品です。重さ、文字の大きさ、手入れの手間で決まります。
確かめること70歳、80歳になった手と目で扱えるか
どれだけ丈夫な品でも、重くて持てなくなれば、引き出しにしまったままになります。20代や30代に贈る「一生もの」と、60歳に贈る品では、見るところが違います。
年を重ねても使える品の、4つの条件
2つめの意味に当てはまるかどうかは、次の4つで確かめられます。
軽くて、片手で持てる
重い鞄や、金属のバンドの腕時計は、年とともに負担になります。売り場で手に取り、重さを確かめてください。
細かい操作や設定が要らない
小さなボタンを押す品や、充電が要る品は、面倒になると使わなくなります。出してすぐに使える品が向いています。
体型や視力が変わっても使える
服や指輪は、寸法が合わなくなることがあります。小さな文字盤は、読みにくくなります。寸法や文字に頼らない品なら、何歳でも使えます。
手入れと置き場所で負担をかけない
毎月の手入れが要る品や、場所を取る品は、ご本人の仕事を増やします。拭くだけで済み、引き出しに収まる品なら続けられます。
還暦祝いの候補を、60代・70代・80代で比べます
還暦祝いに選ばれる6つの品を、3つの年代に分けて見てみます。○は無理なく使える年代、△は工夫や手入れが要る年代です。
年代ごとの様子は一般的な目安で、お体の具合や暮らし方によって変わります。腕時計や鞄が劣るという話ではありません。60代に楽しむ品か、80代まで使う品かの違いです。お父様の過ごし方に合わせた品は、父の還暦祝いに実用的なプレゼントで紹介しています。
印鑑は、60代からの手続きで出番が続きます
印鑑は、毎日使う品ではありません。それでも候補に入るのは、60代から大きな手続きが続くためです。
60代になると、ご自身の親御さんの相続に向き合う方がいます。預金の相続では、相続人全員の印鑑証明書を求められるのが一般的です。住み替えや、普通自動車の買い替えでも実印を押します。退職金や年金の受け取りに合わせて、口座をまとめる方もいます。
こうした手続きは、70代、80代になっても続きます。名前は変わりませんから、60歳で作った印鑑を、その先もそのまま押せます。60代の手続きと印鑑の種類は、還暦祝いに印鑑を贈るで詳しく説明しています。
年を重ねても押しやすい印鑑の選び方
同じ印鑑でも、太さや素材で扱いやすさが変わります。20年後の手を思い浮かべて、3つの点を決めます。
注文の前に決める3つの点
- 1太さは、指で支えやすい直径にする
実印は、男性なら16.5mmか18mm、女性なら13.5mmか15mmが目安です。細い印鑑は、指先に力が要ります。手の大きな方には、太めの直径が合います。
- 2上下が分かる目印を付けるかどうか決める
印鑑の胴に付ける小さな目印を、アタリといいます。指で触れば向きが分かるので、印面をのぞき込まずに押せます。ご希望は、注文時の備考欄でご相談ください。
- 3欠けにくく、手入れの少ない素材にする
黒水牛は、粘りがあって欠けにくい角の印材です。チタンは金属なので、乾燥や湿気を気にせずにしまえます。
素材ごとの寿命と手入れは、一生もののプレゼントの選び方で説明しています。お母様に贈るときの太さと名前の彫り方は、母の還暦祝いに印鑑を贈るをご覧ください。
本数は、今お持ちの印鑑を聞いてから決めます
還暦を迎える方なら、印鑑はすでにお持ちのはずです。ただ、若いころに作った1本を、実印にも銀行印にも使っている方がいます。この1本をなくすと、印鑑登録と口座の両方で手続きが要ります。
1本で済ませている方や、既製品を使っている方には、実印・銀行印・認印の3本セットが向いています。役目ごとに分けておけば、どれを押すかで迷いません。実印を替えると、市区町村の窓口で登録をし直すことになります。今の実印を使い続けたい方には、認印か、銀行印と認印の2本セットを選びます。
価格は税込です。2本セットと3本セットは、桐箱か化粧箱に入れてお届けします。3本セットの15mm・13.5mm・12mmは女性に、18mm・16.5mm・13.5mmは男性に人気の組み合わせです。
還暦の赤は、ケースと包装で添えられます
長く使う品に、赤い色を無理に選ぶ必要はありません。印鑑なら、赤の牛革ケースを追加料金なしで選べます。包装も、青か赤から選べます。印材そのものを赤くしたい方は、還暦祝いに赤い印鑑を贈るならをご覧ください。
渡す日と、注文の時期
還暦祝いは、60歳の誕生日や、ご家族が集まる食事の席で渡します。当店は、ご注文から3〜7営業日で発送します。配達希望日は、ご注文日の9日後から30日後までの間で指定できます。渡す日の2週間前までに注文しておくと、余裕があります。
よくある質問
父はもう実印を持っています。それでも印鑑を贈れますか
贈れます。今の実印を使い続けたい方には、届け出の要らない認印が向いています。銀行印を替えるかどうかは、ご本人に聞いてから決めてください。
80代になっても、自分で押せるでしょうか
印鑑は軽く、押すときに強い力は要りません。付属の押印マットを敷くと、軽い力でも印影が出ます。太めの直径にしておくと、指で支えやすくなります。
赤い品を贈らなくても、失礼になりませんか
失礼にはなりません。赤い衣類は、生まれ直すという意味をこめた習わしで、決まりではありません。赤を添えたいときは、ケースや包装で入れられます。
長く使える品と、食事や旅行のどちらがよいですか
どちらか一方に決める必要はありません。食事の席で品を渡せば、その日の思い出と、手元に残る品の両方を贈れます。
名前の字を、本人に聞かずに確かめられますか
年賀状や表札で確かめられます。旧字かどうかがはっきりしないときは、ご家族に聞いてください。字を間違えると作り直しになります。
まとめ|20年後の姿を思い浮かべてから、品を選びます
はじめに、お父様やお母様の20年後を思い浮かべます。候補の品を、80歳の手と目で扱えるかどうか、4つの条件で確かめます。
次に、今お使いの品を見て、古くなっているものや、足りないものを探します。印鑑に決めたら、今の印鑑の本数を聞き、太さと素材を選びます。渡す日の2週間前までに注文してください。
80歳になっても押せる印鑑を、京都の職人が1本ずつお作りします
お名前の字に合わせて印面を設計し、1本ずつ彫刻します。黒と赤の牛革ケースは追加料金なし、包装は青か赤を選べます。セットは桐箱か化粧箱に入れてお届けします。ご注文から3〜7営業日で発送、送料は全国無料、5年保証付きです。
乾燥や湿気を気にせずにしまえるチタンの実印は、15mmで31,800円です。アタリや納期のご相談は、お問い合わせからどうぞ。