CHAPTER 15 人生の節目・記念
家族の印鑑の収納と見分け方|取り違えを防ぐ置き場所と色分け
家族の印鑑を1つの引き出しにまとめていると、銀行の窓口で届出印を取り違えたり、だれの印鑑か分からなくなったりします。1人1色のケースと直径で見分ける方法と、人ごとに仕切る引き出しの収納例をご紹介します。通帳や印鑑登録証と分けておく理由、家族の印鑑の控えの作り方もまとめました。
公開日: 2026年9月30日
ご夫婦が実印・銀行印・認印の3本ずつ、お子様2人が2本ずつ持つだけで、家族の印鑑は10本になります。どれも同じ名字で、ケースも同じ黒だと、1つの引き出しにまとめて入れているうちに取り違えが起きます。銀行の窓口で「お届けの印鑑と違います」と言われて、初めて気づくこともあります。この記事では、家族の印鑑をひと目で見分ける方法と、取り違えないしまい方をご紹介します。
取り違えを防ぐのは、ケースの色と、人ごとに分けた置き場所です。1人に1色を決め、同じ人の実印・銀行印・認印は同じ色のケースにそろえて、直径の違いで役目を見分けます。引き出しは人ごとに仕切り、通帳と銀行印、印鑑登録証と実印は、それぞれ別の場所にしまいます。
家族の印鑑を取り違えると起きること
取り違えは、急いでいるときや、家族の用事をまとめて片づけるときに起こりがちです。よくあるのは、次の4つの場面です。
銀行の窓口で、届出印と違うと言われる
ご夫婦とも名字だけで彫った銀行印だと、見た目では区別がつきにくくなります。違う印鑑を持って行くと、その日の手続きができずに出直すことになります。
防ぎ方口座ごとに、だれのどの印鑑を届けたかを控えておきます
契約書に押した実印が、印鑑登録証明書と合わない
ご主人の書類に奥様の実印を押してしまうと、添えた証明書の印影と一致しません。書類を作り直すことになります。
防ぎ方実印は1人ずつ仕切りを分け、同じ場所に混ぜません
お子様の口座に、ご自分の印鑑を届け出てしまう
口座を作る日に、手近にあったご自分の銀行印を押すと、親子で同じ届出印になります。その1本をなくすと、両方の口座で届出印を変える手続きが必要です。
防ぎ方お子様の印鑑は、ご自分と違う色のケースにします
だれの印鑑か分からない1本が増えていく
名字だけの古い印鑑は、家族のだれのものか、どこかに届けているのかが分からなくなります。処分もできずに、引き出しに残り続けます。
防ぎ方使っていない印鑑は、ふだん使うものとは別の箱に移します
1人に1色を決め、同じ人の3本は直径で見分ける
いちばん分かりやすい見分け方は、ケースの色です。印面を見なくても、ケースの色を見ただけでだれの印鑑か分かります。そのうえで、同じ人の実印・銀行印・認印は同じ色にそろえ、直径に段差をつけて役目を見分けます。
4人家族で色を分けた例図の印鑑の太さは、その人が持ついちばん大きい1本の直径を表しています
-
ご主人
3本とも黒のケース
- 直径
- 実印18mm・銀行印16.5mm・認印13.5mm
- ケース
- 黒(無料)
-
奥様
3本とも赤のケース
- 直径
- 実印15mm・銀行印13.5mm・認印12mm
- ケース
- 赤(無料)
-
息子さん
2本ともネイビーのケース
- 直径
- 銀行印13.5mm・認印12mm
- ケース
- ネイビー(追加料金)
-
娘さん
2本ともピンクのケース
- 直径
- 銀行印12mm・認印10.5mm
- ケース
- ピンク(追加料金)
当店の個人用の印鑑は、黒と赤のケースが無料です。グリーンやネイビーなど、ほかの10色の牛革ケースは、直径に応じて950円から1,300円の追加料金がかかります。
