CHAPTER 15 人生の節目・記念
厄年に印鑑を作る意味は?厄除けの言い伝えと年齢別の選び方
厄年に印鑑を作るのは、「長いものを身につけると厄除けになる」という言い伝えと、厄年の年齢が就職・結婚・住宅購入など実印の要る節目と重なることが理由です。男女別の厄年の年齢と2026年・2027年の生まれ年の早見表、厄年の年齢ごとに作る印鑑、作る時期、開運印鑑で選ぶ運気まで、不安をあおらずに説明します。
公開日: 2026年9月24日
「今年は厄年だから、印鑑を新しくしようと思って」。当店には毎年、年の初めにこうしたご注文が届きます。厄年に印鑑を作る風習は、誰もが知っているものではありません。それでも、昔から一部では続いてきた習わしです。作るとどんな意味があるのか、何歳でどの印鑑を作ればよいのか、気になっている方もいらっしゃるでしょう。この記事では、その意味と、厄年にあたる年の確かめ方、年齢ごとの選び方を順にご説明します。厄年だからといって、印鑑を替えなければ悪いことが起こる、というものではありません。その点も含めて、率直にお話しします。
厄年に印鑑を作る理由は2つあります。1つは「長いものは厄除けになる」という言い伝えで、細長い印鑑もこの「長いもの」に数えられてきました。もう1つは、厄年の年齢が、就職や結婚、住宅の購入、定年など、実印や銀行印が必要になる節目と重なることです。縁起物としての意味を大切にしたい方には、お名前を鑑定して作る開運印鑑という選択肢もあります。
厄年は何歳?男女別の年齢と数え方
厄年は、災難に遭いやすいといわれる年齢です。昔から、身を慎んで過ごす年とされてきました。神社本庁によると、厄年は男性が25歳、42歳、61歳、女性が19歳、33歳、37歳です。女性は61歳も厄年に加えることがあります。これを本厄といい、その前の年を前厄、あとの年を後厄と呼びます。なかでも男性の42歳と女性の33歳は大厄と呼ばれ、とくに気をつける年とされてきました。
男性数え年
- 前厄24歳本厄25歳後厄26歳
- 前厄41歳大厄42歳後厄43歳
- 前厄60歳本厄61歳後厄62歳
女性数え年
- 前厄18歳本厄19歳後厄20歳
- 前厄32歳大厄33歳後厄34歳
- 前厄36歳本厄37歳後厄38歳
気をつけたいのは、厄年の年齢が満年齢ではなく、数え年だという点です。数え年は、生まれた時を1歳とし、元日を迎えるたびに1つ年を取る数え方です。その年の誕生日で迎える満年齢に、1を足すと数え年になります。たとえば、今年の誕生日で満41歳になる男性は、数え年で42歳の大厄です。
2026年・2027年に本厄を迎える生まれ年
| 本厄の年齢 | 2026年(令和8年)に本厄 | 2027年(令和9年)に本厄 |
|---|---|---|
| 男性 25歳 | 2002年(平成14年)生まれ | 2003年(平成15年)生まれ |
| 男性 42歳(大厄) | 1985年(昭和60年)生まれ | 1986年(昭和61年)生まれ |
| 男性 61歳 | 1966年(昭和41年)生まれ | 1967年(昭和42年)生まれ |
| 女性 19歳 | 2008年(平成20年)生まれ | 2009年(平成21年)生まれ |
| 女性 33歳(大厄) | 1994年(平成6年)生まれ | 1995年(平成7年)生まれ |
| 女性 37歳 | 1990年(平成2年)生まれ | 1991年(平成3年)生まれ |
| 女性 61歳 | 1966年(昭和41年)生まれ | 1967年(昭和42年)生まれ |
前厄にあたるのは表の生まれ年の1年あと、後厄にあたるのは1年前に生まれた方です。たとえば2026年の男性の大厄は1985年生まれで、前厄は1986年、後厄は1984年生まれの方です。厄年の年齢や数え方は、地域や寺社によって違うことがあります。厄祓いを受ける予定の方は、お参りする神社やお寺の案内も確かめてください。
厄年に印鑑を作る2つの理由
1.「長いもの」は厄除けになる、という言い伝え
