CHAPTER 15 人生の節目・記念
孫の誕生祝いに印鑑を|祖父母から贈る最初の1本
孫の誕生祝いに祖父母から印鑑を贈るなら、子ども名義の口座に届け出る銀行印を1本、下の名前だけで彫って贈ります。ご両親の準備状況の確かめ方、名前と直径の決め方、祖父母だからこそ選びたい上質な印材、渡す時期とのし、将来の成人祝いとのつなげ方まで、初めての方にも分かるように説明します。
公開日: 2026年9月24日
孫が生まれたとき、祖父母が贈るものとして印鑑が選ばれています。ベビー用品はご両親が揃えますし、現金だけでは味気ない。そう考えたとき、孫の名前を彫った印鑑は、大人になっても手元に残る贈り物になります。ただ、赤ちゃんの印鑑は大人の印鑑と選び方が違います。ここでは、ご両親の準備状況をどう確かめるか、どの種類を何本、どんな名前と素材で作るか、いつ渡すかを、祖父母の立場に立って順に説明します。
贈るのは銀行印1本。下の名前だけを12mmか13.5mmに彫ります。祖父母からの贈り物ですので、本象牙や白水牛のような上質な印材が選ばれています。注文の前に、ご両親がすでに作っていないかと、名前の正しい字だけ確かめてください。渡すのはお宮参りかお食い初めが目安です。
孫の誕生祝いに、印鑑が選ばれる理由
ベビー服やおもちゃは、ご両親がまず揃えます。銀行印は「口座を開くときでいい」と後回しになりやすく、いざ必要になったときに親の印鑑で済ませてしまうことも多い品です。祖父母が先に用意しておくと、確実に孫専用の1本になります。
銀行印は一度届け出れば作り直しません。赤ちゃんのときに贈った1本を、孫が就職しても結婚しても使い続けます。祖父母が贈った品で、これほど長く残るものはそう多くありません。
ご両親が考え抜いた名前を、生まれて最初に彫る品です。桐箱に入れて、名前の由来を書いた紙を添えて渡せば、孫が大きくなったときに「生まれたときに祖父母がくれた印鑑」として意味を持ちます。
まず、ご両親の準備状況を確かめる
孫への贈り物でいちばん避けたいのは、ご両親がすでに同じものを用意していたという事態です。印鑑は名前を彫って作るため、重なると返品も転用もできません。注文の前に、誰が何を確かめるかを整理しておきます。
- ご両親がすでに銀行印を作っていないか
- 相手方の祖父母が用意していないか
- 渡す日(お宮参り、お食い初めなど)
- のしの表書きと宛名
- 出生届に書いた名前の正しい字
- 漢字で彫るか、ひらがなで彫るか
- 好みの色や素材があるか
- 兄や姉の印鑑と揃えたいか
- 素材
- 直径(12mmか13.5mm)
- 書体
- ケース、桐箱、包装
名前の字は、母子手帳の表記を写真で送ってもらうと確実です。「高」と「髙」、「崎」と「﨑」のような似た字は、口頭では伝わりません。ご両親が「印鑑はまだ」と言えば、そのまま贈らせてもらえばよく、すでに作っていた場合は、名前を鑑定して作る開運銀行印にして印影を変えるか、成人祝いまで待つ方法があります。
贈るのは銀行印1本
大人に贈るなら実印・銀行印・認印の3本セットが選ばれますが、赤ちゃんに贈るのは銀行印1本です。実印は市区町村に登録して初めて実印になり、多くの自治体で登録できるのは15歳以上です。認印は宅配便の受け取りや書類の確認に自分で押すもので、子どもが使う場面は当分ありません。
| 種類 | 赤ちゃんのうちの出番 | 祖父母から贈るなら |
|---|---|---|
| 銀行印 | 子ども名義の口座を開くときに届け出る | 誕生祝いにこの1本 |
| 実印 | 15歳未満は登録できない自治体がほとんど | 成人祝いに贈る |
| 認印 | 自分で押す場面がまだない | 就職祝いに贈る |
この分け方にしておくと、誕生・成人・就職と、孫の節目ごとに祖父母から1本ずつ贈ることができます。3つの違いは実印・銀行印・認印の違いで説明しています。
名前は下の名前だけ、直径は12mmか13.5mm
銀行印に彫る名前は、下の名前だけにします。将来結婚などで姓が変わってもそのまま使え、同じ姓のご両親の印鑑と区別できるためです。「家の名前も入れたい」と思われるかもしれませんが、苗字を入れると姓が変わったときに使えなくなります。名前だけで彫っておくほうが、孫のためになります。
| 名前 | 直径 | 補足 |
|---|---|---|
| 1〜2文字、ひらがな3文字 | 12mm | 最も多い組み合わせ。大人の女性の銀行印と同じ大きさ |
| 画数の多い漢字、3〜4文字 | 13.5mm | 文字が細くなりすぎない。男の子に多い |
| 1文字の名前 | 12mm | 「蓮印」のように「印」を添えると印面が締まる |
赤ちゃん用だからと小さくする必要はありません。口座を開くときに押すのはご両親で、その後は大人になった孫が同じ印鑑を使い続けます。名前の考え方は赤ちゃんの印鑑は名前だけでいい?、直径の比べ方は赤ちゃんの銀行印サイズは?をご覧ください。
祖父母だからこそ、上質な印材を
ご両親が自分で作る場合は手頃な素材を選ぶことが多いものです。祖父母からの贈り物なら、孫が一生使うことを考えて、上質で丈夫な印材を選ぶ方が多くいます。当店で孫への贈り物に選ばれているのは次の4つです。
| 印材 | 特徴 | 向いている贈り方 |
|---|---|---|
