CHAPTER 07 サイズ・形・選び方

一文字の名前の印鑑サイズ|直径の目安と4つの配置・書体

一文字の名前の印鑑は、名だけの銀行印なら12mmか13.5mm、フルネームの実印なら13.5mmか15mmが目安です。1字だけ、「印」を添える、姓と2列に組むなど4つの配置を図で比べ、向く書体やお子様の銀行印の決め方、価格も紹介します。

公開日: 2026年10月6日 更新日: 2026年10月7日

明るい窓辺のオーク材の机に敷いた白い手すき和紙の上に、細い柘の印材を1本だけ立て、無地のクリーム色のカード、白い椿の花、淡い青の革の印鑑ケース、真鍮のペンが置かれている
一文字の名前の印鑑サイズ 1字は枠いっぱいに大きく彫れるので、小さめの直径のほうが引き締まって見えます

「翔」「蓮」「葵」「凛」「湊」のような一文字の名前のお子様に銀行印を作ろうとして、迷われる親御さんは少なくありません。「1字だけだと寂しくないか」「大きい印鑑に1字では間延びしないか」という迷いです。ご自身の名が1字で、結婚後も使える名だけの実印を考えている女性からも、同じご相談をいただきます。一文字の名前は1字を枠いっぱいに大きく彫れるぶん、文字の多い名前とは直径の選び方が変わります。この記事では、一文字の名前を彫る4つの配置を図で示し、12mm・13.5mm・15mmでの収まりを比べます。実印・銀行印・認印での彫り方、向く書体、お子様に作るときの決め方、価格もお伝えします。

先に結論

一文字の名前を名だけで彫るなら、銀行印は12mmか13.5mm、実印は13.5mmが目安です。姓と組んでフルネームで彫る実印は、合計3字になるので13.5mmか15mmです。15mm以上に1字だけを彫ると余白が広く、間延びして見えやすくなります。1字だけでは寂しいと感じるときは、「印」を添えて2字にする方法もあります。

一文字の名前を彫る4つの配置

一文字の名前は、1字だけで彫る以外にも配置の形があります。よくお作りしている4つの形を、直径の比率を合わせた図で並べます。

4つの配置名が「翔」の場合

1字だけ|13.5mm名だけの銀行印・実印
1字を枠いっぱいに太く彫ります
「印」を添えて2字|13.5mm1字では寂しいと感じる方に
昔からある整え方です
姓2字+名1字|15mmフルネームの実印
右に姓、左に名を大きめに置きます
姓1字+名1字|13.5mm姓も1字のフルネーム
1列に2字か、2列に1字ずつ並べます

文字の大きさと配置は、実際には職人が名前ごとに設計します。図は配置と直径の関係を示したもので、印影の見本ではありません。

「印」を添えるのは、1字の名前や1字の姓を2字にして印面を整える、昔からある方法です。ただ、実印として登録できる印鑑の文字は、市区町村ごとに決まっています。京都市の案内では、氏名、氏または名、氏と名のそれぞれ一部を組み合わせたものなどが条件です。「印」や「之印」を添えて実印にするなら、注文の前にお住まいの市区町村の案内で確かめてください。銀行印は役所に登録する印鑑ではないので、この決まりは関係ありません。

姓2字と名1字を2列に組むときは、名の1字を姓の字より大きめにして釣り合いを取ります。「山田翔」なら、右の列に「山田」、左の列に「翔」を大きく置きます。3字のフルネームは4字の名前より1字あたりの場所が広く、15mmなら線を太く彫れます。

直径ごとの収まり|12mm・13.5mm・15mm

一文字の名前は、直径を大きくするほど字の周りの余白が広がります。彫り方ごとに、3つの直径での収まりを並べます。

彫り方12mm13.5mm15mm

名1字だけ「翔」「葵」。名だけで作る銀行印の基本の彫り方です

引き締まる整う余白が広め

名1字+「印」「翔印」。2字にして印面を埋めたい方に向きます

整う整う余白が広め

姓2字+名1字の2列「山田翔」。フルネームで彫る実印の形です

銀行印のみ整う線が太い

姓1字+名1字「林翔」。姓も1字のフルネームです

整う整う余白が広め

姓3字+名1字の2列「佐々木翔」。右の列が3字になります

線が細め整う余裕あり

「余白が広め」は、彫れないという意味ではありません。1字の周りの空きが多く、印影が間延びして見えやすいという意味です。名だけの実印を15mmにしたい方は、吉相体のように線を枠まで伸ばす書体で余白を埋めるか、姓と組んでフルネームにします。12mmを「銀行印のみ」としたのは、当店の実印が13.5mmからだからです。

実印・銀行印・認印で、一文字の名前はどう彫るか

一文字の名前の方が3本をそろえるとき、どの印鑑にどう彫るかを種類ごとに並べます。

実印

フルネームで彫るか、名1字を13.5mmに彫るか

フルネーム3字なら13.5mmか15mm

実印はフルネームで彫る方が多く、「山田翔」のように姓2字と名1字を2列に組みます。合計3字なので、13.5mmでも15mmでも線を太く彫れます。結婚などで姓が変わる可能性がある方は、名1字だけを13.5mmに彫る方法もあります。名だけで彫った印鑑も、京都市では実印として登録できます。