ご夫婦を無料の黒と赤にすれば、追加料金がかかるのは、好きな色を選んでもらうお子様の分だけです。素材を人ごとに変えるという方法もあります。ご主人は黒水牛、奥様は白水牛(柄)のように素材が違えば、ケースから出したあとでも見分けられます。
3本セットは、実印・銀行印・認印の順に直径が小さくなっているので、並べると太い順に役目が分かります。ご夫婦で同じ名字なら、銀行印を名前だけで彫っておくと、押した印影でも見分けられます。ご夫婦の印鑑の分け方は夫婦で印鑑を共有してもいい?銀行印・実印の登録と管理で説明しています。ごきょうだいの銀行印の見分け方は、兄弟の銀行印は別々に作る?1人1本の理由と見分け方をご覧ください。
引き出しは、人ごとに仕切って収納する
置き場所は、役目ごとではなく、人ごとに分けるのが基本です。「実印の箱」「銀行印の箱」と役目で分けると、同じ箱に同じ名字の印鑑が並び、取り違えが起きやすくなります。人ごとに分ければ、ケースの色と仕切りの位置の両方で確かめられます。
実印と銀行印の引き出しの例ふだん開けない、奥の部屋の引き出し
この引き出しに入れないもの
- 通帳出し入れが多いので、別の部屋の引き出しにしまいます
- 印鑑登録証(カード)本人の財布か、実印とは別の場所に入れます
- 毎日押す認印宅配便の受け取りに使うので、玄関の近くに置きます
引き出しの中は、100円ショップなどで売っている小分け用の仕切りケースで分けられます。仕切りの縁に印鑑ケースと同じ色の丸いシールを貼っておくと、使ったあとに戻す場所も迷いません。認印は、ご家族全員の分を玄関近くの小さなトレーにまとめても構いません。宅配便の受け取りには、家族のだれの認印を押しても差し支えないからです。
一緒にしまってよいもの、分けておくもの
人ごとに分けたうえで、もう1つ気をつけたいのが、印鑑と書類の組み合わせです。全国銀行協会は、届出印を、通帳や印影の分かる書類とは別に保管するようすすめています。通帳と届出印が一緒にあると、盗まれたときに窓口で悪用されるおそれがあります。
- 同じ人の実印と銀行印どちらも出番が少ない印鑑です。ケースに入れたまま、同じ仕切りに並べます
- 家族で使う朱肉と押印マット共用の段にまとめておけば、だれの印鑑を押すときにもすぐ使えます
- 印鑑が入っていた桐箱や化粧箱ケースごと箱に戻せば、ほこりや日差しからも守れます
- 銀行印と通帳通帳は居間、銀行印は奥の部屋のように、別々の部屋にしまうと安心です
- 実印と印鑑登録証(カード)両方がそろうと、印鑑登録証明書を取られ、実印を押した書類まで作られるおそれがあります
- 印影の分かる書類と、届出印や通帳印影を押した保証書や控えの紙は、届出印とも通帳とも別の場所にしまいます
家族の印鑑の控えを1枚にまとめる
だれのどの印鑑を、どこに届けたかが分かっていれば、取り違えが起きにくくなります。なくしたときも、どこに連絡すればよいかがすぐに分かります。家族全員の分を、1枚の紙にまとめておきましょう。
わが家の印鑑の控え(書き方の例)
- ご主人の実印
- 黒水牛18mm、黒のケース登録先:住んでいる市区町村の役所。印鑑登録証はご主人の財布の中
- ご主人の銀行印
- 黒水牛16.5mm、黒のケース届け出先:給与口座の銀行、住宅ローンの引き落とし口座
- 奥様の銀行印
- 黒水牛13.5mm、赤のケース届け出先:ゆうちょ銀行、生命保険の口座振替
- 息子さんの銀行印
- 薩摩本柘13.5mm、ネイビーのケース届け出先:お年玉を貯めている口座。通帳と印鑑は親が預かっている
- 使っていない印鑑
- 名字だけの古い印鑑が2本どこにも届けていないことを確かめてから、別の箱に移す
控えには印影を押さず、暗証番号も書きません。しまう場所は、通帳とも印鑑の引き出しとも別にします。
