CHAPTER 15 人生の節目・記念
命名の記念品は何を残す?命名書・筆・印鑑を比べて選ぶ
命名書、赤ちゃん筆(胎毛筆)、手形・足形、名前入りの食器、名前で彫る印鑑。命名の記念に残せる5つの品を、用意する時期・予算・20年後の残り方で比べました。命名書の書き方と飾る期間、出生届までの流れ、名前の由来の残し方、贈る前にご両親に確かめることも紹介します。
公開日: 2026年9月24日
何週間も、人によっては何か月も考えて決めた名前です。出生届を出せば、手続きはそれで終わります。それでも「この名前に決めた」日のことを、何か形にして残しておきたいと考える方もいらっしゃるでしょう。昔からあるのは命名書です。最近は、赤ちゃんの髪で作る筆や、手形と足形、名入れの食器や印鑑も選ばれています。この記事では、命名の記念に残せる品を並べて、それぞれいつ用意するのか、20年後にどう残るのかを比べます。
命名の記念品は、飾って残す品と、使いながら残す品を1つずつ選ぶのがおすすめです。飾って残す品の代表は命名書で、お七夜に間に合わせます。使いながら残す品なら、名前で彫る銀行印です。お子さんの口座を開くときから使い始め、大人になった本人に、そのまま引き継げます。
名前が決まってからの1か月は、思ったより慌ただしい
記念品を考える前に、生まれてからの予定を見ておきましょう。法務省の案内では、出生届は生まれた日から14日以内に、市区町村の役所へ届け出ます。命名書を飾るお七夜は、その前の生後7日目です。
-
生後7日目
お七夜。命名書を飾ります
赤ちゃんの名前をお披露目する日です。退院のころと重なりやすいので、用紙は出産前に準備しておくと慌てません。
-
14日以内
出生届を出します
ここで名前の字が正式に決まります。名入れの品は、届け出た字を確かめてから注文してください。
-
生後1か月ごろ
お宮参り。出産祝いをいただく時期です
お祝いを預ける口座を作るなら、このころです。名前で彫った銀行印があれば、口座を開く日から使えます。
-
生後100日ごろ
お食い初め
名前入りの食器を使うなら、この日に間に合わせます。手形や足形を、このお祝いの日に取る方もいます。
命名の記念に残せる5つの品を比べる
どれも「名前」か「生まれたときの姿」を残す品です。用意する時期と、20年後の残り方が、品によって違います。
命名書
名前と生年月日を墨で書いた紙です。ご両親やお祖父様・お祖母様が自分で書くほか、書家に頼んだり、刺繍入りや木製の命名書を注文したりする方もいます。
- 用意する時期
- お七夜まで
- 予算の目安
- 用紙だけなら数百円。注文品は数千円からで、10,000円を超える品もあります
- 20年後
- へその緒や母子手帳と一緒に、箱の中で保管されています
赤ちゃん筆(胎毛筆)
生まれてから一度も切っていない髪で作る筆です。毛先が細いまま残っているのは最初の散髪のときだけなので、一生に一度しか作れません。
- 用意する時期
- 最初の散髪のとき。生後半年〜1歳半ごろ
- 予算の目安
- 10,000円〜30,000円前後
- 20年後
- 桐箱に入ったまま残ります。軸に名前を入れておけば、誰の筆かがひと目で分かります
手形・足形
インクや粘土で、生まれたころの手足の大きさを残します。命名書の余白に押す方もいらっしゃいます。
- 用意する時期
- 生後すぐ〜100日ごろ
- 予算の目安
- 数百円〜数千円
- 20年後
- 額やアルバムに入れて残ります。成人の日に、いまの手と並べて見返す楽しみがあります
名前入りの食器・銀のスプーン
名前と生年月日を刻印します。お食い初めの日におろして、離乳食の時期は毎日の食事に使えます。
- 用意する時期
- お食い初めまで
- 予算の目安
- 5,000円〜20,000円前後
- 20年後
- 使うのは幼児期までで、そのあとは記念として食器棚に残ります
名前で彫る印鑑(銀行印)
決まった名前の字を、職人が印面に彫ります。お子さんの口座の届出印として、生後1か月ごろから使い始められます。
