CHAPTER 15 人生の節目・記念
出産祝いに印鑑を贈るなら?種類・名前・素材の選び方
出産祝いに印鑑を贈るなら、子ども名義の口座に届け出る銀行印が基本です。なぜ銀行印なのか、名前だけで彫る理由、12mmと13.5mmのどちらにするか、何十年も使える素材の選び方、注文から渡すまでの時期、のしの書き方まで、初めての方にも分かるように説明します。
公開日: 2026年9月24日
出産祝いに印鑑を贈る方が増えています。おもちゃや洋服と違って、子どもが大人になっても使い続けられる品だからです。ただ、赤ちゃんに印鑑と言われても、どの種類を何本、どんな名前で作ればよいのかは分かりにくいものです。ここでは、なぜ銀行印なのか、名前はどう彫るのか、直径と素材はどう選ぶのか、いつ注文していつ渡すのかを、初めての方にも分かるように順番に説明します。
出産祝いの印鑑は、子ども名義の口座に届け出る銀行印1本が基本です。彫るのは下の名前だけ、直径は12mmか13.5mm、素材は何十年も使うことを考えて黒水牛やチタンのような丈夫なものを選びます。注文の前に、ご両親がすでに作っていないかだけ確かめてください。
なぜ出産祝いに印鑑なのか
出産祝いの定番はベビー服やおもちゃですが、どれも数年で役目を終えます。印鑑は、子どもの名前を彫った世界に1本だけの品で、大人になってもそのまま使えます。生まれてすぐの時期に贈るものとしては珍しく、何十年も先まで残る贈り物です。
出産祝いやお年玉を子どもの名前で貯めておく家庭は多く、窓口で口座を開くときは届け出る印鑑が必要です。親の銀行印を使い回す代わりに、子ども専用の1本があると、口座の管理を親の口座と分けておけます。
銀行印は一度届け出れば、欠けないかぎり作り直しません。赤ちゃんのときに作った1本を、就職や結婚のときに通帳と一緒に本人へ渡す。そういう使い方ができるのは、印鑑ならではです。
ご両親が考え抜いてつけた名前を、生まれて最初に「形」にする品です。桐箱に入れて渡せば、名前の由来と一緒に残しておけます。
種類は銀行印。実印と認印はまだ要りません
印鑑には実印・銀行印・認印の3種類があります。大人に贈るなら3本セットが選ばれますが、赤ちゃんの場合は事情が違います。実印は市区町村に登録して初めて実印になりますが、多くの自治体で登録できるのは15歳以上です。認印は宅配便の受け取りや書類の確認に使うもので、子どもが自分で押す場面は当分ありません。
| 種類 | 赤ちゃんのうちに使う場面 | 出産祝いとして |
|---|---|---|
| 銀行印 | 子ども名義の口座を開くときに届け出る | 贈るならこの1本 |
| 実印 | 15歳未満は登録できない自治体がほとんど | 成人祝いまで待つ |
| 認印 | 自分で押す場面がまだない | 就職祝いまで待つ |
実印と銀行印と認印の違いは実印・銀行印・認印の違いで説明しています。赤ちゃんに贈るなら、銀行印を1本、丁寧に選ぶのがいちばんです。兄弟姉妹がいる場合は、上の子と同じ素材で直径だけ変えて揃える方もいます。
名前は「下の名前だけ」で彫ります
銀行印に彫る名前は、姓のみか名のみが原則です。赤ちゃんの場合は、下の名前だけで彫るのが一般的です。理由は3つあります。
- 姓が変わっても使える。将来結婚して姓が変わっても、名のみの銀行印はそのまま届け出を続けられます。女の子でも男の子でも同じです。
- 親の印鑑と区別できる。家族は同じ姓ですので、姓で彫ると誰のものか分からなくなります。名で彫っておけば通帳と印鑑の組み合わせを間違えません。
- ひらがなでも彫れる。漢字が難しい名前や、ひらがなの名前もそのまま彫れます。銀行印には字体の制限がありませんので、届け出に支障はありません。
彫る字は、出生届に書いた字と同じにします。「高」と「髙」、「崎」と「﨑」のような似た字は、母子手帳や住民票の表記で確かめてください。名前だけで作る考え方は赤ちゃんの印鑑は名前だけでいい?で詳しく説明しています。
直径は12mmか13.5mm
銀行印の直径は12mmから18mmまであります。赤ちゃんに贈る場合は、大人の女性が使う銀行印と同じ12mmか13.5mmを選びます。子ども用に小さく作る必要はありません。届け出るのは口座を開くときの一度きりで、そのあとは大人になっても同じ印鑑を使うからです。
迷ったら12mmで問題ありません。名前が3文字以上で画数が多い場合や、男の子で将来の実印を大きめにする予定なら13.5mmにします。3つの直径の違いは赤ちゃんの銀行印サイズは?で比べています。
書体は読みにくいものを選びます
銀行印は、口座のお金を動かすための印鑑です。誰にでも読める書体より、線が複雑で真似しにくい書体が向いています。当店では吉相体と篆書体が銀行印で最も選ばれています。
ひらがなの名前は、篆書体にすると原形が分かりにくくなることがあります。その場合は吉相体か行書体にすると、名前らしさを残しながら真似されにくい印影になります。
素材は「何十年も使う」前提で選びます
出産祝いの銀行印は、赤ちゃんが大人になっても使い続けるものです。柔らかい木の印材は長年のうちに印面が摩耗することがありますので、角や金属のような硬い素材が向いています。色は、女の子に白水牛、男の子に黒水牛やチタンが選ばれることが多いですが、決まりはありません。
| 素材 | 特徴 | 向いている方 | 12mmの価格 |
|---|---|---|---|
