CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー

印鑑のプレゼントに朱肉は付ける?初めて使う人にそろえたい道具

初めて印鑑を持つ人に贈るとき、朱肉も用意したほうがよいのかを説明します。当店の印鑑に付いてくるものを単品・セット・開運印鑑で比べ、朱肉とスタンプ台の違い、練り朱肉とスポンジ朱肉の選び方、押印マットの役割、渡すときに添えたい使い方のメモをまとめました。

公開日: 2026年9月30日

和紙の上を真上から写した写真。ふたを外した黒い漆塗りの丸い朱肉入れに鮮やかな朱色の朱肉が入っている。隣に深緑の押印マット、内側が黒い開いた印鑑ケースと黒い印材、白い正方形の紙、たたんだ白い布、赤く色づいた紅葉の枝
印鑑と一緒にそろえる道具 朱肉と押印マットがあれば、届いたその日から押せます

成人や就職のお祝いに、初めての印鑑を贈る。そう決めたあとで気になるのが、朱肉のことです。印鑑は、朱肉を付けて紙に押したときに役目を果たす道具です。実家では朱肉が引き出しにあっても、ひとり暮らしを始めたばかりの部屋にはないことがよくあります。この記事では、印鑑と一緒にそろえたい道具と、当店の印鑑に何が付いてくるかをお話しします。

先に結論

初めて印鑑を持つ人に贈るなら、朱肉は付けたほうが親切です。当店では、2本セットと3本セット、開運印鑑に、朱肉と押印マットが付きます。単品には押印マットとケースが付き、朱肉はケースの内側に入っている小さなものだけです。書類に何度も押すなら、大きな朱肉が別にあると押しやすくなります。

印鑑と一緒に手元に置きたい4つのもの

印鑑を使い始めるのに要るものは、多くありません。押すための朱肉と押印マット、しまっておくためのケース、欠けたときに頼れる保証書の4つです。

黒い丸い容器に入った朱色の朱肉
朱肉印面に付けて、紙に写すための朱色の顔料です。印鑑はスタンプ台のインクではなく、朱肉で押します
緑色の押印マットと木の印鑑
押印マット紙の下に敷いて押します。弾力があるので印面の全体が紙に当たり、かすれにくくなります
内側が赤い印鑑ケースと、黒い革の印鑑ケース
印鑑ケース印面の縁を守り、持ち歩くときにも使います。当店のケースは、内側に小さな朱肉が付いています
印鑑の保証書
保証書欠けたり割れたりしたとき、修理や彫り直しを頼むのに使います。印鑑と同じ場所にしまっておきます

押したあとに印面を拭く柔らかい布かティッシュも、そばに置いておくと便利です。拭かずにしまうと、字の線のあいだに朱肉がたまり、次に押したときににじむ原因になります。

当店の印鑑の付属品|朱肉が付くのはセットと開運印鑑

同じ印鑑でも、単品かセットかで、付いてくるものが違います。朱肉が付くかどうかは、ここで分かれます。

付いてくるもの単品2本・3本セット開運印鑑

朱肉家で書類に押すときに使います

なし付く付く

押印マット

付く付く付く

印鑑ケース内側に小さな朱肉付き。黒と赤は無料、ほかの色は追加料金

付く1本ずつ付く付く

保証書5年間の修理・彫り直し

付く付く付く

桐箱か化粧箱

なしどちらか選ぶ桐箱

鑑定書と印鑑お守り

なしなし付く

単品は「通常梱包」の箱でお届けします。包装(青・赤)は、セットにも単品にも付けられます。開運印鑑は、1本だけのご注文でも朱肉と桐箱が付きます。

単品は、すでに持っている印鑑に1本を買い足すときに向いています。その場合は、家にある朱肉をそのまま使えます。反対に、初めて印鑑を贈るなら、朱肉まで付いてくるセットか開運印鑑のほうが、受け取った人が困りません。

朱肉まで考えると、単品とセットのどちらがよいか

「銀行印を1本だけ贈りたい」という場合でも、朱肉のことまで考えると、セットのほうが合うことがあります。黒水牛で比べると、次のようになります。

銀行印だけを単品で朱肉はケースの内側の小さなものだけ

銀行印12mm7,000
7,000円

銀行印と認印を単品で1本ずつ朱肉はケースの内側の小さなものだけ

銀行印12mm7,000認印10.5mm6,700
13,700円

銀行印と認印の2本セット朱肉、押印マット、桐箱か化粧箱が付く

2本セット13,000
13,000円

黒水牛、銀行印12mm・認印10.5mmの場合です。実印も加えた3本セット(実印13.5mm)は24,300円です。単品を3本そろえる合計25,600円より、1,300円安くなります。

相手がすでに実印と認印を持っていて、銀行印だけが足りない。家に朱肉もある。そういう場合は、単品の銀行印がいちばん合っています。一方、印鑑を1本も持っていない相手なら、朱肉と箱まで付く3本セットにしておくと、届いたその日から一通りそろいます。どちらがよいかの考え方は、印鑑のプレゼントは単品とセットのどちら?でも説明しています。

朱肉とスタンプ台の違いと、朱肉の選び方

文房具売り場には、朱肉とよく似た赤いスタンプ台が並んでいます。スタンプ台のインクはゴム印のためのもので、印鑑には朱肉を使います。インクが印面の細い線に入り込むと、落としにくくなるからです。

インク浸透式の印鑑(いわゆるシャチハタ)は、朱肉が要らない手軽さがあります。ただ、印面がゴムでできていて、押す力で形が変わります。京都市の案内では、こうした印鑑は実印として登録できません。全国銀行協会も、ゴム印は銀行の届出印に使えない例に挙げています。扱いは銀行によって異なりますが、実印と銀行印には朱肉で押す印鑑を用意しておくと安心です。