- 用意する時期
- 出生届を出したあと、口座を開くまで
- 予算の目安
- 黒水牛12mmで7,000円から
- 20年後
- 通帳と一緒に本人へ渡します。そこから先は、自分の口座の届出印として使い続けます
5つのうち、大人になった本人が自分で使い続けるのは印鑑だけです。ほかの4つは、見返して思い出をたどる品です。見返す品と使う品から1つずつ選ぶと、記念品の役割が重なりません。成長してからも手元に残る贈り物は、出産祝いに長く使えるプレゼントでも比べています。
命名書の書き方と、飾る期間
命名書には、奉書紙を三つ折りにして書く正式な形と、半紙や色紙に書く略式があります。ここでは、手軽に用意できる略式の書き方を紹介します。
略式の命名書に書くこと
- 中央
- 「命名」の文字と、赤ちゃんの名前名前はいちばん大きく書きます。読みにくい字にはふりがなを添えてかまいません
- 右側
- お父様の名前と、赤ちゃんの続柄続柄は「長男」「長女」「二男」のように書きます。ご両親の名前を並べて書く形もあります
- 左側
- 生年月日「令和○年○月○日生」と書きます
- 飾る場所
- 神棚や床の間。なければベビーベッドのそばの壁や棚赤ちゃんの手が届かない、大人の目線より高いところに飾ります
飾る期間は、出生届を出すまでか、お宮参りのころまでが一般的です。外したあとは、へその緒や母子手帳と同じ箱にしまいます。しきたりは地域や家によって違うので、お祖父様・お祖母様に聞いてみるのもよいでしょう。
名入れの字は、出生届に合わせます
法務省の案内では、子どもの名前に使える漢字は、常用漢字と人名用漢字に限られています。同じ読みでも「斗」と「翔」、「凛」と「凜」のように字が違えば別の名前です。命名書は手書きなので、字の形が少しくらい違っても構いません。ただ、食器の刻印や印鑑は、届け出たとおりの字で注文してください。お祝いに贈る方は、ご両親に字を書いて送ってもらうと確実です。
名前の字を、使える形で残すなら印鑑です
命名書は、名前が決まった日の記録です。いっぽう印鑑は、その名前を本人が何十年も使うための道具です。印面には、ご両親が選んだ字を職人が彫刻します。
飾って、しまって、見返します
- 0歳お七夜からお宮参りのころまで飾ります
- その後箱に入れて保管します。紙なので、湿気と日焼けに気をつけます
- 20歳成人や結婚の節目に、家族で見返します
ご両親が使い、やがて本人が使います
- 0歳お子さんの口座を開き、お祝いを預けます
- 18歳進学や就職のときに、通帳と一緒に本人へ渡します
- その先下の名前で彫ってあれば、結婚で姓が変わってもそのまま使えます
命名の記念に銀行印を作るなら、次の内容が目安です。
- 彫る名前
- 下の名前だけ漢字でも、ひらがなでも彫れます。字は出生届に合わせます
- 直径
- 12mm画数の多い名前なら13.5mm。どちらも大人になってからそのまま使える大きさです
- 素材
- 黒水牛 7,000円、チタン 16,600円、白水牛 19,100円いずれも12mmの価格です。本象牙は24,000円から
- 付くもの
- 黒か赤の牛革ケース送料は無料、5年間の保証が付きます
種類や直径の考え方は赤ちゃんの銀行印の選び方に、苗字を入れない理由は赤ちゃんの印鑑は名前だけでいい?にまとめています。
「せっかくなので命名書に押したい」というご相談をいただくことがあります。お気持ちはよく分かるのですが、銀行印の印影は、人目に触れる場所に残さないのが基本です。命名書は飾るものですし、写真に撮って親戚に送ることもあります。印影を残したい場合は、銀行印とは別に、名前の認印や落款印を用意する方法があります。
名前の由来も、一緒に残しておく
名前そのものは戸籍に残ります。残らないのは「なぜその名前にしたのか」です。20年たつと、ご両親でも細かいところは忘れてしまうことがあります。短い文章でかまわないので、紙に書いて、印鑑のケースや命名書と同じ箱に入れておいてください。