厄年には、長いものを身につけたり、贈ったりするとよい、という言い伝えが各地にあります。厄除けにまつわる言い伝えは、ほかにもいくつかあります。印鑑に関わりのあるものを並べると、次のとおりです。
長いものを身につける、贈る
「長い」が「長く生きる」に通じるとされます。昔は帯や腰ひも、いまはベルトやネクタイ、マフラー、ネックレスなどが選ばれています。印鑑も細長い形から、この仲間に数えられることがあります。
うろこ模様のものを持つ
三角形を並べたうろこ模様は、蛇や龍のうろこに見立てた魔除けの柄とされてきました。蛇が脱皮することから、「厄を落として生まれ変わる」という意味を重ねる説もあります。
肌身離さず持てるものがよい
お守りと同じで、いつも身近に置けるものがよいとされます。ただし、実印や銀行印は持ち歩かずに、家の決まった場所にしまっておくのが安全です。持ち歩くなら、認印にしておくと安心です。
こうした言い伝えに、はっきりした出どころがあるわけではありません。地域や家によって内容もさまざまです。「昔からそう言われてきた」くらいに受け止めて、新しい年を気持ちよく迎えるきっかけにしてみてください。
2. 厄年の年齢は、印鑑が要る節目と重なっている
神社本庁によると、厄年は体力の面でも、家庭や社会での立場の面でも、転機を迎えやすい年齢です。もともとは還暦や古稀と同じく晴れの年齢と考えられていて、地域の中で神事の役目を任される年でもありました。厄年の「厄」は、神さまにお仕えする「役」のことだといわれるのは、そのためです。
実際に厄年の年齢を並べてみると、実印や銀行印が必要になる出来事と重なっていることが分かります。
19歳・女性
進学、就職、一人暮らし
銀行口座を自分で管理し始める時期です。18歳で成人になっているので、部屋を借りる契約も自分の名前で結べます。
作る印鑑銀行印、または実印・銀行印の2本セット
25歳・男性
仕事に慣れ、車の購入や結婚を考える
車を買うときなどに、初めて実印が必要になる方が多い年齢です。学生時代から使ってきた既製品を、きちんとした印鑑に替える時期でもあります。
作る印鑑実印・銀行印の2本セット、または3本セット
33歳・女性
結婚、出産、住宅の購入
姓が変わって印鑑を作り直す方や、夫婦で住宅ローンを組むために実印を用意する方が多い時期です。
作る印鑑3本セット。姓が変わる予定があれば、実印と銀行印は下のお名前で彫ります
37歳・女性
子育てと仕事の両方が忙しい
お子様の口座や学資保険、復職など、ご家族のぶんまで書類を書く場面が増えます。後回しにしてきたご自分の印鑑を、見直すのによい時期です。
作る印鑑銀行印、または銀行印・認印の2本セット
42歳・男性
住宅ローン、役職、独立
家の購入や借り換え、保証人、会社の設立など、実印を押す書類の金額が大きくなりやすい年代です。
作る印鑑3本セット。男性の実印は16.5mmか18mmが人気です
61歳・男女
還暦、定年、退職金、相続
退職金の受け取りや住み替え、ご両親の相続など、実印や銀行印を使う手続きが続きます。長年使って枠が欠けた印鑑を、この時期に作り直す方もいらっしゃいます。
作る印鑑実印、または実印・銀行印の2本セット
厄年に印鑑を作るというのは、縁起だけの話ではありません。大きな契約や手続きが続く年代に入る前に、自分を証明する道具を整えておく、という現実的な備えでもあります。実印が必要になる場面は実印はいつ必要?車・住宅・相続など使う場面を整理でまとめています。
厄年の印鑑は、いつ作るのがよいか
作る時期に決まりはありません。当店でご注文が多いのは、次の3つの時期です。
数え年は元日に1つ増えるので、年が明けると同時に厄年に入ります。初詣や厄祓いに合わせて、印鑑も新しくする方が多い時期です。
昔の暦の考え方では、立春を1年の始まりとしていました。節分までに厄祓いを済ませる、という地域や寺社もあります。1月の中ごろまでにご注文いただければ、節分に間に合います。
前厄のうちに作っておき、本厄の年を新しい印鑑で迎える方もいらっしゃいます。ご自分の誕生日に合わせて作るのもよいでしょう。
