CHAPTER 07 サイズ・形・選び方
手の大きさで印鑑サイズは変わる?直径の決め方と握りやすい太さ
印鑑の直径は、手の大きさより用途と名前の文字数で決めるのが基本です。印鑑は親指・人差し指・中指の3本でつまむ道具で、直径が1段変わっても差は1.5mmです。寸法を比べた図、持ち方、直径の決め方、手の大きさごとの困りごとの直し方、通販で太さを確かめる方法をまとめました。
公開日: 2026年10月6日 更新日: 2026年10月7日
「男性は手が大きいから18mm」「女性は手が小さいから13.5mm」。印鑑のサイズについて、こうした説明を聞いたことがある方は多いと思います。店頭でも、「手が大きいので大きい印鑑のほうがよいですか」「手が小さいので18mmは握りにくいですか」とよく聞かれます。たしかに、手の大きさは持ったときの感じに関わります。では、直径を選ぶときにどこまで気にすればよいのでしょうか。この記事では、手と印鑑の寸法を1本のものさしに並べて、どれくらい違うのかを見ていきます。そのうえで、直径を決める順番と、手が大きい方・小さい方の困りごとの直し方をお伝えします。通販で太さを確かめる方法もまとめました。
手の大きさに合わせて直径を選ぶ必要はありません。直径はまず用途(実印・銀行印・認印)と彫る名前の文字数で決め、手の大きさは最後に太さの好みを確かめるときに考えます。印鑑は指3本でつまんで押すので、どの太さでも持てます。手が大きい方が13.5mmの認印を使っても、手が小さい方が18mmの実印を使っても、問題なく押せます。
手の大きさと印鑑の直径を、同じものさしで比べる
手の大きさと比べて、印鑑はどれくらい小さいのでしょうか。産業技術総合研究所が測った日本人の手の寸法の平均値と、当店で選べる直径を、1本のものさしに並べました。
男性と女性の手長は、平均で約14mm違います。一方、印鑑の直径は1段で1.5mmしか変わらず、これは人差し指の先の幅のおよそ1割です。いちばん細い10.5mmといちばん太い18mmを比べても、差は7.5mmです。どの直径も、太さは人差し指の先の幅と同じくらいか、少し太い程度です。男女の手の大きさの差に比べると、印鑑の太さの違いはごくわずかです。
印鑑の持ち方|握るのではなく、指3本でつまむ
手の大きさが直径選びにあまり関わらないのは、持ち方に理由があります。印鑑は手のひら全体で握らず、指先でつまんで押します。
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1
印面から1cmほど上を、親指・人差し指・中指の3本でつまむ
人差し指を文字の上側(上下の目印のアタリがあれば、その位置)に当て、親指と中指で左右から挟みます。手のひらは印鑑に触れません。18mmでも10.5mmでも、この3本の指の間に収まります。
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2
真上から紙に当て、人差し指で押さえる
印鑑を紙に垂直に立て、人差し指の腹で上から軽く押さえます。力は手のひらではなく指先からかけるので、手の大きさや握力はほとんど関わりません。
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3
「の」の字を書くように圧を移し、まっすぐ持ち上げる
上、右、下、左の順に小さく圧を移すと、印面の端まで紙にしっかり当たります。離すときは横にずらさず、垂直に持ち上げます。直径が大きい印鑑ほど端がかすれやすいので、この押し方が役に立ちます。
ペンや箸も、太さの好みは人それぞれですが、手が大きいから、小さいからといって使えなくなることはありません。印鑑も同じです。太さで変わるのは、押しやすさよりも手に持ったときの感じです。太くなるほどどっしりと安定し、細くなるほど軽く感じます。どちらを好むかは、手の大きさが同じくらいの方でも分かれます。
印鑑の直径を決める4つの手順|手の大きさは最後に確かめる
直径は、次の4つの手順で決めます。手の大きさが関わるのは、4つ目だけです。
- 01用途で範囲を絞る当店で選べる直径は、実印が13.5〜18mm、銀行印が12〜18mm、認印が10.5〜16.5mmです。3本そろえるなら、実印をいちばん大きく、認印をいちばん小さくします。
- 02彫る名前の文字数で決める姓だけ・名だけの2〜3文字なら12mmか13.5mm、フルネームで4〜5文字なら15mmか16.5mmが目安です。6文字以上や画数の多い名前なら、16.5mmか18mmにします。
- 033本は1段ずつ太さを変える実印・銀行印・認印を1段ずつ小さくすると、手に取っただけで見分けられます。実印が15mmなら、銀行印は13.5mm、認印は12mmです。
- 04最後に、手に持った感じを隣の直径と比べるここで初めて手の大きさが関わります。18mmを太いと感じたら16.5mm、13.5mmを頼りないと感じたら15mmと、1段だけ動かします。
当店の実印で人気1位の直径は、男性が18mm、女性が15mmです。この違いも、手の大きさだけで生まれたものではありません。男性はフルネームで彫る方や、太い線でどっしり見せたい方が多くいらっしゃいます。女性は名だけで彫る方や、小ぶりで軽い印鑑を好む方が多く、こうした違いが重なっています。文字数から直径を決める考え方は、実印のサイズはどう選ぶ?にまとめています。
手が大きい方、小さい方の困りごとと直し方
手の大きさや指の力に関わる困りごとも、たしかにあります。ただ、その多くは直径を変えなくても、ほかの方法で直せます。店頭でよくうかがう4つの例を、原因と直し方を添えて紹介します。
細いと指が深くかからず、押すときに傾きやすい。長さの短い印鑑は、さらにつまみにくい