「陽」は、あなたが生まれた朝、病室の窓からまぶしいくらいの日が差していたから。「菜」は、春に生まれた子だから。
最後まで「陽菜」と「日菜」で迷いました。お父さんが画数を調べて、お母さんが何度も声に出して呼んでみて、退院の前の晩に決めました。
この印鑑は、名前が決まった記念に作りました。あなたの名前で開いた最初の口座に使っています。
名前を鑑定して作る、開運印鑑という選び方
名付けのときに画数を調べた方には、開運銀行印もご案内しています。姓名の画数と生年月日をもとに、印影を設計してから彫ります。鑑定書と下鴨神社の印鑑お守り、桐箱が付きます。黒水牛12mmで16,000円、白水牛12mmで26,000円です。運勢が良くなるとお約束するものではなく、「名前を大切に考えて作った1本」として、命名の記念に選ばれています。くわしくは赤ちゃんの名前を鑑定して印鑑を作るをご覧ください。
贈り物にするときに、確かめておくこと
お祖父様・お祖母様やご親族から、命名の記念品を贈ることもあります。名前が入る品は作り直しがきかないので、注文の前に次のことをご両親に確かめてください。
注文の前に、ご両親に聞く3つのこと
- 出生届は、もう出しましたか 届け出る直前に字を変える方もいらっしゃいます。名前を入れる品の注文は、出生届が済んでからにします。
- 名前の字を、書いて送ってもらえますか 電話で聞いた読みや、メッセージの変換で出た字をそのまま使わないでください。出生届の控えや母子手帳の写真を送ってもらうと確実です。
- 同じ品を、もう用意していませんか 命名書や銀行印は、ご両親が自分で用意していたり、もう一方のお祖父様・お祖母様が贈っていたりすることがあります。
お祖父様・お祖母様から贈る場合の選び方は、孫の誕生祝いに印鑑をも参考にしてください。
よくある質問
命名書は、誰が書くものですか
昔は名付け親や、父方のお祖父様が書くものとされていました。いまはご両親が書くことも珍しくありません。字に自信がなくても、手書きであること自体が、あとで見返したときの思い出になります。
お七夜に間に合いませんでした。いまから命名書を書いてもいいですか
かまいません。産後の体調や退院の日の都合で、7日目にお祝いができないご家庭もあります。お宮参りや、生後100日のお食い初めに合わせて書く方もいらっしゃいます。
ひらがなの名前でも、印鑑は作れますか
作れます。ひらがなやカタカナの名前も、銀行印として届け出られます。ひらがなは曲線が多いので、篆書体や吉相体で彫っても、漢字とは違う丸みのある印面になります。
印鑑は、生まれる前に注文しておけますか
名前が決まっていれば彫れますが、注文は出生届を出したあとがおすすめです。届け出の直前に字を変える方もいるからです。当店は通常3〜7営業日ほどで発送するので、届け出のあとでも、お宮参りのころには届きます。
記念品は、いくつも用意するものですか
数に決まりはありません。命名書だけで済ませるご家庭もあります。迷ったら、飾って残す品を1つ、使いながら残す品を1つ、と考えてみてください。
まとめ|飾る命名書と、使い続ける印鑑
命名の記念品は、次の順番で決めると慌てずに済みます。まず出産前に命名書の用紙を準備し、お七夜に飾ります。出生届で名前の字が決まったら、使いながら残す品として銀行印を注文し、お宮参りのころに作る口座の届出印にします。赤ちゃん筆や手形・足形、名前入りの食器は、最初の散髪やお食い初めに合わせて、あとから足せます。最後に名前の由来を紙に書き、命名書や印鑑と同じ箱に入れておくと、20年後に本人へ渡すときの話の種になります。
命名の記念に、お子さんの名前で銀行印をお作りします
京都の職人が、お名前の字を1本ずつ彫刻します。黒水牛12mmで7,000円から。黒か赤の牛革ケース付きで、送料は無料です。ご注文から3〜7営業日で発送し、5年間の保証が付きます。
銀行印の素材と価格を見る