CHAPTER 15 人生の節目・記念
子どもの銀行印は親と同じでいい?共用で困る場面と本人用に替える手順
子どもの銀行印を親と同じにしてもいいのかを解説します。届け出ることはできますが、通帳を本人に渡す日と、印鑑をなくしたときに困ります。困る場面を年齢の順に追い、本人用を作るかどうかの3つの判断基準、届出印を変更する手順、親の印鑑と見分ける作り方をまとめました。
公開日: 2026年9月24日
お子さんの口座を開くとき、窓口で「届出印をお願いします」と言われて、持っていた自分の銀行印をそのまま押した。そういう親御さんは少なくありません。通帳を管理するのは親ですから、同じ印鑑のほうが楽だという考え方もあります。この記事では、子どもの銀行印を親と共用するとどうなるのかをお話しします。どんな場合に本人用を用意したほうがよいのか、その判断の基準もまとめました。
親と同じ印鑑をお子さんの口座に届け出ることは、手続きのうえではできます。ただし、その通帳をいつかお子さんに渡すつもりなら、本人用の銀行印を用意することをおすすめします。共用のままだと、通帳を渡す日に印鑑を一緒に渡せません。なくしたときには、親子両方の口座で手続きが要ります。いま共用している場合も、届出印はあとから変更できます。
「親と共用」には、2つの形があります
ひとくちに共用といっても、ご家庭によって中身が違います。どちらに当たるかで、困り方も少し変わります。
親が自分の銀行印を、お子さんの口座にも届け出た
- よくある経緯口座を開く日に、印鑑を用意していなかった
- 印鑑の持ち主親。給与や住宅ローンの口座にも使っています
- 困る点お子さんに印鑑を渡せません
苗字の印鑑を1本、「子ども用」として家族で使っている
- よくある経緯きょうだいの口座をまとめて管理するために作った
- 印鑑の持ち主はっきり決まっていません
- 困る点誰か1人に渡すと、ほかのお子さんの口座で手続きができなくなります
全国銀行協会の案内を見ても、届出印に彫る名前の決まりは書かれていません。親の名前や苗字だけの印鑑をお子さんの口座に届け出ても、基本的には受け付けてもらえます。問題になるのは口座を開く日ではなく、そのあとの18年間と、その先です。
共用していると困る場面を、年齢の順に見る
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0歳〜小学生
この時期は、なくさない限りほとんど困りません
入金は通帳だけでできますし、窓口へ行くのも親です。共用のままになりやすいのは、困る場面がしばらく来ないからです。
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いつでも起こりうる
印鑑をなくすと、親子の口座すべてで手続きが要ります
届出印をなくしたときは、銀行へ連絡して取引を止めてもらい、窓口で新しい印鑑を届け出ます。1本の印鑑を親の口座2つとお子さんの口座2つに使っていれば、この手続きを4回することになります。
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中学生〜高校生
お子さんが自分で口座を使い始めます
アルバイト代の振込先にしたり、お年玉を自分で預けに行ったりするようになります。親の銀行印を、お子さんに持たせるわけにはいきません。
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18歳前後
通帳を渡す日に、印鑑を一緒に渡せません
進学や就職で家を出るお子さんに、貯めてきた通帳を渡す。そのとき届出印が親の印鑑だと、渡せるのは通帳だけです。引っ越し前の慌ただしい時期に、親子で窓口へ行き、届出印を変更しなければなりません。
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結婚するとき
苗字の印鑑は、姓が変わると使い続けにくくなります
金融機関によっては、名義を新しい姓に変えたあとも、旧姓の印鑑を届出印のままにしておけます。ただ、通帳と印鑑で姓が食い違うため、本人にもどの口座用なのか分かりにくくなります。
通帳を渡すときの段取りは、子どもに通帳と銀行印を渡すとき|親が確認することと伝えることでくわしくお話ししています。
本人用の銀行印を作るかどうかの、3つの判断基準
すべてのご家庭に、いますぐ作り直しをおすすめするわけではありません。次の3つの質問に答えてみてください。
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その口座の通帳を、将来お子さんに渡すつもりですか
渡さない。学費の支払いなど、親が使い切る口座です共用のままでも、大きな不便はありません渡すつもり。お祝いやお年玉を貯めている口座です本人用の印鑑を用意します。通帳を渡す日に、印鑑も一緒に渡せます -
その印鑑を、親やほかのきょうだいの口座にも届け出ていますか
このお子さんの口座だけに使っている次の質問へ進みますほかの口座にも使っている本人用の印鑑を用意します。1本なくしただけで、家族全員の口座に手続きが広がります -
名前を彫って作った印鑑ですか。それとも、店頭で買った既製の印鑑ですか