認印を12mmか13.5mmにする。長さ60mmの印鑑を選ぶ。押印マットを敷けば、少し傾いても印影の全体が写る太さそのものより、重い印材が原因のことが多い。黒水牛やチタンの18mmは、薩摩本柘の18mmより重い
印材を薩摩本柘にすると軽くなる。それでも太く感じるなら16.5mmにする。フルネーム4文字なら16.5mmでもきれいに収まる指先の力が足りず、印面の全体に圧がかからない。スポンジ朱肉が乾いていることもある
重みで自然に圧がかかるチタンや黒水牛にする。練り朱肉と押印マットを使う。直径は変えなくてよい表面がつるつるした印材で、しかも細いと、指がかかりにくい
側面に小さな目印(アタリ)を付けて、指の置き場所を作る。アタリは注文時に備考欄で頼める。木の印材は手になじみやすく、滑りにくい。13.5mm以上にすると、指がしっかりかかるこのように、困りごとの多くは印材の重さや朱肉、押印マット、アタリで直せます。直径を1段変えるのは、それでも手に合わないと感じたときです。押しやすさを決める条件は、押しやすい印鑑の選び方に詳しくまとめています。
横から見た太さの違い|長さは60mmで共通
直径が1.5mm違うと、横から見た太さはどれくらい変わるでしょうか。当店の個人の印鑑は、長さがどれも60mmです。5つの直径を、実際の比率で並べました。
横から見た印鑑の太さ長さは60mmで描いています。図は実際の比率です
- 12mm認印・銀行印人差し指の先の幅と同じくらい
- 13.5mm女性の実印2位・銀行印1位指3本に収まりやすい太さ
- 15mm女性の実印1位・男性の銀行印1位男性の人差し指の先の幅より少し太い
- 16.5mm男性の実印2位手に持つと、少し重みを感じる
- 18mm男性の実印1位どっしりした持ち心地
隣り合う直径の差は、図で見てもわずかです。13.5mmと16.5mmのように2段離れると、太さの違いがひと目で分かります。店頭で「18mmは太い」と感じた方に16.5mmをお渡しすると、「これならちょうどよい」とおっしゃることがよくあります。見た目では小さな1段の差も、手に持つとはっきり感じられます。
通販で印鑑の太さを確かめる3つの方法
通販では、注文の前に印鑑を手に取って比べることができません。身の回りの品で見当を付けてみてください。
それでも迷うときは、名前の文字数で決めた直径をそのまま選んでください。文字数に合った直径なら、字が詰まりすぎず、線も細くなりすぎません。手に持った感じには使ううちに慣れますが、印影は彫り直さないかぎり変わりません。
よくある質問
手が大きい男性です。18mmより大きい実印はありますか
当店の通常の実印は18mmまでです。お名前を鑑定して印影を設計する開運実印には、21mmと24mmもあります。京都市では、印影が1辺25mmの正方形に収まれば登録できるので、24mmでも実印にできます。登録できる大きさは、お住まいの市区町村で確かめてください。ただ、手が大きいからという理由だけで21mm以上にする必要はありません。18mmでも、指3本にしっかり収まります。
手が小さい女性です。13.5mmと15mmのどちらが握りやすいですか
握りやすさの差は、ほとんどありません。どちらも指3本に収まる太さです。15mmは女性の実印で人気1位、13.5mmは2位です。フルネームで彫るなら15mm、名だけなら13.5mmと、彫る名前で決めるのがおすすめです。手に持った感じで迷うときは、軽い薩摩本柘の15mmにすると、太さが気になりにくくなります。
子どもの手に合わせて、小さい印鑑を作るべきですか
手に合わせて小さくする必要はありません。小さいうちは親御さんが押すことが多く、手の大きさも成長とともに変わります。お子様の銀行印は、大人になっても使える12mmが一般的です。名前の文字数と、将来も使い続けられるかどうかで決めてください。
高齢の母に印鑑を贈ります。握りやすい直径はありますか
直径より、印材の重さと長さを見てください。指先の力が弱くなった方には、黒水牛やチタンをおすすめします。重みで自然に圧がかかるからです。長さが60mmあれば、短い既製の認印よりつまみやすくなります。直径は、お母様が今お使いの印鑑と同じ太さか、1段太いものをご案内しています。目安は13.5mmか15mmです。
左利きです。直径の選び方は変わりますか
変わりません。印鑑は指3本でつまむ道具なので、右手でも左手でも持ち方は同じです。左手で押すときは、アタリの位置と、押印欄へ手を伸ばしたときの傾きに気をつけてください。詳しい押し方は、左利きの方への印鑑にまとめています。
注文したあとで、太さが手に合わなかったらどうなりますか
彫ったあとで直径を変えることはできません。お名前を入れた印鑑は、お客様のためだけに作る品だからです。迷うときは、注文の前に今お持ちの印鑑を測ってみてください。お問い合わせから手の大きさと彫る名前をお知らせいただければ、用途と文字数に合う直径をご案内します。
まとめ|用途と文字数で決め、手の大きさは1段の調整に使う
印鑑の直径は、次の順番で決めます。まず用途で範囲を絞り、彫る名前の文字数でサイズを決めます。3本そろえるなら、実印・銀行印・認印を1段ずつ小さくします。そのうえで今お持ちの印鑑を測り、太さを比べます。太いと感じたら1段下げ、頼りないと感じたら1段上げてください。重さやつまみにくさが気になるときは、直径を変える前に、印材と朱肉、押印マットを見直します。
手に合う重さの印材で、実印・銀行印・認印の3本をそろえる
3本セットは、実印・銀行印・認印の直径が1段ずつ違う4つの組から選べます。手に持った感じは印材の重さで変わるので、軽い柘、ほどよい重さの黒水牛、重みのあるチタンから選んでください。牛革ケース、朱肉、押印マット付き。送料無料、5年保証。