CHAPTER 12 開運印鑑・姓名判断
開運印鑑にアタリは付けていい?言い伝えの意味と押しやすさ
開運印鑑にアタリ(上下の目印)を付けてよいのかを説明します。アタリの種類、開運印鑑では付けないことが多い2つの言い伝え、実印の登録や銀行の届け出には影響しないこと、アタリのある印鑑とない印鑑の使い勝手の違い、アタリがなくても上下を間違えずに押す手順、あとから目印を付ける方法まで、職人が印鑑を作る立場からお伝えします。
公開日: 2026年9月24日
印鑑の側面に、小さな点やくぼみが付いているのを見たことがあると思います。これが「アタリ」で、指で触れば上下が分かる目印です。便利なものですが、開運印鑑を調べていると「アタリは付けないほうがよい」という説明に出会い、迷ってしまう方がいらっしゃいます。この記事では、その言い伝えが何を意味しているのか、アタリがないと本当に不便なのかを、印鑑を作る側からお話しします。
アタリを付けても、実印の登録や銀行の届け出にはまったく影響しません。ただ、開運印鑑ではアタリを付けないのが一般的で、当店もアタリのない印材でお作りしています。理由は、「印鑑は持ち主の分身だから、体に傷を付けない」「押す前に印面を確かめるひと呼吸が、慎重な判断につながる」という2つの言い伝えです。どちらも吉凶を保証するものではありませんので、最後はご本人の好みで決めてかまいません。アタリがなくても、上下を間違えずに押す方法はあります。
アタリとは、印鑑の上下を指先で知るための目印です
丸い印鑑は、どこが上なのかが見た目では分かりません。そこで、印面の「上」にあたる側面に目印を付けておき、そこに人差し指を当てて押せば、名前がまっすぐ写るようにしたのがアタリです。「さぐり」と呼ぶこともあります。付け方は大きく分けて2つあります。
どちらの付け方も、印材の側面に穴を開けたり、削ったりする加工です。開運印鑑でアタリが話題になるのは、この「印材に手を加える」という点に理由があります。
開運印鑑でアタリを付けない、2つの言い伝え
開運印鑑や吉相印を扱う店のあいだでは、昔から「アタリは付けないもの」とされてきました。理由として語られるのは、次の2つです。
印相の考え方では、印鑑を持ち主自身に見立てます。印面が顔、胴が体です。その体に穴を開けたり削ったりするのは、自分の体に傷を付けるのと同じで、縁起がよくないとされてきました。欠けた印鑑を嫌うのと、同じところから来ている考え方です。
アタリがなければ、押す前に印面を見て上下を確かめることになります。実印や銀行印を押すのは、家の契約や借り入れなど、大きな決断の場面です。印面を確かめるわずかな間に、「本当に押してよい書類か」をもう1度考えられる。先人はそう言い伝えてきました。
1つめは縁起の話、2つめは心がけの話です。どちらも、「アタリを付けると運が悪くなる」と証明されたものではありません。当店も、アタリの有無で運勢が変わるとは考えていません。ただ、2つめの「ひと呼吸」は、縁起を気にしない方にとっても、理にかなった習慣だと思います。
商品写真のとおり、側面に加工のない印材です。注文画面にも、アタリを付けるかどうかを選ぶ欄はありません。印鑑を持ち主の分身として大切に扱う、という開運印鑑の考え方に沿ったものです。目印について気になる点がある方は、注文の前にお問い合わせください。
アタリがあってもなくても、登録や届け出には関係ありません
実印の登録で役所が確かめるのは、印影の大きさと、彫られている名前です。京都市の場合、印影が8mm四方より大きく、25mm四方に収まること、住民票の氏名を表していること、ゴム印のように変形しやすいものでないこと、などが条件で、側面の目印については何も定められていません。銀行の届出印も、確かめるのは印影だけです。
つまり、アタリは手続きのうえでは「あってもなくてもよいもの」です。今お持ちの印鑑にアタリが付いていても、作り直す必要はありません。
アタリのある印鑑と、ない印鑑の使い勝手の違い
使い勝手の違いを、場面ごとに比べてみます。
| 比べる点 | アタリあり | アタリなし |
|---|---|---|
| 押すまでの速さ | 指で触るだけで上下が分かり、すぐ押せます | 印面を見て確かめるぶん、数秒かかります |
| 向きの確かさ | アタリを信じて押すので、印面を見ない習慣がつきます | 毎回印面を見ますので、朱肉の付きぐあいや汚れにも気づけます |
| 見た目と手ざわり | 側面に点やくぼみがあります | 印材の模様や艶が、途切れずに続きます |
| 長く使ったとき | 埋め込んだ部品が、乾燥でまれに浮いたり取れたりします | 取れる部品がありません |