こんな方に姓が変わる予定のない方はフルネームで15mm(女性人気1位)、変わる可能性がある方は名だけで13.5mm(女性人気2位)

銀行印

名1字だけを、12mmか13.5mmに彫ります

名だけなら、姓が変わっても使い続けられます

1字を枠いっぱいに太く彫るので、12mmでも押した跡がはっきりして、照合しやすい印影になります。結婚で姓が変わったときも、口座の名義を変える手続きは要りますが、印鑑は替えずに済みます。1字だけなら、縦書きにするか横書きにするかを迷う必要もありません。

こんな方にお子様に初めて銀行印を作る方、結婚後も使い続けたい方、実印と見分けやすくしたい方

認印

認印は姓で彫るので、名の文字数に左右されません

姓が1字の方は、10.5mmか12mmに1字で彫ります

認印は回覧や宅配便の受け取りに押すので、姓だけを彫るのが一般的です。名が1字でも、彫り方は変わりません。「林」「森」「関」「原」のような1字の姓なら、小さい直径でも線が太く出て、くっきり押せます。

こんな方に姓が1字の方。丸みと墨だまりのある古印体なら、1字でも寂しく見えません

名だけで作る実印・銀行印の利点と注意点は、実印は名前だけでもいい?と銀行印は苗字と名前のどちら?にまとめています。

一文字の名前に向く書体

1字を大きく彫るぶん、書体の線の太さと伸び方で、印影の印象が大きく変わります。1字でも印面がまとまりやすい3つの書体を並べます。

吉相体線を枠まで伸ばして余白を埋める書体です。1字でも印面全体がひとつにまとまるので、13.5mm以上の実印・銀行印でも間延びしにくくなります
篆書体(太)1字を太い線で大きく彫ります。字の周りに少し余白が残り、すっきりと整って見えます。12mmか13.5mmの銀行印に向きます
古印体丸みと墨だまりのある、読みやすい字です。姓が1字の方の認印に向き、ひらがなで彫るお子様の銀行印にも合います

楷書体や隷書体のように字の周りに余白が残る書体は、1字だけだと寂しく見えることがあります。これらの書体にするなら、「印」を添えて2字にするか、直径を12mmにしてください。書体の選び方は、実印の書体はどう選ぶ?と銀行印の書体はどれがおすすめ?で詳しく比べています。

お子様の一文字の名前で、銀行印を作るとき

一文字の名前でよくいただくのが、お子様の最初の銀行印のご相談です。出産祝いやお宮参り、1歳の誕生日に、名前を彫った銀行印を贈る方もいらっしゃいます。場面ごとに、直径と書体の決め方を紹介します。

  1. 生まれたばかりのお子様に、名前の銀行印を贈る「蓮」「葵」のような名1字を12mmに彫ります。大人になっても使える直径で、お子様が自分で押すようになっても握りやすい太さです。

    銀行印 12mm名1字・篆書体(太)か吉相体
    名だけで彫っておくと、将来姓が変わっても使えます薩摩本柘 6,400円、黒水牛 7,000円。直径の比べ方は赤ちゃんの銀行印サイズは?をご覧ください
  2. ひらがなで「あおい」「れん」と彫りたい漢字1字をひらがなにすると、2〜3字になります。ひらがなは線が少なく曲線が多いので、同じ文字数の漢字より余白が出ます。

    銀行印 12mmか13.5mm古印体か吉相体
    ひらがなは3字までなら12mmに収まります書体と並べ方はひらがなの名前で赤ちゃんの印鑑を作るにまとめています
  3. 将来の実印まで見据えて、2本を一度に作る銀行印は名1字を12mmに彫ります。実印は姓と組んだ3字で先に作っておき、15歳になれば登録できます。

    実印13.5mm+銀行印12mm実印はフルネーム、銀行印は名1字
    2本セットなら直径が違うので、取り違えにくくなります実印13.5mm・銀行印12mmの2本セットは薩摩本柘 16,200円、黒水牛 17,900円です

お子様の名前の印鑑を名だけにするか、姓を入れるかの考え方は、赤ちゃんの印鑑は名前だけでいい?にまとめています。

姓が一文字の方の、3本の彫り方

「林」「森」「関」「原」「辻」のように、姓が1字の方の印鑑も、名が1字の場合と同じ考え方で決めます。認印と銀行印は姓1字で小さめに、実印は名と組んで2列にします。

姓が「林」の方3本の彫り方の例

認印|10.5mm姓1字を古印体で彫ります
小さくても線が太く出ます
銀行印|12mm「印」を添えて2字にします
1字だけでも作れます
実印|15mm右の列に「林」を大きく置き
左の列に名の2字を並べます

姓1字と名2字の2列は、右の列の1字を大きめに組んで釣り合いを取ります。文字の大きさと配置は、職人が名前ごとに設計します。

姓1字と名1字の方(「林翔」など)は、フルネームでも2字です。実印は13.5mmに1列で2字を並べるか、2列に1字ずつ置きます。15mmにするなら、吉相体で線を枠まで伸ばして余白を埋めます。