| 本象牙 | 朱肉のなじみが最もよく、押した印影が鮮明。耐久性も高い | 「一生ものを」と考える祖父母に。標準・特上・極上から選べます |
| 白水牛 | 乳白色で明るく、角の印材で丈夫 | 女の子への贈り物に |
| 黒水牛 | 漆黒の艶。粘りがあって欠けにくい | 男の子への贈り物に。予算を抑えつつ丈夫さも |
| チタン | 金属で最も硬く、水にも強い | 手入れを気にせず使わせたい方に |
当店の本象牙は、適法に登録された象牙のみを扱っています。詳しくは本象牙のご案内をご覧ください。木の印材は手頃ですが、長年のうちに印面が摩耗することがありますので、孫が一生使う前提なら角や金属、象牙が向いています。
いつ注文して、いつ渡すか
-
誕生〜14日
出生届が出て、名前が決まる
印鑑は名前が決まらないと作れません。ご両親に正しい字を確かめます。
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〜生後3週
注文する
名のみ、直径、素材、書体、ケース、桐箱、のしを指定します。通常3〜7営業日ほどで発送します。
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生後1か月
お宮参りに渡す
家族が集まる最初の機会です。祖父母が同行することが多く、渡す場として自然です。
-
生後100日
お食い初めに渡す
お宮参りに間に合わなかった場合はこちらに。初節句や初誕生日に合わせる方もいます。
のし、桐箱、添えるもの
| 項目 | 誕生祝いの場合 | 補足 |
|---|---|---|
| 表書き | 御出産御祝、祝御誕生 | 「御祝」だけでも構いません |
| 水引 | 紅白の蝶結び | 何度あってもよい祝い事のため |
| 宛名 | ご両親 | 受け取って管理するのは親のため |
| 贈り主 | 祖父母の姓名 | 両家から贈る場合は連名にします |
| 添えるもの | 桐箱、名前の由来を書いた紙 | 孫が大きくなったときに一緒に渡せます |
渡すときは「銀行印として、口座を開くときに届け出てほしい」と一言添えてください。届け出が済んだら、通帳とは別の場所で保管してもらいます。孫名義の口座にお祝い金を入れる場合、1年間の合計が110万円を超えると贈与税の対象になることがありますので、まとまった額を渡すときはご両親と相談してください。
名前を鑑定して作る、開運銀行印という選び方
「孫の名前を鑑定してもらって作りたい」という祖父母の方も多くいます。開運銀行印は、姓名の画数と生年月日から名前の傾向を読み取り、伸ばしたい運気を印影の設計に反映させて彫る銀行印です。届け出のうえでは普通の銀行印と同じに使えます。鑑定の内容は鑑定書として届きますので、桐箱に入れて名前の由来と一緒に残せます。運気は「おすすめ」を選んでいただければ、鑑定の結果から職人が判断します。詳しくは赤ちゃんの名前を鑑定して印鑑を作るをご覧ください。
誕生祝いの1本から、成人祝い・就職祝いへ
誕生祝いに銀行印を贈っておくと、その後の節目で祖父母から贈るものが自然に決まります。
- 0歳銀行印誕生祝いに。名のみ、12mmか13.5mm
- 15歳実印を登録できる年齢に多くの自治体で印鑑登録が可能になる
- 18歳実印成人祝いに。誕生祝いの銀行印より一回り大きく
- 22歳前後認印就職祝いに。3本が揃い、同じ素材なら並べて美しい
誕生祝いの銀行印を12mmにしておけば、成人祝いの実印は15mm、就職祝いの認印は10.5mmか12mmと、直径に差をつけて揃えられます。同じ素材で揃えると、3本が並んだときに祖父母からの贈り物としてまとまります。成人祝いの実印の選び方は孫の成人祝いに印鑑をで説明しています。
よくある質問
ご両親がすでに銀行印を作っていました
その場合は無理に重ねず、成人祝いに実印を贈る形に切り替えるのが自然です。どうしても誕生祝いに印鑑を贈りたい場合は、名前を鑑定して作る開運銀行印にすると、印影が別のものになります。ご両親と相談のうえでお決めください。
双子の孫に贈ります。同じにしてよいですか
名前が違えば印影は別のものになりますので、同じ素材、同じ直径で構いません。通帳と印鑑をひと組で保管するときに取り違えないよう、ケースの色を分けておくと安心です。
相手方の祖父母と重なりそうです
ご両親を通じて、どちらが印鑑を贈るかを先に決めておきます。両家で分けるなら、一方が銀行印、もう一方が将来の実印というように節目で分ける方法があります。両家連名で1本を贈る形もあります。
予算の目安はどのくらいですか
銀行印1本で、黒水牛なら7,000円前後、白水牛やチタンで2万円前後、本象牙で2万4,000円からが目安です。桐箱やケースの色を選ぶと少し加わります。祖父母からの贈り物では1万5,000円〜3万円の範囲が多くなっています。
まとめ|名のみの銀行印を、上質な素材で1本
孫の誕生祝いに祖父母から贈るなら、子ども名義の口座に届け出る銀行印を1本、下の名前だけで彫って贈ります。直径は12mmか13.5mm、素材は本象牙や白水牛、黒水牛、チタンのように孫が一生使えるものを選びます。
注文の前に、ご両親がすでに作っていないかと名前の正しい字を確かめ、お宮参りかお食い初めに合わせて桐箱で渡してください。誕生祝いに銀行印、成人祝いに実印、就職祝いに認印。そう決めておけば、孫の節目ごとに祖父母から贈るものが自然につながります。