| 向いている使い方 | 宅配の受け取りや回覧など、1日に何度も押す認印 | 実印や銀行印など、押す回数が少なく、慎重に押したい印鑑 |
実印を押すのは、多い方でも年に数回です。数秒の手間が負担になる場面は、ほとんどありません。反対に、職場で毎日何十回も押す認印なら、アタリの便利さが勝ります。開運印鑑の多くは実印や銀行印として作られますので、アタリなしで困ったという声は、当店ではほとんど聞きません。
アタリがなくても、上下を間違えずに押す手順
慣れてしまえば、むずかしいことはありません。次の順番で押してみてください。
- 01印面を自分に向けて見る朱肉を付ける前に、名前の上下を確かめます。汚れやごみが付いていないかも見ます
- 02名前の「上」に人差し指を当てる印面を見たまま、上の側面に人差し指、下に親指を当てて持ちます
- 03指を動かさずに朱肉を付ける持ち替えずに、朱肉を軽く数回たたくように付けます
- 04人差し指を紙の上側に向けて押す押印マットを敷き、「の」の字を書くように力をかけて、まっすぐ離します
印面の上下が読み取りにくいとき
開運印鑑は、文字を枠いっぱいに広げて太くする吉相体で彫ることが多く、見慣れないうちは上下が分かりにくいことがあります。そんなときは、次の方法が役に立ちます。
試し押しは、不要な紙で何度でもしてかまいません。上下を逆に押してしまっても、印鑑が傷むことはなく、運勢に関わることもありません。大事な書類の前に、2、3回練習しておけば十分です。
印鑑の種類ごとの考え方
押すのは、不動産や車の契約、相続など、人生の大きな場面です。印面を確かめてから押す習慣が、そのまま自分を守ることにつながります。開運実印については開運実印とは?をご覧ください
窓口で押す回数は、年に1回あるかどうかです。アタリがなくて困る場面は、まずありません。横書きで彫った銀行印は、右から左へ読む向きが正しい向きです
使う回数が多い印鑑です。開運認印として作るならアタリなしが基本ですが、毎日何度も押す方は、はがせる目印を使うと無理がありません。職場で押す回数が多い方は、開運認印とは別に、事務用の印鑑を1本用意する方法もあります
会社の丸印は、持ち手がくびれた形をしていて、アタリを付けずに作るのが一般的です。角印は四角い形そのものが向きの手がかりになります。どちらも、押す前に印面を見て向きを確かめます
よくある質問
今使っている実印にアタリが付いています。縁起が悪いのでしょうか
気にされなくて大丈夫です。アタリの言い伝えは、これから作る印鑑についての心がけであって、アタリのある印鑑を持つ方に悪いことが起こる、というものではありません。欠けやひびがなく、きちんと押せているなら、そのままお使いください。
上下を逆に押してしまった書類は、無効になりますか
逆さまに押しただけで、書類が無効になることは通常ありません。印影が届け出たものと同じであれば、本人の印鑑だと確かめられるからです。ただし、提出先から押し直しを求められることはありますので、その場合は指示に従ってください。
目が悪く、印面の向きを見るのが大変です
ケースにしまう向きを決めておく方法か、はがせる目印を使う方法をおすすめします。言い伝えよりも、ご本人が無理なく正しく押せることのほうが大切です。ご家族が印鑑を贈る場合は、ケースの向きをあらかじめ決めてお伝えすると親切です。
あとから印材を削ってアタリを付けてもらうことはできますか
完成した印鑑の側面に、あとから穴を開けたり削ったりする加工は、おすすめしていません。水牛や象牙は、加工したところからひびが入ることがあるためです。目印が必要になったら、まずははがせるシールをお試しください。
まとめ|開運印鑑はアタリなしが基本。不便は、少しの工夫でなくせます
アタリは、印鑑の上下を指先で知るための目印です。付いていても、実印の登録や銀行の届け出には関係ありません。開運印鑑では、「印鑑は持ち主の分身だから傷を付けない」「押す前に印面を確かめるひと呼吸を大切にする」という言い伝えから、アタリを付けないのが一般的で、当店もアタリのない印材でお作りしています。
アタリがなくても、印面を見て、名前の上に人差し指を当てて持てば、まっすぐ押せます。鑑定書の印影と見比べる、ケースにしまう向きを決める、といった工夫で、上下に迷うことはなくなります。実印や銀行印を押すのは、年に数回の大切な場面です。印面を見つめる数秒を、書類の中身をもう1度確かめる時間にしていただければと思います。
アタリのない印材で、1本ずつ名前を鑑定し、印面八方位に沿って印影を設計します。職人が彫刻して仕上げ、鑑定書、印鑑お守り、桐箱、ケースを添えてお届けします。
3本を同じ鑑定で設計できるのは、まとめて作るときだけです。単品を3本揃えるより2,500円お得になります。送料無料、5年保証。