| 黒水牛 | 漆黒の艶。粘りがあり欠けにくい | 長く使える定番を選びたい方 | 7,000円 |
| チタン | 金属で最も硬く、水にも強い | 一生ものとして耐久性を最優先する方 | 16,600円 |
| 白水牛 | 乳白色で明るい。角の印材 | 女の子への贈り物に | 19,100円 |
| 白水牛(柄) | 白地に自然な模様が入る | 白系を手頃に選びたい方 | 11,900円 |
| 彩樺 | 木目が美しく、木材の中では硬い | 温かみのある見た目が好みの方 | 7,000円 |
| 本象牙 | 最高級の印材。朱肉のなじみがよい | 祖父母から記念に贈る場合に | 24,000円〜 |
贈る前に、ご両親に確かめること
出産祝いの印鑑は、祖父母や親戚から贈られることが多い品です。ご両親自身が口座を開くために作っている場合もありますので、重ならないように一言確かめてから注文します。
注文の前に確かめる4つのこと
- すでに銀行印を作っていないか ご両親が用意している場合は、開運銀行印にして印影を変えるか、別の記念品にします。
- 名前の正しい字 出生届の字で彫ります。旧字体や珍しい字は、母子手帳の表記を写真で送ってもらうと確実です。
- 漢字で彫るか、ひらがなで彫るか どちらでも届け出できます。ご両親の希望に合わせます。
- 渡す日 お宮参りやお食い初めに合わせるなら、注文は渡す日の3週間前までが目安です。
いつ注文して、いつ渡すか
印鑑は名前が決まらないと作れません。出生届は生まれた日から14日以内に出しますので、名前が決まってから注文します。生後1か月のお宮参り、生後100日のお食い初め、初節句など、家族が集まる日に合わせて渡す方が多いです。
- 0歳銀行印を贈る名前が決まったら注文し、お宮参りやお食い初めに渡す
- 6歳入学のころお祝い金やお年玉を、子ども名義の口座で親が管理する
- 15歳実印を登録できる年齢多くの自治体で印鑑登録が可能になる
- 18歳成人通帳と一緒に本人へ。そのまま自分の銀行印として使う
贈った銀行印は、当面はご両親が通帳と一緒に保管します。子ども名義の口座に年間110万円を超えるお金を入れると贈与税の対象になることがありますので、お祝い金の管理はご両親に任せます。印鑑は通帳とは別の場所に保管してもらうよう伝えておくと安心です。
のしの書き方と渡し方
| 項目 | 出産祝いの場合 | 補足 |
|---|---|---|
| 表書き | 御出産御祝、祝御出産 | 「御祝」だけでも構いません |
| 水引 | 紅白の蝶結び | 何度あってもよい祝い事のため |
| 宛名 | ご両親 | 受け取って管理するのは親のため |
| 添えるもの | 桐箱、印鑑ケース | 桐箱に入れると保管しやすく、記念品らしくなります |
| 伝えること | 銀行印として使うこと、名のみで彫ったこと | 口座を開くときに届け出てもらいます |
名前を鑑定して作る、開運銀行印という選び方
「せっかくの名前だから、鑑定してもらって作りたい」という方には、開運銀行印があります。姓名の画数から名前の傾向を読み取り、伸ばしたい運気を印影の設計に反映させて彫る印鑑です。届け出のうえでは普通の銀行印とまったく同じに使えます。鑑定の内容は書面で届きますので、名前の由来と一緒に残しておけます。詳しくは赤ちゃんの名前を鑑定して印鑑を作るで説明しています。
よくある質問
まだ名前が決まっていません。先に注文できますか
印鑑は名前を彫って作りますので、決まってからのご注文になります。出産祝いとして早めに渡したい場合は、先にお祝いの品や目録を渡し、名前が決まってから印鑑を届ける方法があります。
双子です。同じ名前の字が入っていても区別できますか
名前が違えば印影は別のものになります。素材の色を分けるか、ケースの色を変えると、通帳との組み合わせを取り違えません。同じ素材で揃えて直径だけ変える方法もあります。
ひらがなの名前でも銀行印にできますか
できます。銀行印には字体の制限がありませんので、ひらがなのまま彫って届け出できます。将来、実印を作るときは住民票の表記で彫りますが、それは別の1本になります。
友人の出産祝いに印鑑を贈るのは重すぎますか
印鑑は祖父母や親戚から贈られることが多い品ですので、友人から贈る場合はご両親に一言相談してからのほうが受け取りやすくなります。「口座用の銀行印を作っていなければ贈らせてほしい」と伝えれば、押しつけにはなりません。
まとめ|名のみの銀行印を、丈夫な素材で1本
出産祝いの印鑑は、子ども名義の口座に届け出る銀行印を1本贈ります。実印は15歳になるまで登録できず、認印は子どもが自分で押す場面がまだありませんので、この時点では要りません。名前は下の名前だけで彫り、直径は12mmか13.5mm、素材は黒水牛やチタンのように何十年も使える丈夫なものを選びます。
注文の前に、ご両親がすでに作っていないかと、名前の正しい字を確かめてください。名前が決まってから注文し、お宮参りやお食い初めに合わせて桐箱で渡せば、大人になるまで残る贈り物になります。
出産祝いの銀行印をお作りします
下の名前のみ、12mmまたは13.5mmでご指定ください。ひらがなの名前もそのまま彫れます。桐箱とのしをご希望の場合は、注文時にお知らせください。
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