CHAPTER 16 印鑑の贈り物・マナー
印鑑を連名で贈るときのメッセージ文例|家族・友人・職場の名前の書き方
何人かでお金を出し合って印鑑を贈るときの、カードの書き方をまとめました。人数ごとの差出人の書き方、名前を並べる順番、「一同」と「有志一同」の使い分け、家族・友人・職場それぞれの文例、連名で避けたい書き方と言い換え、カードを添えて渡すまでの段取りを説明します。
公開日: 2026年10月5日
きょうだいでご両親に、友人どうしで結婚する仲間に、部署のみんなで退職する上司に。お金を出し合って印鑑を贈ると決めたあと、カードを書く段になって手が止まります。誰の名前を、どの順に書くのか。文は、誰の言葉として書くのか。連名ならではの決めごとを、文例と一緒に説明します。
差出人は、3人までなら全員の名前を書き、4人以上なら「一同」とまとめます。まとめたときは、全員の名前を別の紙に書いて添えます。文の主語は「私たち」にして、1人だけの思い出は入れません。印鑑を選んだ理由を1行書くと、みんなで決めた贈り物だと伝わります。
差出人の書き方は、人数で変わります
連名とは、2人以上の人が名前を並べて書くことです。カードは小さいので、並べられる名前の数には限りがあります。
お父さん、お母さんへ
結婚35年、おめでとうございます。2人の名前を彫った印鑑を贈ります。これからも元気でいてください。
健太美咲
里奈さんへ
ご結婚おめでとうございます。下の名前で彫った銀行印を、3人で選びました。末永くお幸せに。
青木 沙織石川 麻衣上田 奈々
高橋部長
長い間、ありがとうございました。お名前を彫った印鑑をお贈りします。これからのご健康をお祈りいたします。
営業部一同全員の名前は、別の紙に書いて添えます
「一同」は、仲間の全員という意味の言葉です。部署の全員ではなく、希望した人だけで贈るときは「有志一同」と書きます。「営業部有志一同」のように、どの集まりの有志かを頭に付けてください。
名前を並べる順番は、贈る側の間柄で決めます
年齢の順に並べます
きょうだいなら、年上の方から書きます。ご夫婦とお子様で贈るときは、ご夫婦を先に、お子様をあとに書きます。
まとめるなら「子ども一同」「孫一同」
五十音順に並べます
上下のない間柄では、名字の五十音順にします。まとめ役やカードを書いた人を、先頭にする必要はありません。
まとめるなら「ゼミの仲間一同」「高校の同級生一同」
役職の順に並べます
役職が上の方から書きます。同じ役職の方が並ぶときは、入社の早い順か、五十音順にします。
まとめるなら「営業部一同」「総務課有志一同」
縦書きのカードでは右から、横書きのカードでは上から順に書きます。包みに掛けるのし紙の名前も、同じ順番にそろえます。のし紙の書き方は、開業祝いを連名で贈るに見本を載せています。
連名のメッセージは、4つの行でできています
高橋部長
38年間のお勤め、お疲れさまでございました。
部員12人で相談して、お名前を彫った印鑑を選びました。これからの手続きや、ご趣味の場でお使いください。
教えていただいたことを、私たちはこれからも大切にしてまいります。
2027年3月31日 営業部一同
1人で書く手紙と違うのは、3行目です。なぜ印鑑にしたのか、誰が決めたのかを書きます。「みんなで選んだ」のひとことがあれば、受け取った方は、贈った人たちの顔を思い浮かべられます。1人で贈るときの手紙の組み立ては、印鑑のプレゼントに添える手紙で説明しています。
家族で贈るときの文例
- きょうだいから、還暦のお父様へ
「お父さん、還暦おめでとうございます。きょうだい3人で、お父さんの名前の実印を作りました。これからも元気でいてください。健太・美咲・大輔」
名前は、年上の方から順に書きます - きょうだいから、結婚記念日を迎えるご両親へ
「結婚40年、おめでとうございます。2人の名前を、1本ずつ彫ってもらいました。色違いのケースは、みんなで選びました。子ども一同」
お2人に贈るときは、1本ずつ用意したことを書き添えます - お祖父様・お祖母様とご両親から、成人するお孫さんへ
「成人おめでとう。おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんから、実印と銀行印を贈ります。大事な場面で使ってください」
贈った人を文の中に書けば、最後の差出人は省けます - ご夫婦から、就職するお子様へ
「就職おめでとう。父と母から、あなたの名前の印鑑を贈ります。銀行印は、給料の振り込まれる口座に使ってください」
何に使う印鑑かを、1行で伝えます
友人どうしで贈るときの文例
- 結婚する友人へ
「ご結婚おめでとう。下の名前で彫った銀行印を、4人から贈ります。新しい名字になっても、そのまま使えます。笑顔の多い毎日になりますように。ゼミの仲間一同」
「別れる」「切れる」「戻る」のような言葉は使いません - お店や事務所を開く友人へ
「開業おめでとう。契約の席で使えるように、あなたの名前の実印を選びました。体に気をつけて、長く続けてください。高校の同級生一同」