朱肉は、大きく分けて練り朱肉とスポンジ朱肉の2種類です。別に買い足すときは、使い方に合わせて選びます。

練り朱肉スポンジ朱肉

朱色の顔料を油で練り上げた、昔ながらの朱肉です

つくり

スポンジに朱肉液をしみ込ませた朱肉です

色に深みがあり、細い線まで鮮やかに写ります

押した跡

手軽にむらなく付き、事務用として広く使われています

乾くまで少し時間がかかります。押したあとは紙を重ねずに置きます

乾き方

早く乾くものが多く、続けて何枚も押せます

ときどきヘラで表面をならします

手入れ

かすれてきたら、専用の補充液を足します

初めて印鑑を持つ人には、乾きが早く扱いやすいスポンジ朱肉が向いています。慣れてきたら、練り朱肉を試してみるのもよいでしょう。

押印マットを敷くのは、印影のかすれを防ぐため

机の上に紙を置いて、そのまま印鑑を押すと、机の硬さで印面の一部が紙に当たらないことがあります。すると、枠が欠けて写ったり、字の線が途切れたりします。紙の下に押印マットを敷くと、マットが少し沈むので、印面の全体が紙に当たります。

役所や銀行の窓口には、たいてい専用のマットが置いてあります。自宅で契約書や申込書に押すときのために、1枚用意しておくと安心です。印材ごとの押しやすさや、朱肉の付け方までくわしく知りたい方は、押しやすい印鑑の選び方|印材・直径・書体・朱肉と押し方をご覧ください。

渡すときは、印鑑と朱肉の使い方を書いたメモを添えます

初めて印鑑を持つ人は、朱肉の付け方も、押したあとの手入れも知らないことがあります。箱の中に、短いメモを1枚入れておくと親切です。

はんこの使い方メモ箱に入っている朱肉とマットの使い方

1朱肉は軽く付ける
印面を朱肉に軽くポンポンと数回当てます。ぎゅっと押し付けると朱肉が付きすぎて、字がつぶれます。
2マットの上で押す
書類の下に押印マットを敷いてから押します。上下を確かめて紙にまっすぐ当て、そのまま真上に持ち上げます。
3押したら拭く
ティッシュで印面を軽く押さえて朱肉を取ってから、ケースに戻します。水では洗いません。
4ケースの朱肉は外出用
ケースの内側の小さな朱肉は、外出先で押すときのためのものです。家では大きな朱肉を使います。
5保証書は取っておく
欠けたり割れたりしたら、購入から5年以内は修理や彫り直しを相談できます。保証書は箱に入れたままにしておきます。

実印は、住んでいる市区町村の窓口で印鑑登録をしてから使います。

成人祝いにもらった印鑑を、登録や口座の届け出にどう使っていくかは、成人祝いにもらった印鑑はどう使う?で紹介しています。受け取った人に読んでもらえるよう、リンクを送るのもよいでしょう。

よくある質問

ケースに付いている朱肉だけでは、足りませんか

外出先で1枚押すくらいなら使えます。ただ、小さいので、何枚も続けて押すと付き方にむらが出ます。使ううちに減ったり乾いたりもするので、家で使う大きな朱肉が別にあると安心です。

朱肉だけを買うことはできますか

当店では、朱肉だけの販売はしていません。単品の印鑑に朱肉を添えたい場合は、文房具店などでお求めください。スタンプ台ではなく、「朱肉」と書かれた商品を選びます。

押印マットがないときは、どうすればいいですか

手帳や薄い雑誌のように、少し弾力のあるものを紙の下に敷いて押します。ガラスや金属の机の上に、紙1枚だけで押すのは避けてください。かすれやすく、印面の縁を傷めることもあります。

象牙や水牛の印鑑にも、同じ朱肉を使えますか

使えます。印材によって朱肉を使い分ける必要はありません。どの印材でも、朱肉が付いたまましまうと字の線のあいだで固まり、にじみの原因になります。押したら軽く拭き取ってから、ケースに戻してください。

まとめ|朱肉まで考えて贈り方を決める手順

まず、相手がすでに持っている印鑑と朱肉を思い浮かべます。何も持っていなければ、朱肉と押印マットが付くセットにします。銀行印だけが足りず、家に朱肉もあるなら、単品を選びます。単品に朱肉を添えるなら、スタンプ台ではなく印鑑用の朱肉を選びます。最後に、使い方を書いたメモを箱に入れて渡します。

朱肉と押印マットまで、1つの箱で

届いたその日から押せる、印鑑のセット

2本セットと3本セットには、印鑑ごとの牛革ケース、朱肉、押印マット、保証書が付き、桐箱か化粧箱に収めてお届けします。京都の職人がお名前に合わせて1本ずつ彫刻します。送料無料、5年保証です。

すべての印材の3本セットを見る薩摩本柘 21,700円〜、彩樺 23,700円〜、白水牛(柄)36,900円〜

SOURCES

出典

印鑑登録できない印鑑の条件は京都市の案内、銀行の届出印にできない印鑑は全国銀行協会の案内を参照しました。付属品と価格は当店の税込価格で、記事作成時点のものです。

  1. 京都市. 印鑑登録. 京都市情報館. https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000147302.html,(参照 2026-09-30).
  2. 一般社団法人全国銀行協会. ハンコにはルールがあります!. 教えて!くらしと銀行. https://www.zenginkyo.or.jp/article/tag-f/3805/,(参照 2026-09-30).