一文字の名前の印鑑の価格

この記事で目安にした銀行印12mm・13.5mmと、実印13.5mm・15mmの価格を印材ごとに並べます。価格は直径と印材で決まり、彫る字の数では変わりません。

一文字の名前に合う直径の価格(税込)

印材銀行印12mm銀行印13.5mm実印13.5mm実印15mm
薩摩本柘6,400円8,300円10,700円11,900円
黒水牛7,000円9,500円11,900円15,300円
白水牛19,100円24,000円27,600円30,000円
本象牙(標準)24,000円27,600円31,200円36,100円

実印13.5mm・銀行印12mmの2本セットは薩摩本柘 16,200円、黒水牛 17,900円です。認印10.5mmを加えた3本セットは薩摩本柘 21,700円、黒水牛 24,300円で、1本ずつ買うより手ごろになります。

よくある質問

一文字の名前だけを彫った実印は、登録できますか

できます。京都市では、氏名のほか、氏だけ、名だけの印鑑も登録できます。大きさは、印影が1辺8mmの正方形に収まらないことが条件です。13.5mmなら、この条件を満たします。市区町村によって決まりが異なることがあるので、お住まいの役所の案内でご確認ください。

「翔」と「翔印」のどちらにするか迷っています

1字を枠いっぱいに大きく見せたいなら「翔」、字の周りに余白が出るのが気になるなら「翔印」です。吉相体や篆書体(太)なら1字でも印面が締まるので、「翔」のまま彫っても間延びしにくくなります。楷書体や隷書体のように余白が残る書体なら、「印」を添えたほうが整います。

一文字の名前の銀行印は、横書きにできますか

1字だけなら、縦書きも横書きも同じ形になります。「印」を添えて2字にするなら、縦に並べるのが伝統的な形です。「お金が下に流れないように」と縁起を担いで、横書きを選ぶ方もいらっしゃいます。横に並べたいときは、注文画面の書体欄で「ヨコ」と付いた書体をお選びください。

家族に同じ一文字の名前の人がいます。印鑑を見分けられますか

同じ字を同じ書体で彫ると、印影の区別が付きにくくなります。直径か書体を変えるか、どちらかに「印」を添えると見分けられます。実印は、同じ世帯の方がすでに届け出ている印鑑と同じ印影では登録できません。2人とも実印にするなら、どこかを変えておく必要があります。ケースの色も変えておくと、押す前の取り違えを防げます。

子どもの一文字の名前で、18mmの大きな銀行印を作ってもよいですか

作れますが、1字に対して印面が広すぎて、余白が目立ちます。銀行に届け出ることはできても、持ち歩くにはかさばり、小さな手では握りにくい太さです。お子様の銀行印には12mmか13.5mmをおすすめしています。大人になってから、必要なら実印を15mm前後で作り足せます。

一文字の名前だと、印鑑は安くなりますか

安くはなりません。価格は直径と印材で決まり、1字でも6字でも変わりません。ただ、一文字の名前は12mmや13.5mmで整うので、結果として価格を抑えやすくなります。

まとめ|名だけなら小さく太く、姓と組むなら3字として決める

一文字の名前の印鑑は、次の順に決めます。まず、名だけで彫るか、姓と組んでフルネームにするかを決めます。名だけにするのは、姓が変わる可能性がある方や、お子様の最初の銀行印です。それ以外の実印は、フルネームで作る方が多くいらっしゃいます。次に、彫る字の数から直径を選びます。名1字だけなら12mmか13.5mm(実印は13.5mm)、姓と組んで3字なら13.5mmか15mmが目安です。実印と銀行印を両方作るなら、銀行印を一回り小さくしておくと見分けやすくなります。最後に書体を選びます。吉相体か篆書体(太)なら1字でも印面がまとまり、余白が気になるときは「印」を添えて2字にします。

1字を枠いっぱいに、京都の職人が太く彫ります

一文字の名前の銀行印を、12mmか13.5mmでお作りします

名1字だけ、または「印」を添えた2字で、職人が1字の大きさと線の太さを設計して彫刻します。お子様の最初の銀行印にも、結婚後も使い続けたい方の銀行印にも。朱肉と押印マット付き、送料無料、5年保証。ご注文から3〜7営業日で発送します。

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SOURCES

出典

実印として登録できる印鑑の大きさ(印影が1辺8mmの正方形に収まらず、1辺25mmの正方形に収まること)と、登録できる印鑑に彫る文字(氏名、氏または名、氏と名のそれぞれ一部を組み合わせたものなど)、同じ世帯の方がすでに登録している印鑑は登録できないことは、京都市の印鑑登録の案内によるもので、市区町村によって決まりが異なることがあります。選べる直径と価格は当店の商品ページのもので、価格は記事作成時点のものです。1文字の名前の配置と収まりは、当店で印鑑をお作りしてきた経験にもとづく説明です。

  1. 京都市. 印鑑登録. 京都市情報館. https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000147302.html,(参照 2026-10-06).