屋号や社名の印鑑は、ご本人が用意していることがあります。個人の名前の印鑑なら重なりません - 赤ちゃんが生まれた友人へ
「ご出産おめでとう。陽向くんの名前の銀行印を、みんなで贈ります。はじめての通帳に使ってね。落ち着いたら、顔を見に行かせてください」
名前の字は、出産の知らせの文面で確かめます
職場で贈るときの文例
- 定年で退職する上司へ
「長年のお勤め、お疲れさまでございました。部員一同より、お名前の印鑑をお贈りします。これからのご健康とご活躍をお祈り申し上げます。営業部一同」
ねぎらいの言葉は、丁寧な形で書きます - 結婚する同僚へ
「ご結婚おめでとうございます。課のみんなから、お祝いの品を贈ります。お2人の末永いお幸せをお祈りします。総務課一同」
職場のカードは、短くまとめます - 転職や独立で職場を離れる先輩へ
「5年間、ありがとうございました。新しい職場でも使える印鑑を、有志で選びました。これからのご活躍を楽しみにしています。企画部有志一同」
希望した人だけで贈るときは、「有志一同」と書きます
連名のカードで避けたい書き方
「入社したての私に、部長は何度も声をかけてくださいました」
「私たちは皆、部長に何度も助けていただきました」1人だけの思い出は、別の手紙か、渡すときの言葉で伝えます
「1人3,000円ずつ出し合いました」
「みんなで相談して選びました」金額や、誰がいくら出したかは書きません
「長い間、ご苦労さまでした」
「長い間、お疲れさまでございました」「ご苦労さま」は、目上の方には使わないほうがよい言葉です。丁寧な形の「お疲れさま」なら、どなたにも使えます
「印鑑を持っていないと聞いたので」
「これからの手続きで使ってください」相手に足りないものを理由にせず、使う場面を書きます
渡すときに口で伝える言葉は、印鑑のプレゼントを渡すときの言葉に場面ごとの例を載せています。
カードは、印鑑が届いてから添えます
当店からお届けする荷物には、手紙やカードを同封できません。連名で贈るときは、まとめ役の住所で受け取り、カードを添えてから渡します。
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4週間前
差出人の書き方と、文を書く人を決めます
人数を数えて、全員の名前を書くか、「一同」にするかを決めます。文面の下書きは、清書の前に全員に見せます。
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3週間前
印鑑を注文します
届け先は、まとめ役の住所にします。「印影のご確認」を選ぶと、彫る前の印影が2〜3日後にメールで届きます。名前の字は、ここで確かめます。
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1週間前
カードを清書します
全員が集まれるなら、名前だけは1人ずつ自分で書きます。離れている人がいるときは、まとめ役が代わりに書き、並べ方を知らせます。
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前日まで
届いた印鑑に、カードを添えます
包装は開けずに、そのまま渡せます。カードは、包装の外側に添えます。全員の名前を書いた紙も、忘れずに入れます。
よくある質問
全員の名前を書いた別の紙は、どこに入れますか
カードと同じ封筒に入れます。封筒がなければ、二つ折りのカードの内側にはさんでください。
出した金額が、人によって違います。名前の順番を変えたほうがよいですか
金額では並べません。年齢、五十音、役職のどれかの順のままにします。金額の差は、贈る側の中だけの話にとどめます。
清書したあとで、参加する人が1人増えました
「一同」と書いてあるなら、別の紙に名前を足すだけで済みます。全員の名前を書いたカードなら、書き直します。
色紙の寄せ書きにしてもよいですか
寄せ書きでも構いません。その場合も、印鑑を選んだ理由を書いたカードを1枚添えてください。色紙だけでは、何の品かが伝わりません。
カードの文は、印刷でもよいですか
文面は印刷でも構いません。差出人の名前だけでも手で書くと、誰が贈ったのかが伝わります。
まとめ|人数、並べる順番、4つの行、清書、品の確認の順に進めます
はじめに人数を数えて、全員の名前を書くか「一同」にするかを決めます。次に、間柄に合わせて名前の順番を決めます。文は4つの行で組み立て、清書の前に全員に見せます。注文のときに名前の字を確かめ、届いた印鑑にカードを添えて渡します。
贈る相手のお名前に合わせて、職人が1本ずつお作りします
京都の職人が、名前の字に合わせて印面を設計し、彫刻します。黒か赤の牛革ケース付きで、送料は無料です。ご注文から3〜7営業日で発送し、5年間の保証が付きます。届け先は、まとめ役の方のご住所をご指定ください。
2本・3本セットは、桐箱か化粧箱に入れてお届けします。包装は青か赤を選べます。名前の字や渡す日のご相談は、お問い合わせからどうぞ。