控えを作ると、どこにも届けていない古い印鑑がはっきりします。そうした印鑑は、ふだん使うものと同じ引き出しに残さず、別の箱に移すか、供養に出しましょう。処分する前に確かめておきたいことは、形見の印鑑はどうする?残す・改刻する・供養する3つの方法で説明しています。
お子様の印鑑は、親が預かる間も箱を分ける
お子様の銀行印は、口座を作ってから本人に渡すまで、親が預かることが多いものです。ご自分の印鑑と同じ引き出しに入れるなら、仕切りを分け、ケースの色も変えておきます。お子様が2人以上なら、1人ずつ小さな箱に分けて、ふたに名前を書いておきましょう。渡す日には、箱ごと手渡せます。長く預かるときのしまい方は子どもの印鑑を大人になるまで保管する方法|素材別の注意点をご覧ください。
よくある質問
家族で1本の印鑑を共有してはいけませんか
実印は共有できません。京都市の場合、同じ世帯のご家族がすでに登録している印鑑は、登録を受け付けてもらえません。銀行印も、1本を家族の何人もの口座に届けていると、なくしたときに全員の口座で届出印を変える手続きが必要です。1人1本ずつにしておけば、手続きはなくした人の分だけで済みます。
ケースに名前のシールを貼ってもいいですか
貼るなら、ケースの底など目立たない場所に小さく貼ります。印鑑の本体に貼ると、持つ指に当たって押しにくくなります。シールは年月がたつとはがれやすいので、色分けと仕切りの位置でも見分けられるようにしておくと安心です。
持っている印鑑のケースが、みんな黒です
当店ではケースだけの販売はしていないため、色を変えられるのは、次に印鑑を作るときです。ご夫婦のどちらかが印鑑を新しくする機会に、色を選んでください。それまでは、仕切りの位置と、そこに貼った色のシールで見分けます。
亡くなった家族の印鑑は、どこにしまえばいいですか
ふだん使う印鑑の引き出しからは出して、別の箱に保管します。相続の手続きが終わるまでは、処分しないでおきます。形見として残すか、供養に出すかは、手続きが落ち着いてから決めても遅くありません。
まとめ|家族の印鑑を整理する順番
整理は、控えづくりから始めます。まず引き出しの印鑑を全部出して、それぞれだれのもので、どこに届けているかを書き出します。使っていない1本があるかどうかと、仕切りがいくつ要るかが、ここで分かります。次に、家族1人に1色を決めます。黒と赤は無料なので、ご夫婦はこの2色にすると追加料金がかかりません。続いて引き出しを人ごとに仕切り、朱肉と押印マットは共用の段に置きます。通帳、印鑑登録証、書き上げた控えは、それぞれ印鑑の引き出しとは別の場所にしまいます。最後に、どこにも届けていない古い印鑑を別の箱に分ければ、整理は終わりです。
1人1色のケースで、家族それぞれの印鑑をお作りします
京都の職人が、お一人おひとりのお名前の字に合わせて印面を設計し、1本ずつ彫刻します。ケースは黒と赤が無料、10色のカラー牛革は950円から選べます。2本セット・3本セットは桐箱か化粧箱入り、朱肉と押印マット付き。送料無料、5年保証です。
- 大人の方に、1人1組実印・銀行印・認印の3本セット薩摩本柘 21,700円〜、黒水牛 24,300円〜、白水牛(柄)36,900円〜。3本を同じ色のケースで3本セットを見る
- お子様の口座に銀行印と認印の2本セット薩摩本柘 11,500円〜、黒水牛 13,000円〜。親と違う色のケースで2本セットを見る
- 共有していた口座を分けるなら銀行印を1本薩摩本柘12mm 6,400円、黒水牛12mm 7,000円銀行印を見る
- 色を選ぶ前に印鑑ケースの色と柄黒・赤のほか、グリーン、ブルー、ネイビー、ピンクなど10色ケースを見る
ご家族の人数分を一度にご注文いただく場合の色の組み合わせは、お問い合わせでご相談ください。