お子さんの名前で注文して作った印鑑そのまま使い続けて構いません。すでに本人用の印鑑です苗字の既製品本人用の印鑑を用意します。同じ印影の印鑑が店頭で何本も売られているので、長くお金を預ける口座には向きません
3つのうち1つでも「本人用の印鑑を用意します」に当てはまったら、本人用に替えることをおすすめします。お子さんの名前で銀行印を作り、口座の届出印を変更します。急ぐ必要はありません。入園や入学、10歳の誕生日のように区切りのよい日を決めておくと、先送りにしにくくなります。
共用をやめて、本人用の印鑑に替える手順
届出印の変更は、難しい手続きではありません。全国銀行協会の案内によると、次の4つを持って窓口へ行き、「変更届」と「印鑑届」を出します。
届出印を変更する日に持っていくもの
- いまの届出印
- 共用している親の印鑑、または苗字の印鑑なくしてしまった場合は、先に銀行へ連絡してください
- 新しい届出印
- お子さんの名前で作った銀行印
- 通帳
- 届出印を変更する口座のもの口座が複数あれば、銀行ごとに手続きをします
- 本人確認書類
- 手続きをする親のものお子さんの本人確認書類も求められることがあります。行く前に銀行へ確かめてください
お子さんが未成年のうちは、親権者が手続きをします。18歳を過ぎると本人が窓口へ行くことになるので、替えるなら早いほうが手間がかかりません。
- 01お子さんの名前で、銀行印を作る下の名前で彫ります。当店ではご注文から3〜7営業日で発送します
- 02口座のある銀行を、すべて書き出すゆうちょ銀行と地元の銀行など、共用の印鑑を届け出た口座を確かめます
- 03窓口で、届出印を変更する手続きが終わるまで、新しい印鑑は使えません。銀行ごとに窓口へ行きます
- 04通帳と印鑑の組み合わせを、紙に控える「○○銀行の通帳は、緑のケースの印鑑」と書いておけば、何年たっても迷いません
親の印鑑と、はっきり見分けられるように作る
せっかく分けても、引き出しの中で混ざってしまっては意味がありません。お子さんの銀行印は、次のように作ると、親の印鑑とひと目で区別できます。
分ける彫る名前
分ける直径
分けるケースの色
同じでよい書体
同じでよい素材
下の名前で彫っておけば、結婚で姓が変わっても使い続けられますし、きょうだいの印鑑とも混ざりません。カラー牛革のケースは全10色で、12mmの印鑑なら950円の追加です。名前や直径の決め方は、赤ちゃんの銀行印の選び方|名前・サイズ・書体・素材を決める順番をご覧ください。
お子さんの口座に使っていた親の印鑑が、実は結婚前に買った既製品だった、ということもあります。給与や住宅ローンの口座にも届け出ている、大事な印鑑です。お子さんの分と一緒に、ご自分の名前で彫った銀行印に替える方もいらっしゃいます。入学を控えたお子さんなら、銀行印と認印の2本セット(黒水牛13,000円〜)という選択肢もあります。学校の書類に押す認印も、同じ素材で揃います。
銀行印を親子で分けたあとの、しまい方
素材ごとの保管の注意は、子どもの印鑑を大人になるまで保管する方法|素材別の注意点にまとめています。
よくある質問
親の印鑑で子どもの口座を作ったのは、よくないことでしたか
そんなことはありません。届け出の決まりには反していません。お子さんに通帳を渡す日までに、本人用の印鑑に替えておけば間に合います。
届出印を変更すると、通帳や口座番号は変わりますか
変わりません。変わるのは、銀行に登録されている印影だけです。貯めてきたお金も、通帳の記録も、そのまま引き継がれます。
父親の印鑑と母親の印鑑、どちらと共用するほうがましですか
どちらでも、困る場面は同じです。共用を続けるなら、給与やローンの口座に届け出ていない印鑑を使ってください。なくしたときに、手続きが要る口座を少なくできます。
きょうだいの口座は、苗字の印鑑1本でまとめてもいいですか
上のお子さんが家を出るときに、印鑑を渡せなくなります。きょうだいでも、1人に1本ずつ、下の名前で作ることをおすすめしています。くわしくは兄弟の銀行印は別々に作る?1人1本の理由と見分け方をご覧ください。
祖父母が孫のために作った口座で、届出印が祖父母の印鑑になっています
考え方は同じです。通帳を渡す前に、お孫さんの名前の印鑑に替えておくと、受け取ったその日から使えます。手続きに誰が行く必要があるかは、口座のある銀行に確かめてください。
夫婦の間でも、銀行印は分けたほうがいいですか
分けることをおすすめしています。理由は夫婦で印鑑を共有してもいい?銀行印・実印の登録と管理で説明しています。
まとめ|親と共用の銀行印を、本人用に替えるまでの順番
まず、その口座の通帳を、将来お子さんに渡すつもりかどうかを考えます。渡すつもりなら、本人用の銀行印を作ります。渡さない場合でも、その印鑑をほかの家族の口座にも使っていたり、苗字の既製品だったりするなら、替えることをおすすめします。作るときは下の名前で彫り、直径とケースの色を親のものと変えておきます。届いたら、共用していた印鑑を届け出た口座をすべて書き出します。いまの届出印、新しい印鑑、通帳、本人確認書類の4つを持って、銀行ごとに窓口で変更します。最後に、通帳と印鑑の組み合わせを紙に控えてから、2つを別々の場所にしまいます。