神社本庁によると、厄祓いにも「いつまでに」という決まりはなく、できれば1年の早い時期に受けるのがよいそうです。印鑑も、同じように考えてかまいません。ご注文から発送までは3〜7営業日です。年始は当店の休業日がありますので、元日から使いたい方は、12月の中ごろまでにご注文ください。
縁起を大切にしたい方には、開運印鑑という選択肢もあります
厄年をきっかけに作るのですから、縁起のよい印鑑にしたい。そう考える方のために、当店では開運印鑑をご用意しています。お名前の画数を鑑定し、8つの運気からご希望のものを選んで、それに合わせて印影をデザインする印鑑です。
北東は、昔から鬼門と呼ばれてきた方角です。この方位にあたる愛情運には、厄除けの意味もあるとされます。運気は第3希望まで選べます。厄年に作るなら、愛情運に、健康と財産に関わるとされる蓄財運や家族運を合わせる選び方があります。
開運印鑑には、鑑定書、桐箱、下鴨神社でご祈祷いただいた印鑑お守りが付きます。縁起物なので、災難を防ぐ効果をお約束するものではありません。厄祓いやお守りと同じように、「この1年を大切に過ごそう」という気持ちを形にするものとしてお考えください。仕組みは開運印鑑とは?姓名鑑定と印影づくりの仕組みで、効果についての考え方は開運印鑑は効果がある?で説明しています。
厄年に作る印鑑の素材と本数
長く使うことに意味を込めるなら、欠けにくい素材をおすすめします。黒水牛と白水牛は粘りのある角が原料で、枠が欠けにくいのが特徴です。チタンは金属なので、落としても欠けることがまずありません。木がお好きな方には、木目の細かい薩摩本柘があります。
本数は、いまお持ちの印鑑によって決めてください。実印も銀行印も既製品のまま、という方は、3本セットでまとめて作っておけば、この先の手続きに必要な印鑑がそろいます。セットは1本ずつ買うより割安で、桐箱か化粧箱に入れてお届けします。すでにきちんとした実印をお持ちの方は、銀行印だけ、あるいは銀行印と認印の2本セットを選ぶとよいでしょう。
よくある質問
厄年に新しいことを始めるのは良くない、と聞きました。印鑑を作っても大丈夫ですか
厄年には結婚や新築、転職を避けたほうがよい、という言い伝えは確かにあります。一方で、厄年は大切な「役」を任される年、という前向きなとらえ方もあります。印鑑を新しくするのは、何かを始めるというより、身の回りを整えることに近いものです。気になる方は、前厄の年のうちに作っておくという方法もあります。
厄年の家族や友人に、印鑑を贈ってもよいですか
長いものを贈る風習があるので、プレゼントにも向いています。ただ、厄年を気にしていない方に「厄除けに」と言って渡すと、かえって気にさせてしまうことがあります。誕生日や還暦のお祝いとして渡し、厄除けの意味は、相手が厄年を気にしているときだけ伝えるくらいがよいでしょう。
厄年が終わったら、印鑑はどうすればよいですか
そのままお使いください。お守りと違い、印鑑は1年で納めるものではありません。実印や銀行印は、役所や銀行に届け出て、この先何十年も使い続ける道具です。
古い印鑑は処分したほうがよいですか
届け出を新しい印鑑に替え終わるまでは、手元に置いておいてください。銀行の届出印を替えるときは、新旧両方の印鑑を持っていきます。手続きが済んだ印鑑は、そのまま保管しても、神社やお寺の印章供養に納めてもかまいません。
まとめ|厄年の印鑑を決める順番
決めることは4つです。まず早見表で、今年が前厄・本厄・後厄のどれにあたるかを確かめます。次に、年齢ごとの節目といまお持ちの印鑑を照らし合わせて、どれを何本作るかを決めます。続いて、縁起を大切にしたいかどうかで、開運印鑑にするかを決めます。最後に、使い始めたい日から逆算してご注文の時期を決めます。元日から使うなら、12月の中ごろまでのご注文が目安です。
これから長く使う印鑑を、この機会に整える
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